オンライン会議が日常化したいま、多くの企業や個人が直面する課題が「議事録作成」と「情報共有」です。会議に集中したいのに、同時に正確なメモを取る必要があり、結果的に議論の本質を逃してしまうことも少なくありません。さらに、会議後の文字起こしや要約作業には多大な時間と労力がかかります。

こうした課題を解決するために登場したのが、AI議事録ツール「tl;dv(ティーエルディーヴィー)」です。ZoomやGoogle Meetと連携し、自動で録画・文字起こし・要約を行う機能を備え、会議の効率化と生産性向上を強力にサポートします。

本記事では、「tl dv とは」という基本から使い方、料金プラン、導入メリット、注意点までをわかりやすく解説します。記事の最後には、企業の会議効率化に役立つ資料もご案内していますので、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること一覧🤞
・tl;dvの基本概要と仕組み
・各料金プランと違い
・主な特徴と機能の詳細
・導入メリットと注意点
・始め方と活用方法

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そもそもtl;dvとは

tl;dv(ティーエルディーヴィー)は、オンライン会議を自動で録画・文字起こしし、AIが要点を要約してくれる議事録支援ツールです。名前の由来は「Too Long; Didn’t View(長すぎて全部は見なかった)」というインターネットスラングで、長時間の会議でも重要なポイントだけを効率的に把握できるようにする、という思想が込められています。

対応プラットフォームは Zoom、Google Meet、Microsoft Teams と主要な会議ツールをカバー。会議に参加したAIアシスタントが自動的に発言を記録し、タイムスタンプ付きでテキスト化してくれるため、誰が何を言ったのかを後から簡単に確認できます。また、日本語を含む30以上の言語に対応しているので、グローバルなチームにも活用可能です。

さらに、会議の録画から重要部分を切り抜いたショートクリップを作成したり、CRMやSlack、Notionなど6,000以上の外部アプリと連携できたりと、「会議を情報資産に変える」ことを目的とした多機能設計が特徴です。

近年では、スタートアップから大企業まで幅広い組織で導入が進んでおり、議事録作成の効率化や情報共有のスピード向上を狙う企業にとって注目度の高いツールとなっています。

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tl;dvのプラン一覧を比較

tl;dvには、個人から大企業まで利用できる複数のプランが用意されています。まずは料金体系を比較し、自社に合った選択肢を把握することが重要です。

プラン名月額料金(年契約時)月額料金(月契約時)主な対象ユーザー
無料プラン無料無料個人利用やお試し
PROプラン3,080円 / 月4,980円 / 月中小企業・フリーランス
ビジネスプラン5,599円 / 月10,180円 / 月営業チームや大規模活用
Enterpriseプランカスタム料金カスタム料金大企業・高度なセキュリティ要件

無料プラン

無料プランは、まずtl;dvを体験したいユーザー向けの入り口です。ZoomやGoogle Meet、Teamsと連携した録画・文字起こしが可能で、基本的なAI要約も利用できます。

ただし、AIメモの利用回数(月10回まで)やアップロード制限(月5回まで)といった制約があります。録画データは3日後にアーカイブされるため、短期的な利用や「まずは試したい」ユーザーに適しています。

PROプラン

PROプランは、会議の頻度が高い中小企業やフリーランスに最適です。無料版の制約が解除され、無制限のストレージ、録画データの即時アクセス、無制限アップロードが可能になります。

さらにSalesforceやHubSpotなどのCRMとの連携も強化され、チーム管理機能や優先サポートも利用できます。年契約なら月額3,080円とコストパフォーマンスが高く、ビジネス利用に向いた実用的な選択肢です。

ビジネスプラン

営業チーム全体のパフォーマンス向上を目的としたプランです。PROの機能に加え、AIによる営業プロセス分析や会議横断でのインサイト抽出など、高度な分析機能が追加されます。

専任サポートやAPI連携にも対応しており、業務全体をシステムに組み込むことが可能です。年契約では月額5,599円となり、営業部門を抱える企業にとってROIの高い選択肢です。

Enterpriseプラン

法人プランは、セキュリティ要件が厳しい大企業向けの特別プランです。カスタム料金で提供され、高度なチーム管理・データ管理、専任カスタマーサクセスマネージャーのサポートが含まれます。

大規模導入やグローバル展開を進める企業には安心感のある設計です。

tl;dvを自社に導入するならこのプラン!

