「Copilotを無料で試したい。でも、どこまで使えて、どこから有料が必要なのか」――導入を検討する段階で、多くの企業がこの境目で立ち止まります。

無料のMicrosoft Copilotでも、チャットによる文章生成・要約・Web検索・画像生成までは使えます。ただし利用回数や扱えるファイル容量には上限があり、WordやExcelなどのアプリ内での本格的な業務支援、組織データを横断した回答、管理者によるガバナンスは有料版でしか使えません。さらに2026年4月15日には、一定規模以上の組織で無料利用の範囲が縮小される変更も施行されました。

本記事では、無料版で「できること・できないこと」を数値で整理し、有料版(Microsoft 365 Copilot)との本質的な違いと、最新の制限変更までを解説します。

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目次
  1. Copilotを無料で使いたい人が増えている理由
    1. 生成AIの普及とCopilotブランドの注目度
    2. 「まずは無料で試したい」という企業・個人のニーズ
    3. 無料版に抱く主な疑問
  2. 無料で利用できるCopilotの対象と範囲
    1. Copilot in Windows
    2. Copilot Chat(Web/Edge/アプリ)
    3. Copilot Studioの無料トライアル枠
    4. 無料利用の対象まとめ
  3. 無料版でできること・できないこと(数値で把握)
    1. 無料版でできること
    2. 無料版の回数・容量制限(公開時点で要確認)
    3. サインインの有無で制限差が出る
    4. 無料版でできないこと
  4. 無料版でできないこと・注意すべき制限
    1. Officeアプリとの統合は限定的
    2. 生成AI応答数に上限がある
    3. チーム・法人利用でのガバナンス・監査機能がない
    4. 商用利用には注意が必要
  5. 無料版と有料版(Microsoft 365 Copilot)の違い
    1. 機能・データ・ガバナンスの違い
    2. 本質的な差は「組織データ横断+ガバナンス」
  6. Copilot Chat無料利用の制限変更(2026年4月施行)
    1. 2,000席以上の組織への影響
    2. 2,000席未満の組織と継続利用できる範囲
    3. 管理者が確認すべきこと
  7. 無料利用を有効活用するための3つのポイント
    1. 1. 社内検証を「少人数・限定タスク」に絞る
    2. 2. トライアル中に「効果検証シート」を作成する
    3. 3. 制限への到達を有料移行のシグナルと判断する
  8. 無料利用の落とし穴と失敗パターン
    1. 無料で全社展開を試みて制限にすぐ詰まる
    2. 商用利用の条件を誤解してトラブルになる
    3. 無料枠だけでPoCを進め効果検証が不十分になる
  9. 他社の取り組み|テルモ・住友ゴム工業に学ぶCopilot活用
    1. テルモ|全社員へのCopilotライセンス一斉付与で活用を底上げ
    2. 住友ゴム工業|Copilotを日常業務に組み込み定着
  10. 導入を成功させるために必要な次のステップ
    1. 無料の限界を見極めて有料化へ進む
    2. 社員教育と利用ルール設計が欠かせない
  11. まとめ:無料で試す、有料で育てる
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Copilotを無料で使いたい人が増えている理由

無料のMicrosoft Copilotは、WindowsやEdge、Webブラウザから追加費用なしで使えるため、「まず触って効果を確かめたい」という検証ニーズの受け皿になっています。

生成AIの普及とCopilotブランドの注目度

Microsoft CopilotはWindows 11やMicrosoft Edge、Microsoft 365アプリに組み込まれており、「仕事でそのまま使えるAI」として注目を集めています。すでに自社で使っているMicrosoft製品の延長線上にあるため、新しいツールを別途契約せずに試せる点が、企業の関心を後押ししています。普段の業務環境にAIが溶け込む形になるため、導入の心理的ハードルが低いことも普及を支えています。

「まずは無料で試したい」という企業・個人のニーズ

「小規模に試験導入し、業務に効果があるか確認したい」というニーズから、無料で利用できるCopilotの枠組みが関心を集めています。いきなり有料契約を全社に展開するのではなく、限定タスクで効果を測ってから投資判断をしたい、という段階的な導入を志向する企業が増えています。無料版はこの「最初の検証」のための入り口になります。

