研修の理解度テストや資格対策の問題を毎回ゼロから作っていて、他の業務が押されている担当者は少なくありません。ChatGPTは問題作成の全工程を一度に肩代わりするツールではなく、「出題範囲の抽出」「問題文のドラフト」「誤答選択肢の作成」「解説と出題根拠の付与」を工程ごとに分担させることで初めて実務水準の教材になります。本記事では、コピーして使えるプロンプトテンプレート、指示文1行から使える問題文へ育てるBefore/After、社内資料を読み込ませて出題根拠を固定する手順までを、AI経営総合研究所が独自に取材した先行企業の活用実態を交えて整理します。
弊社では、ChatGPTの問題作成に役立つ資料を配布しています。プロンプトの考え方やルール設計、リスク管理などが分かる内容です。適切に使いこなして望むアウトプットを引き出す、AIが根付く組織体制を構築する道筋を知れますので、ぜひご覧ください。
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- 【失敗回避】導入企業が陥る6つの落とし穴と対策
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ChatGPTによる問題作成プロンプトが注目される理由
問題作成は「範囲の決定」「問題文の執筆」「誤答選択肢の設計」「解説の作成」「形式の整形」に分解できます。ChatGPTが効くのはこのうち執筆・設計・整形の下書き工程で、範囲の決定と最終検証は人が担います。この分担を前提にすると、担当者の作業は「書く」から「選んで直す」に変わります。
手作業での問題作成に行き詰まっている教育担当・研修担当にとって、AI活用は作業量そのものを減らす打ち手になります。
問題作成以外の業務でもプロンプトを使い回したい場合は、用途別のテンプレートを網羅した次の記事が起点になります。
💡関連記事 👉 ChatGPTのプロンプト完全ガイド|基礎から応用テンプレート・組織活用まで業務効率化の全手法
問題作成の時間を大幅に短縮できるから
短縮されるのは工程の一部であり、全工程が自動化されるわけではありません。どこが軽くなるのかを工程別に把握すると、導入後の効果を自社の数字で説明できます。
| 工程 | 従来の作業 | ChatGPT活用後 | 人が残す判断 |
|---|---|---|---|
| 出題範囲の決定 | 教材・規程を読み込んで論点を抽出 | 資料を読み込ませて論点候補を一覧化 | 出題する/しないの取捨選択 |
| 問題文の執筆 | 1問ずつ文章を起草 | 指定形式・指定数でドラフト生成 | 表現の統一、社内用語への置換 |
| 誤答選択肢の設計 | 紛らわしい選択肢を考案 | 誤答の条件を指定して生成 | 正解が透けていないかの確認 |
| 解説の作成 | 正解理由を都度執筆 | 問題と同時に生成 | 事実確認と出題根拠の突合 |
| 形式の整形 | 表・LMS用データへ手入力 | 表形式・CSV形式で出力 | 取り込み後の表示確認 |
短縮幅は教材の専門性と検証の厳しさで変わります。導入前に「1セット(例:10問)を作る所要時間」を測っておき、同じ条件で比較すると社内説明に使える数字が残ります。
多様な形式の問題を簡単に生成できるから
4択、○×、穴埋め、記述式、ケーススタディまで、同じ素材から複数形式を作り分けられます。形式を変えて出題すると、暗記の確認と理解の確認を切り分けられます。
従来は形式ごとに作成手法を変える必要がありましたが、ChatGPTならプロンプトの条件部分を差し替えるだけで対応できます。研修の事前テストは○×で負荷を抑え、修了テストは記述式で応用力を見る、といった設計が現実的な工数で組めます。
質の高い問題を安定して作れるから
作成者ごとの表現のばらつきや難易度のぶれを抑えられます。プロンプトに難易度・対象者・出題根拠・禁止事項を明記しておけば、担当者が変わっても同じ水準のドラフトが出ます。
一方で、ChatGPTは知識の正しさを保証しません。安定するのは「形式と体裁」であり、「事実の正確さ」は検証工程で担保する設計が必須です。この前提を運用ルールに落とし込んでおくと、教材の品質事故を防げます。
ChatGPT問題作成プロンプトの基本的な書き方
問題作成のプロンプトは「役割・対象者・出題範囲・形式・難易度・出力形式・禁止事項」の7要素で組み立てます。要素が欠けるとChatGPTが独自解釈で補うため、意図しない難易度や形式で返ってきます。
- 役割:「研修担当者として」など回答時の立場を指定します
- 対象者:新入社員・管理職など受験者の前提知識を伝えます
- 出題範囲:教材や資料の該当章に限定します
