Wordに搭載されたAIアシスタント「Copilot」は、文章作成・要約・校正を効率化できる注目機能です。
しかし「Wordを開いてもCopilotが表示されない」「契約しているはずなのに使えない」といった声もあります。
本記事では、WordでCopilotが使えない主な原因と解決策を体系的に整理し、個人利用・法人利用それぞれのチェックポイントをわかりやすく解説します。
さらに、よくあるエラーメッセージ別の対応や、導入後に活用を広げるためのステップまで網羅的に解説するので、ぜひ参考にしてください。
【本記事でわかること】
- Word Copilotが使えない主な原因
- 個人利用者が確認すべき具体的な対処法
- 法人利用に特有の制約と管理者への確認ポイント
- よくあるエラーメッセージ別の解決策
- 利用可否を判断するためのチェックリスト
- Word Copilotを業務で活用する次のステップ
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Word Copilotが使えない主な5つの原因
WordでCopilotが利用できない場合、原因は大きく5つに分けられます。
まずは自分の状況がどれに当てはまるのかを整理することが、解決の第一歩です。
Wordのバージョンやアップデートが未対応
Copilotは最新のMicrosoft 365アプリに順次提供されています。
古いバージョンのWordを利用している場合、機能が表示されないことがあります。
更新プログラムが適用されていないのが原因であるケースは非常に多いため、まずはアプリのバージョンを確認しましょう。
Microsoft 365の契約プラン・ライセンス不足
Copilotはすべてのプランで利用できるわけではありません。
個人向けの安価なプランや法人契約でも特定のライセンスに加入していない場合は、機能自体が付与されないので、契約プランを確認することが必要です。
法人利用における管理者ポリシー制御
企業のMicrosoft 365環境では、情報システム部門や管理者が機能を制御していることがあります。
セキュリティやコンプライアンス上の理由でCopilotが無効化されているケースもあり、個人設定だけでは解決できないこともあります。
提供地域・アカウント種別による制限
Copilotの提供地域は順次拡大中です。
アカウントが提供対象外の地域に紐づいている場合や、学校・教育機関向けアカウントなど一部の契約形態では利用できないことがあります。
UI非表示・表示切替の設定不備
Wordのリボンやボタン表示設定の影響で、Copilotアイコンが見えていないだけのケースもあります。
ユーザーインターフェース設定を確認するだけで解決する場合も少なくありません。
個人利用者が確認すべきポイント
Word Copilotが使えない場合、個人利用者がまず行うべき確認項目は次の3つです。
これらを一つずつ試すことで、多くのケースは解決できます。
アプリの更新と再インストール
古いWordアプリではCopilotが表示されません。
- Microsoft 365アプリを最新版に更新する
- Windows Updateを実行する
- それでも改善しない場合はOfficeの修復や再インストールを試す
特にInsider Programに未参加の場合、提供が遅れることもあるため、更新が最優先です。
Microsoft 365サブスクリプションの確認方法
契約しているプランがCopilotに対応しているか確認しましょう。
- Microsoftアカウントの「サービスとサブスクリプション」ページで契約状況を確認
- Business StandardやE3/E5など対応プランが必要な場合が多い
- 個人向けの低価格プランでは未対応のことがある
対応していない場合は、上位プランへの切り替えが必要になります。
プレビュー版・Insider Programの有効化
Copilotは段階的に配信されているため、すぐに利用できない場合もあります。
- Office Insider Program(ベータチャネル)を有効化すると先行利用できる場合がある
- 提供状況はMicrosoftの公式サイトで最新情報をチェック
法人利用でCopilotが使えない場合のチェックポイント
企業アカウントでWordを利用している場合、Copilotが表示されない原因の多くは管理者設定や組織ポリシーにあります。
個人利用と違いユーザー自身で解決できないケースもあるため、以下を確認することが重要です。
管理者によるCopilot有効化設定
Microsoft 365の管理者がCopilotを有効化していないと、利用者のWordには機能が表示されません。
- Microsoft 365 管理センターで機能が有効化されているか確認
- 管理者権限を持つIT担当者に問い合わせる
セキュリティ・コンプライアンス上の制御
CopilotはAIを活用するため、企業によってはセキュリティや情報漏洩リスクを懸念し、意図的に制限している場合があります。
特に金融、公共、医療系の企業では導入に慎重な傾向にあります。
情報システム部門に確認すべき内容リスト
利用者がシステム管理者に問い合わせる際は、以下の項目を確認するとスムーズです。
