LINE WORKS AiNoteは、AIが会議や商談の音声を自動で文字起こしし、議事録をスピーディーに作成できるツールです。議事録作成は多くの企業で担当者の大きな負担となっていますが、本ツールを導入すれば、話者ごとの発言識別や高精度の音声認識により作業時間を大幅に短縮できます。
さらに、AIによる要約や複数言語対応、セキュリティ対策など、法人利用を想定した実用的な機能も充実しています。本記事では、LINE WORKS AiNoteの仕組みや特徴、料金プランの比較、導入のメリットや注意点、具体的な使い方まで徹底的に解説し、自社に最適な導入のヒントを提供します。
この記事でわかること一覧🤞 |
・LINE WORKS AiNoteの基本概要と仕組み ・各料金プランと違い ・主な特徴と機能の詳細 ・導入メリットと注意点 ・始め方と活用方法 |
併せて読みたい:文字起こしツールおすすめ9選|無料・有料の比較と法人研修での活用法【2025年版】
\ 組織に定着する生成AI導入の進め方を資料で見る /
そもそもLINE WORKS AiNoteとは
LINE WORKS AiNoteとは、LINE WORKS株式会社が提供する法人向けのAI議事録作成ツールです。2024年11月にリリースされ、ベータ版「CLOVA Note」から進化した正式サービスとして注目されています。
最大の特徴は、会議やインタビューの音声をAIが自動で文字起こしし、話者ごとに発言を分離して整理できる点です。さらに、日本語をはじめ英語、中国語、韓国語といった多言語にも対応しており、グローバルなチームでも利用可能です。
よく使う専門用語を登録すれば認識精度を高められるほか、作成されたノートは検索や共有が容易で、チーム全体の情報共有を効率化します。単なる文字起こしにとどまらず、AI要約やセキュリティ管理機能も備えているため、企業の業務効率化とDX推進を強力に後押しするツールと言えるでしょう。
LINE WORKS AiNoteのプラン一覧を比較
LINE WORKS AiNoteには、無料から大規模利用まで幅広いプランが用意されています。利用人数や文字起こし時間、データ保管期間、AI要約の有無などがプランごとに異なるため、自社の利用規模や目的に合わせた選択が重要です。以下に料金や機能を一覧で整理しました。
プラン名 | 想定ユーザー | 月額料金 (月額契約) | 月額料金 (年額契約) | 共有文字起こし時間/月 | 利用人数 | AI要約回数/月 | 1回の文字起こし上限 | データ学習利用 | データ保管期間 | Web会議録音 |
フリー | 無料で試したい個人や小規模チーム | ¥0 | ¥0 | 300分(キャンペーン時は1000分) | 最大30人 | 利用不可 | 60分 | 学習利用あり | 1年 | ✕ |
ソロ | 個人事業主・フリーランス | ¥1,600 | ¥1,440 | 600分 | 1人 | 12回 | 180分 | 学習利用なし | 3年 | 〇 |
チーム | 少人数のチーム | ¥22,000 | ¥19,800 | 6,000分(100時間) | 無制限 | 120回 | 180分 | 学習利用なし | 5年 | 〇 |
ビジネス | 部署単位 | ¥60,000 | ¥54,000 | 18,000分(300時間) | 無制限 | 360回 | 180分 | 学習利用なし | 5年 | 〇 |
エンタープライズ | 会社全体 | ¥180,000 | ¥162,000 | 60,000分(1000時間) | 無制限 | 1,200回 | 180分 | 学習利用なし | 5年 | 〇 |
フリープラン
フリープランは、LINE WORKS AiNoteを無料で試したい方向けです。月300分まで文字起こしが可能で、最大30人まで利用できます。
ただし、AI要約やWeb会議録音は使えない点に注意が必要です。データはAIの学習に利用される場合があり、保管期間も1年に限定されています。小規模検証や短期利用には便利ですが、セキュリティ面を重視する場合は有料プランへの移行が安心です。
ソロプラン
ソロプランは、個人事業主やフリーランス向けに設計されています。月額1,440円(年額契約時)で600分の文字起こしが可能となり、1回180分まで対応できます。
月12回のAI要約機能が利用でき、データは学習利用されず3年間保管される点が特徴です。Web会議録音も可能で、ビジネスユースに十分な機能が備わっています。
チーム/ビジネス/エンタープライズ
企業利用を想定した3つのプランでは、利用人数に制限がなく、文字起こし時間も大幅に拡大されます。チームプランは月6,000分(100時間)、ビジネスプランは18,000分(300時間)、エンタープライズは60,000分(1,000時間)まで利用可能です。
いずれもAI要約機能やWeb会議録音に対応し、データ保管期間は5年間。部署や全社規模での利用に適しており、情報管理やナレッジ活用に強力に貢献します。
\ 組織に定着する生成AI導入の進め方を資料で見る /
LINE WORKS AiNoteを自社に導入するならこのプラン!