無料版に抱く主な疑問

無料版を検討する方が抱える疑問は、次の4点に集約されます。

  • 無料でどんな機能まで使えるのか
  • 利用回数や期間に制限はあるのか
  • 商用利用はできるのか
  • 有料版に切り替えると何が増えるのか

これらはすべて「無料と有料の境目はどこか」という1つの問いに行き着きます。本記事ではこの境目を、機能・回数・商用利用・最新の制限変更の4側面から具体的に整理します。

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無料で利用できるCopilotの対象と範囲

無料のMicrosoft Copilotは、Webブラウザ(copilot.microsoft.com)・デスクトップアプリ・モバイルアプリ・Windows 11標準搭載・Edgeサイドバーから利用できます。質問への回答、文章作成の支援、画像生成、Web検索に基づくリアルタイム回答までが無料の対象です。一方で、Microsoft 365アプリ内での本格的な業務支援は有料版の領域になります。

Copilot in Windows

Windows 11に標準搭載されたCopilotで、シンプルな質問応答や作業アシスタントとして無料で利用できます。日常的な調べ物や下書き作成には十分使えますが、高度なOffice連携や業務用途の拡張は対象外です。あくまで個人レベルの作業補助の範囲にとどまります。

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Copilot Chat(Web/Edge/アプリ)

Webブラウザ・Microsoft Edgeのサイドバー・デスクトップ/モバイルアプリから利用できるCopilotです。質問への回答、文章生成、Web検索を組み合わせた利用、画像生成までが無料で可能です。ただし後述するように、利用回数や扱えるファイル容量には上限が設けられています。サインインの有無によっても、使える範囲が変わります。

Copilot Studioの無料トライアル枠

独自のチャットボットやAIエージェントを設計できるCopilot Studioには、初回ユーザーや組織向けにトライアル用ライセンスやメッセージ枠が提供される場合があります。本格的な運用には、有料のメッセージパック購入や対象ライセンスの契約が必要です。無料枠は機能検証の範囲に限られます。

無料利用の対象まとめ

無料で使えるMicrosoft Copilotの形態と、その範囲・制限を以下に整理します。

サービス名無料で使える範囲主な制限有料化で追加される機能
Copilot in WindowsWindows 11での基本操作補助Officeアプリ連携不可、回数制限あり業務アプリ統合、管理機能
Copilot Chat(Web/Edge/アプリ)質問応答、Web検索連携、画像生成利用回数・ファイル容量制限、商用前提でないアプリ内Copilot、優先利用、安定稼働
Copilot Studioトライアル用のメッセージ枠本格利用は有料ライセンス必須大規模利用、拡張カスタマイズ

ここで紹介した無料利用の範囲は、あくまで「お試し的に体験できる領域」にとどまります。本格的に業務で活用する場合は、どのライセンスを契約すべきか、料金はどの程度かを理解しておく必要があります。

無料版でできること・できないこと(数値で把握)

無料のMicrosoft Copilotは、チャット・要約・Web検索・画像生成までを無料で使えますが、機能ごとに月間の回数や容量の上限があります。WordやExcelなどのアプリ内での本格利用、組織データを横断した回答、ガバナンス機能は無料版では使えません。まずは「数値でどこまで使えるか」を押さえます。

無料版でできること

無料版で利用できる主な機能は次のとおりです。個人の検証やライトな業務であれば、十分に役立つ範囲をカバーしています。

  • 質問への回答とリアルタイムのWeb検索を組み合わせた利用ができます
  • 文章作成・要約・翻訳などのテキスト支援ができます
  • 画像生成ができます
  • Edge連携でWebページの要約・分析ができます

無料版の回数・容量制限(公開時点で要確認)

無料版には、機能ごとに月間の利用上限があります。以下は公開ページや利用者の情報をもとにした目安で、Microsoft側の仕様変更で変動するため、利用前に公式の最新案内での確認が前提となります。

