Copilotで作った文章や画像をそのまま提案資料やWebサイトに使ってよいのか——ここで手が止まる企業は多いです。生成AIの出力が他人の著作物に似てしまうリスクは実在し、無償版と有償版でルールも大きく違います。一方でMicrosoftは、条件を満たした利用に対して「顧客著作権コミットメント(Copilot Copyright Commitment)」という補償制度を用意しています。
この記事では、Copilotの著作権リスクを「無償版・有償版の違い」「Microsoftの補償が効く条件・効かない条件」「企業が整えるべき運用ルール」の3点で整理し、明日から使える判断基準まで落とし込みます。ヒントを得たい方はぜひご覧ください。
弊社では、Copilotの安全な運用に役立つ資料を配布しています。リスク対策やルール設計、組織体制などがわかります。著作権侵害を避けて運用する、安全に活用できる体制を整えて展開する後押しをする内容ですので、ぜひご覧ください。
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結論:リスクは「無償版か有償版か」と「規約を守っているか」で決まる
Copilotの生成物が著作権侵害になるかどうかは、使っているのが無償版か有償版か、そしてMicrosoftの規約とコンテンツフィルターを守っているかで決まります。無償版(個人向けCopilot)は原則として個人的・非商業的な利用に限定され、商用利用は避けるべきです。有償版(Microsoft 365 Copilot)は条件付きで商用利用が認められ、規約を守った利用であれば著作権侵害を訴えられても顧客著作権コミットメントでMicrosoftが法的責任を負担します。
つまり、リスクをゼロに近づける近道は「有償版を使う」「フィルターを切らない」「出力を人がチェックする」の3点を運用ルールに固定することです。
Copilotの著作権リスクとは:出力が既存著作物に似る可能性
生成AIは大量の既存データを学習しているため、出力した文章や画像が意図せず他人の著作物に類似してしまう場合があります。これがCopilotの著作権リスクの本質です。
特に問題になりやすいのは、次のようなケースです。
- 既存キャラクターや著名なデザインに酷似した画像を生成し、そのまま利用する
- 著名人の名前や商標をプロンプトに直接入力して生成物を作る
- 生成された文章が特定の既存記事・書籍と表現レベルで一致する
逆に、社内プレゼン、顧客提案資料、自社Webサイト・SNS投稿といった一般的な業務用途は、出力を確認したうえで使えばリスクは低い範囲に収まります。「AIが作ったから安全」でも「AIが作ったから危険」でもなく、用途と確認プロセス次第で変わると捉えるのが正確です。
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戦略・失敗回避・プロンプトの3冊を無料DL →無償版と有償版で商用利用の可否は大きく違う
Copilotは無償版と有償版で著作権・商用利用の扱いがまったく異なります。ここを混同すると判断を誤ります。
| 項目 | 無償版(個人向けCopilot) | 有償版(Microsoft 365 Copilot) |
|---|---|---|
| 商用利用 | 原則不可(個人的・非商業的利用に限定) | 条件付きで可 |
| 前提ライセンス | 不要 | Microsoft 365 E3/E5+Copilotライセンス |
| 顧客著作権コミットメント | 対象外 | 対象(条件を満たす場合) |
| 想定用途 | 個人の調べもの・下書き | 業務利用・商用コンテンツ |
無償版は、Microsoftの使用条件で利用が個人的・非商業的な範囲に限定されており、生成物を頒布・販売・二次利用することが認められていません。業務で本格的にCopilotを使うなら、有償版(Microsoft 365 Copilot)を前提にするのが安全な選択です。
Microsoftの補償「顧客著作権コミットメント」が効く条件
顧客著作権コミットメント(Copilot Copyright Commitment)は、規約を守って有償版Copilotを使っていた場合に、第三者から著作権侵害を主張されても、法的な弁護費用や和解金・賠償金をMicrosoftが負担する制度です。対象ライセンスを持つ企業に追加費用なしで適用されます。
ただし「使っていれば必ず守られる」わけではありません。補償が効く条件と、対象外になる行為を切り分けておきましょう。
補償が効くのは「対象ライセンスを保有し、標準のコンテンツフィルターを有効にしたまま、規約を守って使った」場合に限られます。フィルターを切る、他人の作品に似せる、といった行為は対象外です。
補償が適用される主な条件
- Microsoft 365 Copilotの対象ライセンスを保有している
- 標準搭載のコンテンツフィルター・ガードレールを有効にしている
- Microsoftの利用規約・許容利用ポリシーを守っている
補償の対象外になる主な行為
- コンテンツフィルターを無効化して生成した
- 既存著作物に似ていると認識したうえで、あえてその生成物を使った
- 故意に第三者の知的財産権を侵害する目的で使った
補償はあくまで「正しく使っていた人を守る」制度です。フィルターを切る、明らかに他人の作品に似せる、といった行為は保護の外に出ます。
企業が整えるべき3つの運用ルール