- 形式:4択・記述式・穴埋めなど問題形式を指定します
- 難易度:想定正答率や学習時間の目安で示します
- 出力形式:表・CSVなど貼り付け先に合わせて指定します
- 禁止事項:資料外の知識を使わないなどの制約を明記します
曖昧な依頼文では期待通りの結果が得られないため、まず7要素を埋める習慣をつけます。
プロンプトの基本構造から確認したい場合は、指示の型と失敗パターンを整理した次の記事を先に読むと理解が早まります。
💡関連記事 👉 【コピペOK】ChatGPTプロンプトの書き方|効果的な指示のコツと失敗しない5つのステップ
問題形式と出題数を明確に指定する
問題の種類と数を数値で伝えると、求める形式が確実に返ってきます。「4択問題を5問作成してください」「○×問題を10問生成してください」のように、形式と数量を分けて明記します。
さらに「各問題に正解と解説を付けてください」と加えれば、解答と説明を同時に得られます。形式が曖昧だとChatGPTが独自の判断で問題を作成してしまい、記述式と選択式が混在した使いにくいドラフトになります。
難易度とターゲット層を具体的に設定する
対象者の前提知識まで書き込むと、難易度が安定します。「中学2年生レベル」「初心者向け」といったレベル表記だけでは基準が人によってずれるため、「入社1年目・情報セキュリティ研修を未受講」のように状態で指定します。
加えて「基礎的な内容中心で」「応用問題も含めて」と配分を伝えると、精度が上がります。ターゲット層が不明確なままだと、受講者にとって簡単すぎるか難しすぎるかのどちらかに寄ります。
解答と解説を同時に生成させる
正解だけでなく解説まで求めると、そのまま配布できる教材に近づきます。「各問題に正解と解説を含めてください」「なぜその答えになるのか理由も説明してください」と指定します。
間違いやすいポイントや関連知識にも触れさせると、受講者が自習で復習できる資料になります。解説がない問題は理解の定着につながらず、テスト後のフォロー工数が増えます。
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戦略・失敗回避・プロンプトの3冊を無料DL →プロンプト改善のBefore/After|指示文1行から使える問題文へ
同じテーマでも、指示文1行と7要素を書き込んだプロンプトでは出力の完成度が変わります。ここでは「入社1年目向け情報セキュリティ研修の修了テスト」を題材に、修正前と修正後を並べます。
Before(修正前)
情報セキュリティの4択問題を5問作ってください。
返ってくる出力の例
問1. 情報セキュリティの3要素に含まれないものはどれ?
A. 機密性 B. 完全性 C. 可用性 D. 収益性
正解:D
出題範囲が指定されていないため一般的な用語問題に寄り、誤答の「D. 収益性」が明らかに不自然で正解が透けています。社内ルールとの結びつきもなく、研修の修了判定には使えません。
After(修正後)
あなたは企業の情報セキュリティ研修を設計する担当者です。
以下の条件で修了テストを作成してください。
【対象者】入社1年目・情報セキュリティ研修を受講直後
【出題範囲】添付した「情報取扱ルール」の第3章(社外への情報持ち出し)のみ
【形式】4択問題を5問
【難易度】受講内容を理解していれば正答できる水準。前半2問は用語確認、後半3問は業務場面での判断を問う
【誤答条件】4択のうち3つは、実際に現場で迷いやすい誤解を反映させる。「明らかに無関係な選択肢」は使わない
【出力形式】以下の列を持つ表:問題番号/問題文/選択肢A〜D/正解/解説(100字以内)/出題根拠(資料の該当箇所)
【禁止事項】添付資料に記載のない事実を追加しない。根拠が示せない問題は出力せず「該当箇所なし」と回答する
返ってくる出力の例
| No | 問題文 | 選択肢 | 正解 | 解説 | 出題根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 取引先へ送るファイルにパスワードを設定した。パスワードの伝達方法として社内ルールに沿うものはどれか | A. 同じメールの本文に記載する/B. 別メールで送る/C. 電話または別の連絡手段で伝える/D. 添付ファイル名に含める | C | 同一経路での伝達は経路ごと漏えいした際に保護効果を失うため、別経路での伝達を定めています | 第3章3-2 |
修正後は「出題根拠」列がある点が決定的な違いです。根拠が空欄の問題は資料に書かれていない内容であり、その場で除外できます。誤答条件を書き込んだことで、選択肢が現場の判断ミスを反映した実務的な内容に変わっています。
