壁打ちをしようと思っても、「何をテーマにすればいいか分からない」「テーマが曖昧で話しにくい」と感じて、手が止まってしまうことはありませんか。
実は、壁打ちで成果を出すために必要なのは、完璧なテーマ設定ではありません。重要なのは、判断を前に進めるための論点が明確になることです。
この記事では、壁打ちのテーマを5分で決める具体的な手順と、テーマが決まらないときの対処法を解説します。テーマ設定で迷う時間を減らし、思考整理に集中できる状態を作ることで、仕事の意思決定を速く、確実に進められるようになります。
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壁打ちのテーマがうまく決められない4つの原因
壁打ちのテーマが決まらないのは、能力不足ではなく、テーマ設定に対する誤った思い込みが原因です。ここでは、多くの人が陥りがちな4つのパターンを整理します。
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完璧なテーマを設定しようとしすぎているから
壁打ちのテーマは、完璧である必要はありません。
「相手に迷惑をかけないよう、きちんと整理してから話さなければ」と考えると、テーマ設定のハードルが上がりすぎてしまいます。壁打ちの本質は、未完成の考えを整理する行為です。
曖昧な状態で話し始めても、会話の中で論点が明確になれば問題ありません。テーマは途中で修正できるため、最初から完璧を目指す必要はないのです。
テーマの粒度が適切か判断できないから
テーマが大きすぎても小さすぎても、壁打ちはうまく機能しません。
「新規事業について」では範囲が広すぎて論点が絞れず、「A案とB案のどちらにするか」では話が狭すぎて視点が広がりにくくなります。適切な粒度は「30分で論点を整理できる大きさ」が目安です。
ただし、最初から粒度を見極めるのは難しいため、まずは仮のテーマで始めて、話しながら調整する姿勢が重要になります。
何を壁打ちすべきか整理できていないから
複数の課題を抱えていると、どれをテーマにすべきか迷ってしまいます。
頭の中に「決めたいこと」が複数ある状態では、テーマを一つに絞り込めません。この場合、まず抱えている課題を箇条書きで書き出すことが有効です。
可視化することで優先順位が見えやすくなり、今回の壁打ちで扱うべきテーマが自然と浮かび上がります。
テーマを決める前の準備ができていないから
テーマだけを決めようとしても、判断材料が揃っていなければ決まりません。
壁打ちのテーマを決めるには、「何を決めたいのか」「どこまで決まっているのか」といった前提情報の整理が不可欠です。ゴールが曖昧なまま進めると、会話が発散して成果につながりにくくなります。
準備といっても資料作成は不要で、A4用紙1枚に現状と課題を書き出すだけで十分です。この一手間が、テーマ設定の精度を大きく高めます。
壁打ちのテーマを5分で決める4ステップの決め方
テーマ設定に時間をかける必要はありません。以下の4ステップを順番に実行すれば、5分で壁打ちを始められる状態を作れます。
【ステップ1】今抱えている課題やアイデアを箇条書きで出す
まず、頭の中にある課題やアイデアを3〜5個、箇条書きで書き出します。
「新規事業の方向性」「プロジェクトの進め方」「提案資料の構成」など、形式を問わず思いつくままに列挙してください。完璧な文章にする必要はなく、単語の羅列でも構いません。
書き出すことで思考が可視化され、何を優先すべきか判断しやすくなります。このステップは2分以内で終わらせるのがコツです。
【ステップ2】その中で「判断が止まっているもの」を選ぶ
書き出した項目の中から、今最も判断が止まっているものを1つ選びます。
壁打ちが最も効果を発揮するのは、考えはあるが決断に踏み切れない状態です。情報収集が必要な段階や、まだ何も考えていないテーマは、壁打ちには向きません。
迷ったときは「これが決まれば次に進める」と感じる項目を選んでください。それが今回の壁打ちで扱うべきテーマになります。
【ステップ3】壁打ちのゴールを一文で書く
選んだテーマについて、「この壁打ちで何が決まればOKか」を一文で書きます。
「A案とB案のどちらを選ぶか決める」「次の3つのアクションを確定する」など、具体的なゴールを言語化してください。ゴールが明確であれば、会話が脱線しても軌道修正しやすくなります。
壁打ちのゴール設定については、仕事の壁打ちで何をする?基本の進め方でも詳しく解説しています。
【ステップ4】前提条件と制約を3つ書き出す
最後に、判断に影響する前提条件や制約を3つ程度書き出します。
「予算は月10万円まで」「来月末までに決定が必要」「経営層の承認が必須」など、守るべき条件を明文化してください。前提が共有されていないと、壁打ちの議論が現実から離れてしまいます。
ここまで準備できれば、テーマ設定は完了です。相手にこの内容を共有して、壁打ちを始められます。
壁打ちのテーマを決めるときに押さえるべき4つのポイント
テーマの決め方には、成果を左右する4つのポイントがあります。ここを押さえることで、壁打ちの質が大きく向上します。
テーマは「問い」の形で設定する
壁打ちのテーマは、平叙文ではなく「問い」の形にすると効果的です。
「新規事業について」ではなく「新規事業でどの市場を狙うべきか?」と設定することで、議論の方向性が明確になります。問いの形にすると、考えるべき論点が自然と浮かび上がるためです。