項目無料版の目安補足
Deep Research(高度な調査)約5回/月上位プランで回数拡張
画像生成約15回(通常速度の目安)混雑時は生成速度が低下
入力文字数約10,240文字1回の入力上限の目安
添付ファイル容量約50MB1ファイルあたりの上限の目安
利用回数/セッション1日あたり上限あり高負荷時は応答制御がかかる場合あり

これらの数値はMicrosoft側で随時見直されるため、確定値として運用せず、検証時点での公式案内を確認することが欠かせません。長時間の調べ物や連続した文書生成では、上限に達して作業が止まる場面が出てきます。

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サインインの有無で制限差が出る

無料版は、Microsoftアカウントでサインインしているかどうかで使える範囲が変わります。サインインしない状態では、最新モデルの利用や回数の面でより厳しい制限がかかります。業務での検証では、サインインした状態で使うことが前提となります。

無料版でできないこと

一方で、無料版では以下が使えません。業務に本格的に組み込む段階では、いずれも有料版が必須です。

  • WordやExcel、Outlook、PowerPointなどのアプリ内での本格的なCopilot支援はできません
  • 自社のファイル・メール・チャットなど組織データを横断した回答はできません
  • 管理者による利用状況の監視・アクセス制御・ログ監査などのガバナンスはできません
  • 商用利用を正式に前提とした利用条件は備わっていません

無料版でできないこと・注意すべき制限

無料版Copilotは気軽に試せる一方で、業務に本格的に使うには機能が不足しています。Officeアプリ統合・組織データ横断・ガバナンス・商用前提の利用条件という、企業導入に欠かせない要素がいずれも有料版の領域にあるためです。

Officeアプリとの統合は限定的

WordやExcel、Outlook、PowerPointと連携した本格的な業務支援は、有料版(Microsoft 365 Copilot)の契約が不可欠です。無料版では簡単なチャットやQ&Aにとどまり、アプリ内での資料作成やデータ分析には直結しません。後述のとおり、2026年4月の変更で、一定規模以上の組織ではこの線引きがさらに明確になりました。

生成AI応答数に上限がある

無料利用では、1日の利用回数やセッション数、機能ごとの月間回数に上限があります。長時間にわたって調べ物や文書生成を行うとすぐに制限に到達し、業務フローが止まる場面が出てきます。全社規模で同時に使うと、上限到達のリスクはさらに高まります。

チーム・法人利用でのガバナンス・監査機能がない

管理者による利用状況の監視、アクセス制御、ログ監査といった機能は無料版には含まれていません。企業利用ではセキュリティ統制が取れず、誰がどんなデータを入力しているかを把握できないため、組織的な導入には不向きです。情報システム部門が最も重視するのがこの点になります。

商用利用には注意が必要

無料版は商用利用を正式な前提として設計されていないため、業務での無制限な利用にはライセンス上の注意が必要です。特に顧客データや機密情報を扱う業務では、無料版をそのまま使うと情報漏洩や規約上のリスクを伴います。法人での本格利用には、有料ライセンスが前提となります。

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無料版と有料版(Microsoft 365 Copilot)の違い

無料版と有料版の最大の違いは「組織内データの横断とガバナンス」です。無料版は一般的なWeb情報をもとに回答しますが、有料版は自社のファイル・メール・チャットなど社内データを踏まえて回答し、さらにエンタープライズ向けのデータ保護とコンプライアンス機能が加わります。アプリ内Copilotや商用利用の正式な許可も有料版の領域です。

機能・データ・ガバナンスの違い

無料版と有料版の主な違いを整理します。価格はMicrosoft公式の案内に基づく日本円の値です。

項目無料版(Copilot Chat)有料版(Microsoft 365 Copilot)
月額料金¥0(対象M365サブスク購入者)Business:年契約 約¥2,698/ユーザー・月、月契約 約¥3,778/ユーザー・月(別途M365サブスク必須・上限300ユーザー)
回答の参照範囲一般的なWeb情報社内のファイル・メール・チャットなど組織データを横断
アプリ内Copilot限定的Word/Excel/PowerPoint/Outlook/OneNote等で利用可
セキュリティ・ガバナンス限定的エンタープライズデータ保護、アクセス制御、監査
商用利用正式な前提ではない正式に利用可能