tl;dvを導入する際は、自社の規模・利用目的・会議頻度・予算を踏まえて選ぶことが重要です。プランごとの特徴を整理すると、選択基準が明確になります。

無料プランは、「とりあえず試したい」「月数回の会議を自動記録したい」といったライトユーザー向け。制限はあるものの、録画・文字起こし・要約の基本機能を無料で利用できるため、初めてのAI議事録ツールとして十分役立ちます。

PROプランは、会議頻度が高い中小企業やフリーランスにおすすめです。無制限の録画・ストレージに加え、CRMとの連携や即時アクセスが可能となり、業務効率化を本格的に進めたい層にフィットします。年払いで月額3,080円と、コストを抑えながら実用性を最大化できるのが強みです。

ビジネスプランは、営業チームを中心にデータ活用を強化したい企業に最適です。AIによる複数会議の横断分析や営業プロセス測定など、戦略的な意思決定をサポートする機能が揃っています。

Enterpriseプランは、大企業やセキュリティ要件の厳しい組織に適しています。専任カスタマーサクセスマネージャーによる支援や高度な管理機能が含まれ、安心して大規模展開できる点が最大のメリットです。

つまり、小規模利用なら無料プラン、大規模利用なら法人プラン、その間はPROかビジネスプランを目的に応じて選ぶのがベストな判断基準となります。

tl;dvの主な特徴

tl;dvには、オンライン会議を効率化し、記録を資産化するための多彩な機能があります。ここでは特に注目すべき3つの特徴を紹介します。

高精度な自動文字起こしと多言語対応

tl;dvの最大の強みは高精度な文字起こし機能です。Zoom・Google Meet・Microsoft Teamsに対応し、発言者を自動識別しながら90%以上の精度で文字化します。

さらに日本語を含む30以上の言語に対応しているため、国際的なチームでもスムーズに活用できます。議事録担当者を設ける必要がなくなり、会議参加者は議論に集中できる点が大きなメリットです。

AIによる要約と会議ハイライト生成

会議が終了すると、AIが自動的に要約や重要なポイントを抽出してくれます。要点が整理された議事録は短時間で確認できるため、参加できなかったメンバーもすぐに内容を把握可能です。また、会議の特定部分を切り抜いたショートクリップ(リール)も作成でき、情報共有が格段に効率化します。

6,000以上の外部アプリとの連携

Slack、Notion、Google Docs、Salesforce、HubSpotなど、6,000を超えるアプリやツールと連携できる点も魅力です。CRMの自動更新やフォローアップメールの下書き作成など、会議後の作業を自動化し、チーム全体の業務を効率化します。Zapierを通じたノーコード連携も可能で、自社のワークフローに柔軟に組み込めます。

tl;dvを自社に導入するメリット

tl;dvを導入することで、会議にかかる負担が軽減され、組織全体の生産性を高める効果が期待できます。ここでは代表的な3つのメリットを解説します。

会議中のメモが不要になり集中力が向上する

tl;dvが自動で文字起こしと要約を行うため、参加者はメモに追われる必要がなくなります。その結果、会議に集中でき、議論の質が高まります。特に複数人が参加する大規模会議では、誰もが発言に集中できる環境が整い、チーム全体のエンゲージメント向上につながります。

議事録作成時間を大幅に短縮できる

従来の議事録作成は、会議時間と同じかそれ以上の時間を要していました。しかし、tl;dvを使えば1時間の会議でも数分で要点をまとめられるため、大幅な時間削減が可能です。さらに、AIが自動生成した要約やハイライトを活用することで、情報共有のスピードも加速します。

会議データを資産化し意思決定に活かせる

録画や文字起こしデータはすべて検索可能な形で保存されるため、過去の会議内容をナレッジとして再活用できます。特定のキーワードで検索すれば関連する発言や決定事項をすぐに探し出せるので、プロジェクト推進や営業戦略立案に役立ちます。

データを蓄積するほど、組織の意思決定はより客観的かつ精度の高いものへ進化していきます。

tl;dvを自社に導入する前に知っておくべきポイント

便利なツールである一方、導入前に理解しておくべき注意点も存在します。ここでは代表的な3つのポイントを整理します。

操作画面は英語が基本で日本語非対応

tl;dvのUI(操作画面)は現状英語のみで提供されています。英語に不慣れな担当者にとっては、初期設定や管理画面の操作にややハードルを感じることがあります。ただし、ブラウザの自動翻訳を使えば基本的な操作は問題なく進められます。大企業での導入を検討する際は、英語対応が必要になる点を理解しておきましょう。