補償制度に頼るだけでなく、社内で最低限のルールを整えることで、著作権リスクは実務レベルで抑えられます。押さえるべきは次の3点です。
- 利用ガイドラインを明文化する:無償版の業務利用を禁止し、有償版のみを業務で使う。生成物の用途別(社内/社外/公開)に確認レベルを決める
- 出力チェックのプロセスを組み込む:公開・提出前に、既存著作物・商標・肖像との類似がないかを人が確認する工程を必ず挟む。画像は逆画像検索(Google画像検索など)、文章はコピペチェックツールで類似度を確認すると、目視だけより見落としを減らせる
- コンテンツフィルターを標準のまま維持する:補償の前提条件でもあるため、フィルターやガードレールを個人判断で無効化しない運用にする。設定状況はMicrosoft 365管理センターの管理者権限で確認でき、現場ユーザーが勝手に変更できない状態にしておく
この3点を「誰が・いつ・何を確認するか」まで具体化しておくと、現場が迷わず使えるようになります。
ルール設計についてより詳しく知りたい方は以下の資料をご覧ください。社内ルールの実践的な設計方法がわかります。
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Copilotの著作権リスクは、単発のルールではなく「許可制ガバナンス」と「シャドーAI防止」の仕組みで抑えている企業が成果を出しています。ここでは、運用ルールを設計するうえで参考になる2社の取り組みを紹介します。
バルテス株式会社:許可制ガバナンスで安全な全社活用を実現
ソフトウェアテスト事業のバルテス株式会社は、Microsoft Copilotをホワイトリストで全社利用可能とする一方、他の生成AIツールは申請・承認の許可制とし、利用申請の前提として社内教育プログラムの受講・合格を必須化しています。ツールごとに使ってよい範囲を明確に線引きすることで、著作権や情報漏えいのリスクを抑えながら、業務での生成AI活用経験を87.1%(社内サーベイ)まで高めました。
同社の担当者は「全員が“普通に”使える状態を目指すことが、我々の目標です」と語っています。禁止で止めるのではなく、教育とルールで安全に開放するアプローチが、著作権リスク管理の実践的なヒントになります。
取り組みの詳細は、バルテス株式会社の取材記事で紹介しています。
株式会社朝日新聞社:セーフリストでシャドーAIと権利リスクを防ぐ
報道機関として著作権・権利処理に厳格な株式会社朝日新聞社は、2025年4月に社長直下のAI委員会を設置し、AIエバンジェリスト約90名を各部署に配置しています。特徴的なのが、承認済みAIサービスの「セーフリスト」を定め、許可されていないツールの業務利用(シャドーAI)を防いでいる点です。使ってよいサービスを組織として明示することで、権利リスクの高い野良ツール利用を構造的に抑えています。
同社の担当者は「AIの影響範囲が大きくなるほど、記者が向き合うべきテーマは増えていくはずです」と述べています。権利に敏感な業界だからこそ、ガバナンスの土台を先に固めてから活用を広げる順序が参考になります。
取り組みの詳細は、株式会社朝日新聞社の取材記事で紹介しています。
まとめ
Copilotの生成物が著作権侵害になるかは、「無償版か有償版か」「規約とフィルターを守っているか」で決まります。無償版は商用利用を避け、業務では有償版(Microsoft 365 Copilot)を前提にすることが安全策です。有償版なら顧客著作権コミットメントで守られますが、それはコンテンツフィルターを維持し規約を守った利用に限られます。
最後に、社内で「有償版のみ業務利用」「公開前の類似チェック」「フィルターは切らない」の3点を運用ルールとして固定すれば、著作権リスクを抑えながらCopilotを安心して活用できます。まずは自社の利用ガイドラインにこの3点が入っているかを見直すところから始めましょう。
以下の資料では、リスク対策や社内ルール設計、組織体制についてより深く解説しています。著作権侵害を避けて運用する、安全に活用できる体制を整えて展開する基礎知識がわかります。ぜひご覧ください。
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3冊セットを無料で受け取る →よくある質問(FAQ)
- QCopilotで作った画像や文章の著作権は誰のものですか?
- A
有償版のMicrosoft 365 Copilotでは、規約に沿って生成した出力を業務・商用で利用できます。ただし、生成物が既存の著作物に類似している場合は第三者の権利を侵害する可能性があるため、公開前の確認が必要です。無償版は個人的・非商業的利用に限定されます。
- Q顧客著作権コミットメントを使うのに追加費用はかかりますか?
- A
かかりません。Microsoft 365 Copilotの対象ライセンスを持っていれば追加費用なしで適用されます。ただし、コンテンツフィルターを有効にし、規約を守っていることが適用の条件です。
- Q無償版のCopilotで作った資料を営業提案に使ってもよいですか?
- A
避けるべきです。無償版は個人的・非商業的な利用に限定され、商用利用は想定されていません。営業提案などの業務用途では、有償版のMicrosoft 365 Copilotを利用してください。
- QAI生成であることを資料に明記する必要はありますか?
- A
法的な義務ではありませんが、透明性の観点から明記が推奨されます。特に社外公開する資料では、AI生成物であることを示すことでトラブルの予防につながります。