上記の価格はMicrosoftの公式案内に基づく日本円の値で、契約形態や時期により変動します。海外向けには月額約30米ドルとして案内される場合もありますが、確定値は契約時点の公式pricingでの確認が欠かせません。

本質的な差は「組織データ横断+ガバナンス」

無料版と有料版を分けるのは、機能の数ではなく「自社のデータをどこまで活かせるか」と「組織として安全に統制できるか」です。無料版は一般的なWeb情報をもとに回答するため、回答は誰が使っても同じ汎用的な内容になります。有料版は自社のファイル・メール・チャットを踏まえて回答するため、「先週の会議の決定事項を要約する」「この案件の過去メールから論点を整理する」といった、自社固有の文脈に沿った支援ができます。

加えて、有料版にはエンタープライズデータ保護や監査・アクセス制御が備わり、入力データが社外に出ない統制を効かせられます。無料版で「便利さ」を検証し、有料版で「自社データを安全に活かす」段階へ進む、という流れが現実的な移行ルートになります。

Copilot Chat無料利用の制限変更(2026年4月施行)

2026年4月15日、Microsoft 365 Copilot Chatの無料利用範囲が変更されました。2,000席以上の組織では、ライセンスを持たないユーザーがWord・Excel・PowerPoint内でCopilotを利用できなくなります。一方、2,000席未満の組織では引き続き利用できますが、高需要時にレスポンス制限がかかる場合があります。この変更は管理者の操作なしで自動適用されます。

自組織への影響は、「組織の席数」×「利用するアプリ」の2軸で整理すると一目で把握できます。

組織規模  利用範囲Word・Excel・PowerPoint等のアプリ内Outlook・Teams・Copilot Chat
2,000席以上有料の対象ライセンスが必須(無料での利用不可)従来どおり利用可
2,000席未満継続して利用可(高需要時にレスポンス制限あり)従来どおり利用可

2,000席以上の組織への影響

公式の案内では、2,000席以上の組織において、ライセンスを持たないユーザーはWord・Excel・PowerPointのアプリ内でCopilotを使えなくなります。これらのアプリ内でCopilotを使い続けるには、有料の対象ライセンスが必要になります。大企業ほど、無料での「アプリ内利用」の前提が崩れる形になります。

2,000席未満の組織と継続利用できる範囲

2,000席未満の組織では、引き続きWord・Excel・PowerPoint内のCopilotを利用できます。ただし高需要時には、レスポンスに制限がかかる場合があります。また組織規模にかかわらず、Outlook・Teams・Copilot Chatアプリ自体は従来どおり利用できると案内されています。アプリ内利用が制限されるのは、あくまで大規模組織のWord・Excel・PowerPointが対象です。

管理者が確認すべきこと

この変更は管理者によるアクションなしで自動適用されるため、まず自組織の席数が2,000席を境にどちら側かを確認することが出発点になります。2,000席以上の場合は、アプリ内Copilotを業務で使っていた部署の影響範囲を洗い出し、有料ライセンスの配分を検討することが求められます。あわせて、一般ユーザーには「どの機能が継続し、どこから有料が必要か」を社内周知しておくことで、現場の混乱を防げます。数値や対象範囲はMicrosoft側で更新されるため、公式の最新案内での確認が前提となります。

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無料利用を有効活用するための3つのポイント

無料版の制限は、使い方を設計すれば検証フェーズの強みに変えられます。「少人数・限定タスクで効果を測る」「効果を数値で記録する」「制限到達を有料移行の判断材料にする」という3点を押さえることで、無料の範囲で投資判断に足るデータを集められます。

1. 社内検証を「少人数・限定タスク」に絞る

いきなり全社員に開放すると、すぐに利用回数の上限に達してしまいます。まずは限られたメンバーに使ってもらい、「資料作成」「メール文面の下書き」など特定のタスクに絞って効果を測定することが有効に働きます。対象を絞るほど、制限に阻まれずに検証を回せます。