LINE WORKS AiNoteを導入する際は、自社の利用目的や規模に応じて最適なプランを選ぶことが重要です。無料で試すだけならフリープランで十分ですが、業務での本格的な利用には有料プランが推奨されます。
- まず試してみたい場合:フリープランがおすすめです。費用ゼロで基本機能を確認でき、導入前の検証に最適です。
- 個人事業主や小規模なビジネス利用:ソロプランが有力候補です。AI要約機能やWeb会議録音に対応しており、業務に即活用できます。
- 部署単位での活用:チームプランまたはビジネスプランが適しています。人数無制限で利用でき、月6,000分以上の文字起こしに対応するため、部門内での会議や研修に便利です。
- 全社規模でのDX推進:エンタープライズプランが最適です。大量の音声データを扱える上、セキュリティ管理も強化され、全社的な議事録作成を効率化できます。
さらに、どの有料プランも追加オプションで文字起こし時間やAI要約回数を増やせるため、利用状況に応じた柔軟な拡張も可能です。小さく始めて、必要に応じてステップアップできる設計になっている点も導入しやすさにつながります。
LINE WORKS AiNoteの主な特徴
LINE WORKS AiNoteは、単なる文字起こしツールにとどまらず、企業利用に最適化された多機能なAIサービスです。高精度な音声認識やセキュリティ対策、AI要約など、導入することで得られる価値は非常に大きいです。ここでは、特に注目すべき3つの特徴を解説します。
高精度の音声認識と話者分離機能
LINE WORKS AiNoteは、国際コンペティションで世界トップクラスの評価を受けた話者分離技術を搭載しています。複数人が同時に話す会議でも、誰が発言したのかを正確に識別し、個別に記録できます。
さらに「えー」「あのー」といった言い淀みやノイズも自動で処理し、読みやすいテキストに仕上げます。これにより、議事録作成の精度と効率が格段に向上します。
セキュリティと管理機能の強化
法人利用を前提に設計されているため、堅牢なセキュリティと管理機能を備えています。二段階認証、ログイン制御、シングルサインオン(SSO)などに対応しており、機密情報の保護を徹底しています。
さらに管理者はユーザーや部署ごとの権限設定が可能で、特定の機能制限やノートの削除・検索といった統制も行えます。外部のモバイルデバイス管理(MDM)サービスとも連携し、情報漏えいリスクを最小限に抑える仕組みが整っています。
AI要約と多言語対応
長時間の会議記録も、AIが要点を自動で抽出し、全体要約・トピック要約・区間要約の3種類を生成できます。参加できなかったメンバーも短時間で内容を把握でき、意思決定スピードが向上します。
さらに、日本語だけでなく英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語にも対応しており、グローバル展開している企業でも活用可能です。よく使う専門用語を登録することで認識精度をさらに高められる点も魅力です。
LINE WORKS AiNoteを自社に導入するメリット
LINE WORKS AiNoteは、導入することで単なる議事録作成以上の効果を企業にもたらします。ここでは、特に多くの企業が評価する3つのメリットを解説します。
議事録作成の大幅な効率化
AIが会議音声を自動で文字起こしするため、議事録担当者はメモ取りから解放されます。例えば週1回の定例会議(1時間)をAiNoteで自動化すれば、年間で約200時間の作業削減につながる可能性があります。浮いた時間を本来の業務や戦略的な仕事に回すことで、チーム全体の生産性を押し上げられます。
正確な記録と情報共有の円滑化
人の手による議事録では発言の抜けや誤解が発生しがちですが、AiNoteなら誰が何を話したかを正確に記録できます。さらに作成したノートはLINE WORKS上で簡単に共有できるため、参加できなかったメンバーもすぐに内容を把握可能です。情報伝達のスピードと正確性が高まり、意思決定がスムーズに進むようになります。
リスクマネジメントとナレッジ活用
会議の内容が正確に残ることで、意思決定プロセスや責任の所在を明確にでき、リスクマネジメントの強化につながります。また、蓄積された議事録は社内の教育や研修にも活用でき、ナレッジの共有基盤となります。検索機能を使えば過去の会議記録も素早く参照でき、情報資産を最大限に活用できます。
LINE WORKS AiNoteを自社に導入する前に知っておくべきポイント
導入メリットが大きい一方で、LINE WORKS AiNoteには注意すべき点もあります。ここを理解しておくことで、導入後のトラブルを避け、安心して利用を始められます。
初期設定や登録手続きの複雑さ
AiNoteを利用するには、まずPCからLINE WORKSアカウントを作成し、その後に管理画面からプラン契約を行う必要があります。スマホアプリだけでは登録できず、企業・団体名や業種入力も必須です。個人で利用する場合は「個人事業主」などを選べば登録可能ですが、初見では手続きが分かりにくい点が課題です。