- 契約ライセンスにCopilotが含まれているか
- テナント全体でCopilotが有効になっているか
- デバイスやネットワークに利用制限がかかっていないか
よくあるエラーメッセージと対処法
Word Copilotが使えないとき、画面に表示されるエラーメッセージから原因を特定できる場合があります。代表的なエラーとその対処法を見ていきましょう。
「このアカウントでは利用できません」と表示される場合
原因:契約プランが未対応、もしくは法人アカウントで管理者により制御されている可能性があります。
対処法:
- Microsoftアカウントの契約内容を確認する
- 対応ライセンス(例:Microsoft 365 Business Standard、E3/E5など)にアップグレード
- 法人の場合は管理者にCopilotの有効化状況を確認
「アップデートが必要」と出る場合
原因:Wordのアプリが最新バージョンに更新されていないケースです。
対処法:
- Windows UpdateまたはMicrosoft 365アプリの更新を実施
- Insider Programに未参加の場合、配信が遅れている可能性があるため、参加を検討
- 更新後も改善しない場合はOfficeの修復または再インストールを試す
Copilotボタン自体が表示されない場合
原因:UI設定や表示リボンに原因があるケースがあります。単純に「隠れている」だけということも少なくありません。
対処法:
- リボンやクイックアクセスツールバーの設定を見直す
- Officeのキャッシュクリアや再起動で解決することもある
Copilotボタン自体が表示されない原因と解決法に関しては、以下の記事でも詳しく解説しているのであわせて参考にしてください。
関連記事:WordでCopilotが表示されない原因と解決方法|ライセンス・設定・環境要件を徹底解説
Copilotを活用するための次のステップ
Word Copilotを利用できるようになったら、次に考えるべきは 「どのように業務で活用するか」 です。
単に文章を自動生成するだけでなく、日常業務のさまざまなシーンで効率化が可能です。
- 文章作成の効率化:企画書や報告書のたたき台を自動生成
- 要約と抜粋:長文の会議資料を短時間で要約
- 文章校正・トーン調整:ビジネス文書を自然で読みやすい表現に修正
- 資料作成サポート:プレゼン資料や契約書の草案づくりを支援
具体的な使い方やプロンプト例については、以下の記事で詳しく解説しています。
Copilotを導入しても、社員全体が効果的に使いこなせるかどうかで成果は大きく変わります。
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まとめ|個人利用・法人利用で異なる確認ポイントを押さえよう
Word Copilotが「使えない」「表示されない」ときの原因は、主に以下の5つに集約されます。
- Wordアプリが最新バージョンに更新されていない
- 契約しているMicrosoft 365プランが未対応
- 法人アカウントで管理者による制御がかかっている
- 提供地域やアカウント種別が利用条件を満たしていない
- UI設定や表示リボンの不備でボタンが見えていない
個人利用者は「更新 → 契約確認 → Insider Program」を順にチェック、法人利用者は管理者設定やライセンス状況の確認が解決の近道です。
また、Copilotを利用できるようになった後は単なる機能体験にとどまらず、業務全体での活用方法を確立することが重要です。
文章作成・要約・校正・資料作成に組み込むことで、生産性を飛躍的に高められます。
ただし、社内での活用を広げるには社員全体のAIリテラシー向上が欠かせません。
SHIFT AI for BizではAIを活用するための知識やスキルを社内に浸透させる法人向け研修を提供しています。まずはぜひ無料で資料をダウンロードしてみてください。
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Word Copilotが使えないときによくある質問
- QMicrosoft 365のどのプランならCopilotを使えますか?
- A
Business StandardやE3/E5などの上位プランが対象です。個人向けの安価なプランでは利用できないことがあります。契約内容をMicrosoftアカウントの管理画面で確認しましょう。
- Q個人利用でもInsider Programに参加すればCopilotを使えますか?
- A
Insider Programに参加することで提供が早まることはありますが、必ず利用できるわけではありません。対応プランの契約と地域提供状況も合わせて確認が必要です。
- Q提供地域の確認方法はありますか?
- A
Microsoft公式の「Copilot提供状況」ページで確認できます。アカウントが紐づいている地域が対象外の場合、表示されません。
- QInsider Programに参加したのに表示されません。どうすればよいですか?
- A
Insider Programに参加しても、対応プラン・提供地域でなければ利用できません。契約内容とアカウント種別を再度確認してください。