2. トライアル中に「効果検証シート」を作成する

どの業務で何分短縮できたのか、どの場面で使いにくかったのかを記録することで、投資対効果を数値で把握できます。このシートは有料版への移行判断や、経営層への説明資料としても使えます。定性的な「便利だった」ではなく、定量的な根拠を残すことが移行判断の精度を高めます。

3. 制限への到達を有料移行のシグナルと判断する

「もっと使いたいのに制限がネックになる」――これは有料化の合図です。無料で得られた知見を踏まえ、どのライセンスが最適かを選ぶプロセスへ移行します。制限への到達は失敗ではなく、本格導入のタイミングを示すシグナルになります。

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無料利用の落とし穴と失敗パターン

Copilotを無料で試すのは効果的な一歩ですが、「無料のまま本格活用しようとして失敗する」パターンも少なくありません。共通するのは、無料版を本番環境と同じ感覚で使おうとした点にあります。

無料で全社展開を試みて制限にすぐ詰まる

全社員に無料版を使わせた結果、利用回数の上限にすぐ到達し、「業務で継続的に使えない」という不満が噴出するケースがあります。結果として、逆に社内の導入機運が下がってしまうこともあります。全社展開は有料版を前提に設計することが鍵となります。

商用利用の条件を誤解してトラブルになる

無料版をそのまま顧客対応や資料作成に使った結果、利用条件の確認不足や情報漏洩リスクにつながる例もあります。特に法人では、商用利用の可否やデータの扱いを軽視すると、大きなトラブルに発展しかねません。

無料枠だけでPoCを進め効果検証が不十分になる

無料の範囲内でPoC(概念実証)を進めようとしたものの、利用回数や機能が制限されて十分なデータが取れず、正しい投資判断につながらない失敗もよく見られます。検証の設計段階で、無料版の上限を前提に範囲を絞ることが欠かせません。

他社の取り組み|テルモ・住友ゴム工業に学ぶCopilot活用

無料版での検証を終えた企業は、有料のMicrosoft Copilotを全社に展開し、業務に定着させる段階へ進んでいます。AI経営総合研究所が​独自に取材した先行企業の活用実態​から、Microsoft Copilotを全社に広げた製造業2社の取り組みを紹介します。

テルモ|全社員へのCopilotライセンス一斉付与で活用を底上げ

テルモでは、AI活用を推進するうえで​​「管理職の皆さんがAI活用に後ろ向きな姿勢を示すと、部下の人たちも使いづらい雰囲気になってしまいます。」​​という課題認識のもと、全社員にMicrosoft Copilotライセンスを一斉付与しました。希望者の個別申請制から全社一律付与へ転換したことで、利用のハードルそのものを取り払っています。約40部署にAIエージェントを作成できる人材(市民開発者)を配置し、文献調査や法律情報の整理で数時間かかっていた作業を短縮しています。

ポイントは、​​無料版の「個別に試す」段階を超え、全社員が同じ環境で使える状態をライセンス付与で先に整えたこと​​。使える人と使えない人の差をなくすことが、組織全体の活用を底上げします。

詳細はテルモ株式会社のインタビュー記事で紹介しています。

住友ゴム工業|Copilotを日常業務に組み込み定着

住友ゴム工業では、​​「プロセスのどの部分をAIに任せるかを人が判断していくことが大事なのではないでしょうか。」​​という考え方のもと、Microsoft Copilotをメール作成・レポート要約・翻訳といった日常業務に活用しています。テストドライバーの官能評価という暗黙知を設計データと紐付けて体系化する「匠AI」や、IoTで収集した現場データのAI分析など、現場の業務にAIを溶け込ませる取り組みを進めています。

ポイントは、​Copilotを特別な機能としてではなく、メールや要約という毎日発生する業務に組み込んだこと​​。日常業務への組み込みが、無料版の検証では得にくい継続的な定着を生みます。