「どうすれば〜できるか?」「AとBのどちらを選ぶべきか?」など、答えを導き出す形式でテーマを立てましょう。
壁打ち相手が理解できる粒度に調整する
テーマの粒度は、壁打ち相手の知識レベルに合わせて調整が必要です。
専門用語や社内事情を知らない相手には、より大きな粒度でテーマを設定します。逆に、背景を共有できている相手なら、細かい論点まで掘り下げたテーマでも問題ありません。
相手のタイプに応じて、テーマの伝え方を工夫してください。
曖昧でも「仮のテーマ」として設定する
テーマが曖昧な状態でも、仮のテーマとして設定して壁打ちを始めるべきです。
「方向性がぼんやりしている」という理由で壁打ちを先延ばしにすると、思考は前に進みません。仮のテーマで話し始めることで、本当の論点が見えてくるケースは多くあります。
最初のテーマが的外れだったとしても、会話の中で修正すれば問題ありません。完璧を待つより、動きながら調整する姿勢が重要です。
壁打ち中にテーマを修正してもいいと割り切る
壁打ちの途中でテーマがズレてきたら、遠慮なく修正してください。
会話を進めるうちに「実はこっちの論点の方が重要だ」と気づくことはよくあります。その場合、当初のテーマに固執せず、新しい論点に切り替えることが成果につながります。
テーマの修正は失敗ではなく、思考が深まった証拠です。柔軟に軌道修正できる姿勢を持つことで、壁打ちの価値が最大化されます。
壁打ちのテーマが決まらないときの3つの対処法
どうしてもテーマが決まらない場合は、以下の3つの対処法を試してみてください。無理にテーマを絞り込むより、効率的に前に進めます。
【対処法1】テーマを決めずに話し始めて、途中で絞り込む
テーマが決まらなければ、決めずに壁打ちを始めるのも有効な選択肢です。
「今、頭の中にあることを5分間話す」と決めて、思いつくまま話し始めてください。話しているうちに、自分が本当に悩んでいる論点が自然と浮かび上がってきます。
そこで相手に「今の話で一番引っかかっているのはどこ?」と聞いてもらえば、テーマが事後的に絞り込まれます。準備ゼロで始められる点が、この方法の最大の利点です。
【対処法2】生成AIに壁打ちテーマの候補を出してもらう
生成AIを使えば、壁打ちのテーマ候補を短時間で複数生成できます。
「〇〇について壁打ちしたいが、テーマが決まらない。候補を3つ提案して」とプロンプトを入力すれば、異なる切り口のテーマが提示されます。その中から、しっくりくるものを選んで壁打ちを始められます。
テーマ設定だけでなく、壁打ち自体もAIで行えます。
【対処法3】複数のテーマを同時に壁打ちして優先順位をつける
テーマを1つに絞れない場合は、複数のテーマを並行して壁打ちする方法もあります。
「A・B・Cの3つのテーマで迷っている」と相手に伝え、それぞれについて5分ずつ話してみてください。話してみることで、どのテーマが今最も重要か判断しやすくなります。
優先順位が決まったら、次回の壁打ちではそのテーマに集中します。迷ったときは、まず試してみる行動が停滞を防ぎます。
まとめ|壁打ちのテーマの決め方は5分あれば十分
壁打ちのテーマ設定で悩む時間は、仕事の停滞を生む原因になります。テーマは完璧である必要はなく、課題を書き出し、判断が止まっているものを選び、ゴールと前提を明文化するだけで十分です。
テーマが決まらなければ、決めずに話し始める、生成AIに候補を出してもらうといった方法も有効です。
重要なのは、テーマ設定に時間をかけすぎず、思考整理に集中することです。この記事の4ステップを実践すれば、誰でも5分で壁打ちを始められます。
組織全体で壁打ちの型を共有すれば、意思決定のスピードはさらに向上します。詳しい導入方法は、資料で確認できます。

壁打ちのテーマの決め方に関するよくある質問
- Q壁打ちのテーマが曖昧でも話していいですか?
- A
曖昧でも問題ありません。壁打ちは未完成の考えを整理する行為なので、会話の中でテーマを明確にしていけば十分です。最初から完璧なテーマを用意する必要はなく、途中で修正できることを前提に話し始めてください。
- Q壁打ちのテーマはどれくらいの大きさが適切ですか?
- A
30分程度で論点を整理できる大きさが目安です。「新規事業について」では広すぎ、「A案とB案のどちらにするか」では狭すぎます。「どの市場を狙うべきか」程度の粒度が適切で、話しながら調整できるため、最初から完璧な粒度を目指す必要はありません。
- Q壁打ちのテーマが複数あるときはどうすればいいですか?
- A
まず抱えている課題を箇条書きで書き出し、その中で「判断が止まっているもの」を1つ選んでください。迷う場合は、複数のテーマを5分ずつ話してみて優先順位を決める方法も有効です。全てを一度に扱おうとせず、今回扱うテーマを絞ることが重要です。
- Q壁打ちのテーマが決まらないまま始めてもいいですか?
- A
決まらなければ、決めずに話し始めても構いません。「今、頭の中にあることを5分間話す」と決めて話し始めることで、本当に悩んでいる論点が自然と浮かび上がってきます。その後、相手に「一番引っかかっているのはどこか」を聞いてもらえば、テーマが事後的に絞り込まれます。
- Q壁打ち中にテーマを変更してもいいですか?
- A
変更して問題ありません。会話を進めるうちに「実はこっちの論点の方が重要だ」と気づくことはよくあります。その場合は遠慮なく新しい論点に切り替えてください。テーマの修正は失敗ではなく、思考が深まった証拠です。柔軟に軌道修正できる姿勢が成果につながります。