無料プランでのデータ利用と保管期間
フリープランでは音声データがAI学習に利用される可能性があります。また、データの保管期間は1年に制限されています。機密性の高い情報を扱う場合や長期保管が必要な場合は、ソロ以上の有料プランを選ぶ方が安心です。有料プランではデータ学習は行われず、保管期間も3〜5年に延長されます。
用途の限定性と国際転送リスク
AiNoteは議事録作成に特化したサービスであり、ナレッジ管理のような幅広い情報活用には限界があります。また、運営会社の親会社は韓国のNAVERであり、ユーザー同意のもとデータが海外へ転送される可能性もあります。グローバルな利用環境におけるセキュリティポリシーとの整合性確認は必須です。
LINE WORKS AiNoteの始め方・使い方
LINE WORKS AiNoteは導入のステップを理解して進めれば、すぐに会議記録の効率化に役立てられます。以下では、導入から活用までの流れを順を追って解説します。
利用開始までの流れ
まずはPCからアカウントを開設し、その後アプリを通じて文字起こしを行います。実際の操作はシンプルですが、初期設定にいくつか注意点があります。
- アカウント開設:公式サイトから登録。個人利用なら「個人事業主」を選択すれば問題なく進められます。
- プラン契約:管理者画面に入り、AiNoteのフリープラン(または有料プラン)を契約します。ここが見つけにくいという声もあります。
- アプリインストール:スマホやPCアプリをダウンロードし、登録情報でログイン。マイクアクセス許可を有効にします。
文字起こしと編集の手順
アプリが使えるようになったら、すぐに会議や音声ファイルを議事録化できます。
- 録音開始:会議中に録音するか、既存の音声ファイルをアップロードします(対応形式:m4a, mp3, wavなど)。
- AIによる自動文字起こし:発言者ごとに分離されたテキストが生成されます。
- 誤変換修正:必要に応じて編集アイコンから修正。読みやすく整えることが可能です。
ノート共有と活用方法
作成した議事録は、チーム内での情報共有や外部ツールでの活用にもつなげられます。
- ノートの共有:権限を設定し、メンバーを追加して安全に共有できます。
- 検索機能:タイトルや本文、発言者で検索できるため、過去の記録もすぐに見つかります。
- ダウンロード:WordやExcel形式でエクスポート可能。他ツールと連携して業務効率化が進みます。
このように、導入から日常利用までの流れが明確になっているため、操作に慣れればすぐに社内の議事録作成を自動化できるでしょう。
まとめ:LINE WORKS AiNoteは議事録作成を効率化し生産性を高める強力な選択肢となる
LINE WORKS AiNoteは、AIによる文字起こしと要約機能で議事録作成を効率化し、組織全体の生産性を高めるツールです。フリープランから始め、有料プランへ移行すれば、正確な記録とセキュリティを兼ね備えた本格利用が可能になります。一方で、初期設定の複雑さや無料プランの制約など導入前に理解しておくべき点もあります。
さらに、このようなAI活用を最大限に生かすには、人材のリテラシー強化や研修による定着が欠かせません。
SHIFT AIが提供する法人向け研修プログラムは、生成AIを安全かつ効果的に使いこなすスキルを体系的に学べるため、AiNote導入と並行して利用することで成果を一層高められます。

\ 組織に定着する生成AI導入の進め方を資料で見る /
LINE WORKS AiNoteに関するよくある質問
- QLINE WORKS AiNoteは無料で使えますか?
- A
フリープランを利用すれば無料で使えます。月300分まで文字起こしが可能で、最大30人まで参加できます。ただし、AI要約やWeb会議録音機能は利用できず、データはAI学習に利用される可能性がある点に注意が必要です。
- Q文字起こしの精度はどのくらいですか?
- A
国際コンペティションで評価された話者分離機能を搭載しており、複数人の会話も高精度に文字起こしできます。背景ノイズやフィラー(「えー」「あのー」など)も自動処理されるため、実用性は非常に高いです。ただし、音質や発話状況によっては誤変換が発生する場合もあります。
- QCLOVA Note βのデータは引き継げますか?
- A
CLOVA Note βで利用していたデータはAiNoteに移行できます。2025年2月からデータ移行サービスが開始されており、2025年7月末のCLOVA Note β終了までに手続きを行う必要があります。
- QどのWeb会議ツールに対応していますか?
- A
有料プラン限定で、Zoom・Microsoft Teams・Google Meet・Webexなどの主要なWeb会議ツールに対応しています。AiNoteのボットが会議に参加し、録音から議事録作成までを自動で行います。
\ 組織に定着する生成AI導入の進め方を資料で見る /