詳細は住友ゴム工業株式会社のインタビュー記事で紹介しています。

2社に共通する設計思想​​:①無料での個別検証にとどめず、有料ライセンスを全社・全部署に行き渡らせて活用の前提を揃えている ②メールや要約など毎日発生する業務にCopilotを組み込み、特別な操作にしていない ③人がAIに任せる範囲を判断し、現場の文脈に合わせて使い分けている。無料版での検証は、この全社展開へ進むための第一歩として位置づけることが現実的なルートになります。

導入を成功させるために必要な次のステップ

無料版で検証を進めると、「業務で使うには制限が多すぎる」という壁に必ず突き当たります。ここで必要なのは、単純に有料化するだけでなく、社内で活用を定着させる仕組みづくりを並行して進めることです。ツールの契約と人の活用設計は、両輪で進める必要があります。

無料の限界を見極めて有料化へ進む

制限により長時間利用や全社展開は無料版では難しいため、一定の効果を確認できたら有料版の契約へ進む段階になります。有料版ではアプリ内Copilotやセキュリティ強化、組織データ横断が解放され、日常業務に本格的に組み込めます。無料版で得た検証データが、この移行の判断材料になります。

社員教育と利用ルール設計が欠かせない

ツールを導入しても、社員が正しく活用できなければ生産性向上は実現しません。定着には、次の3点を同時に進めることが欠かせません。

  • どの業務で使うのかを明確化します
  • 利用ガイドラインを整備し、情報漏洩リスクを防ぎます
  • 研修を通じて、全社員が「Copilotをどう使うべきか」を理解できる状態にします

この体制づくりが、導入を成果につなげるカギになります。

まとめ:無料で試す、有料で育てる

Copilotは無料でも試せますが、それはあくまで「体験版」としての位置づけです。無料版で使えるのはチャット・要約・Web検索・画像生成までで、回数やファイル容量には上限があります。WordやExcelなどのアプリ内での本格支援、組織データの横断、ガバナンスは有料版(Microsoft 365 Copilot)の領域です。さらに2026年4月15日には、2,000席以上の組織で無料のアプリ内利用が制限される変更も施行されました。

無料版で「自社の業務に効くか」を検証し、効果を数値で確認したうえで有料版へ移行する。そして社員教育と利用ルール設計を並行して進める。この流れが、Copilot導入を成果につなげる現実的なルートになります。

以下の資料では、ルール設計やプロンプトの考え方など、Copilotをうまく使うためのノウハウがわかります。適切に運用し成果を出すのはもちろん、必要な機能をイメージしやすくなり、自社に合うプランも明確に判断しやすくなるでしょう。ぜひお気軽にご活用ください。

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Q
Copilotは本当に無料で使えますか?
A

はい、一部のCopilotサービス(Copilot in Windows、Copilot Chatなど)は無料で利用できます。ただし利用回数や機能に制限があり、業務での本格利用には有料版が必要です。

Q
無料版Copilotにはどんな制限がありますか?
A

 主な制限は「利用回数の上限」「Officeアプリとの統合不可」「商用利用が原則不可」「セキュリティ・管理機能がない」などです。無料版はあくまで体験用と理解するのが安心です。

Q
Copilot無料版は商用利用できますか?
A

 基本的には商用利用は想定されていません。顧客対応や機密データを扱う業務での利用はライセンス違反や情報漏洩リスクにつながる可能性があります。法人での利用は有料ライセンスが推奨されます。

Q
Copilot Studioは無料で使えますか?
A

 Copilot Studioにはトライアル用の無料枠が提供される場合があります。ただし継続利用や本格的なカスタマイズには有料のメッセージパックやライセンス契約が必要です。

Q
無料版と有料版の一番大きな違いは何ですか?
A

有料版では「Officeとの統合」「セキュリティ・管理機能」「商用利用の安心感」が加わります。無料版は体験には十分ですが、業務導入には有料版が不可欠です。

Q
無料でどのくらいの期間使えますか?
A

期間制限というよりも、利用回数やセッション数に上限が設けられています。長時間や全社規模での利用はすぐに限界に達するため、あくまで短期的な検証に適しています。