無料プランには機能制限と保存制限がある

無料プランでは録画データが3日後にアーカイブされる仕様になっており、即時アクセスができなくなるケースがあります。また、AI要約機能の利用回数やアップロード数にも上限が設定されています。短期的に試す分には十分ですが、長期的な利用や本格的な業務活用を考える場合は、有料プランの検討が不可欠です。

セキュリティとプライバシー配慮が必要

会議データには個人情報や機密情報が含まれるため、利用前に社内のセキュリティポリシーと照らし合わせることが必須です。tl;dv自体はGDPR準拠や暗号化など高度なセキュリティ対策を備えていますが、参加者への事前説明や同意取得は導入側の責任となります。特に外部顧客との商談や機密性の高い会議では、情報の扱いに注意を払う必要があります。

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tl;dvの始め方・使い方

tl;dvは、アカウント作成から利用開始までの流れがシンプルで、初めての人でもスムーズに導入できます。ここでは基本的な3つのステップを紹介します。

アカウント作成と初期設定

まずは公式サイトから無料アカウントを作成します。GoogleアカウントやMicrosoftアカウントでログインできるため、新規登録の手間はほとんどありません。

ログイン後はGoogleカレンダーやOutlookと連携させることで、会議を自動で録画する設定が可能になります。言語設定は英語が基本ですが、ブラウザの翻訳機能を使えば日本語でも直感的に操作できます。

会議での録画・文字起こしの使い方

ZoomやGoogle Meetで会議を開始すると、tl;dvのAIノートテイカーが参加者として入室し、自動で録画と文字起こしを開始します。手動での開始・停止も可能で、重要な発言にタイムスタンプを付与する機能も利用できます。

録画終了後はすぐに文字起こしデータが生成され、誰がどの発言をしたかを簡単に確認できます。

会議後のデータ活用方法

録画と文字起こしはtl;dvのダッシュボードに保存され、AIによる要約やハイライト動画の生成が行われます。特定の発言を検索して動画の該当箇所を再生したり、重要部分を切り抜いたクリップを作成して共有したりすることも可能です。

SlackやNotion、Salesforceなど外部ツールとの連携を活用すれば、議事録を自動で社内に配信したり、CRMに商談情報を反映させたりと、会議データを即座に業務へ組み込めます。

まとめ|tl;dvを導入すれば会議の負担が減り生産性が向上する

tl;dvは、会議の録画・文字起こし・AI要約を自動化し、情報共有をスピーディーにする革新的なツールです。無料プランでも基本機能を体験でき、有料プランではストレージ無制限や外部ツール連携など、業務効率を大幅に高める機能が揃っています。

導入前には、英語UIや無料プランの制限といった注意点を理解する必要がありますが、それ以上に得られるメリットは大きいといえます。議事録作成の負担を減らし、データを資産化して戦略的な意思決定につなげたい企業にとって、tl;dvは強力な選択肢となるでしょう。

まずは無料プランで導入効果を実感し、自社の会議スタイルに最適なプランを選択することをおすすめします。

法人企業向けサービス紹介資料

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tl;dvに関するよくある質問

Q
tl;dvは無料で使えますか?
A

無料プランが用意されており、クレジットカード登録なしで利用可能です。ZoomやGoogle Meetなど主要な会議ツールと連携して録画・文字起こし・AI要約を試せます。ただし、保存期間やAIメモの利用回数には制限があるため、長期的な活用を想定する場合は有料プランを検討する必要があります。

Q
日本語の文字起こし精度はどのくらいですか?
A

90%以上の精度とされており、通常の会話なら十分実用的です。ただし、専門用語や固有名詞、複数人が同時に話す場面では誤変換が発生することがあります。その場合は、生成された議事録を軽くチェック・修正すると精度を担保できます。

Q
モバイルからでも利用できますか?
A

専用アプリは現時点ではありませんが、スマートフォンやタブレットからZoomやGoogle Meetを利用すれば録画・文字起こしが可能です。PCで行った録画データもクラウドに保存されるため、モバイル端末から確認できます。

Q
セキュリティは安心ですか?
A

tl;dvはGDPRに準拠し、データはAES-256暗号化で保護されています。主にEU内のデータセンターで処理されており、機密性の高い会議でも安心して利用できます。ただし、会議参加者への事前説明と同意は導入側で徹底する必要があります。

Q
他のAI議事録ツールとの違いは何ですか?
A

無制限の録画・要約機能、CRMやSlackなど5,000以上の外部ツール連携に対応している点が大きな強みです。特に営業チーム向けのAI分析やハイライト動画の作成は、他ツールと比較しても高い評価を得ています。

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