教材・試験で使えるChatGPT問題作成プロンプト実例集
基礎学習・応用発展・試験対策の3レベル別テンプレートを、そのままコピーして使えます。角括弧の部分を自社の科目名・試験名・出題数に置き換えれば、追加の設定なしで問題作成を始められます。
基礎学習向けプロンプトを使う
初学者が理解しやすい基本問題を作るためのテンプレートです。用語の定義と基本ルールの確認に向いています。
あなたは[科目名]の講師です。
初学者向けの4択問題を5問作成してください。
条件:
– 対象者:[科目名]をこれから学ぶ社員(前提知識なし)
– 各問題に正解と80字以内の解説を付ける
– 基本用語の定義を確認する内容に限定する
– 専門用語を使う場合は問題文中で言い換えを添える
– 出力は表形式(問題番号/問題文/選択肢/正解/解説)
専門用語を避けた問題が生成され、研修の導入段階や事前テストに使えます。
応用・発展向けプロンプトを使う
基礎知識を組み合わせて考えさせる問題を作るためのテンプレートです。
あなたは[科目名]の試験作成者です。
応用問題を3問作成してください。
条件:
– 対象者:[科目名]の基礎研修を修了した社員
– 記述式で50字程度の解答を求める
– 複数の知識を組み合わせないと解答できない設問にする
– 模範解答と、加点ポイントを3つ明記する
– 出力は問題ごとに「設問/模範解答/加点ポイント」の順で並べる
複数の概念をまたぐ思考力を測れるため、理解の深さを判定できます。
試験対策向けプロンプトを使う
実際の試験形式に近い問題を作るためのテンプレートです。
あなたは[資格名・試験名]の対策講座を担当する講師です。
本試験と同水準の問題を5問作成してください。
条件:
– 出題形式は本試験と同じ[4択/多肢選択]にする
– 制限時間[X分]で解ける分量に収める
– 出題範囲は添付した試験ガイドの[章/分野]に限定する
– 採点基準と、各問題の出題根拠(試験ガイドの該当項目)を明記する
– 文章に曖昧さを残さず、解釈が二通りできる表現は使わない
本番に近い環境で演習でき、資格取得支援の教材として機能します。試験ガイドを添付して範囲を限定すると、公式の出題範囲から外れた問題が混ざるのを防げます。
問題形式別ChatGPTプロンプト作成のコツ
形式ごとに指定すべき条件が変わります。選択式は誤答(ディストラクター)の質、記述式は採点基準の具体性、穴埋めは空欄に選ぶ語の妥当性が出来を左右します。同じテーマでも、この3点を条件として書き込むかどうかで使える問題になるかが決まります。
それぞれの勘所を押さえたうえで、目的に応じた形式を選びます。
選択式・4択問題を効果的に作成する
4択問題の質は、正解ではなく誤答(ディストラクター)で決まります。誤答の作り方を条件として明文化します。
[テーマ]について4択問題を作成してください。
条件:
– 正解は1つ、残る3つは「現場でよくある誤解」を反映させる
– 4つの選択肢は文字数と文体を揃える
– 「すべて正しい」「上記のいずれでもない」は使わない
– 正解の位置が偏らないよう、A〜Dに分散させる
選択肢の文字数を揃える指定を入れると、「長い選択肢が正解」という手がかりを消せます。誤解を反映した誤答を混ぜることで、暗記ではなく理解を測れます。
記述式・論述問題を的確に作成する
記述式は採点者が変わっても評価が揺れない基準づくりが肝になります。配点まで生成させます。
[テーマ]について記述式問題を作成してください。
条件:
– 100〜200字で解答する設問にする
– 「なぜ」「どのように」を問う内容にする
– 模範解答と、採点ポイントを3つ、それぞれの配点を明記する
– 部分点の条件(どこまで書けていれば何点か)も示す
採点ポイントを先に固めておくと、複数の採点者で分担しても評価が揃います。
穴埋め・一問一答問題を簡単に作成する
穴埋めは「どの語を空欄にするか」で難易度が決まります。空欄の選定条件を指定します。
[テーマ]について穴埋め問題を10問作成してください。
条件:
– 重要な用語や数値を空欄にする(助詞や一般語は空欄にしない)
– 前後の文脈だけでは推測できない語を選ぶ
– 選択肢は用意せず記述で解答させる
– 空欄ごとに正解と、別解として許容する表記を併記する
別解の許容範囲を出力させておくと、表記ゆれによる採点トラブルを避けられます。短時間で多くの基本事項を確認できるため、復習テストに向いています。
社内資料を読み込ませて出題根拠を固定する手順
ChatGPTが一般知識だけで問題を作ると、社内ルールと矛盾した設問が混ざります。研修資料・業務マニュアル・規程を読み込ませ、「この資料の範囲だけで出題する」と縛ることで、事実誤認と範囲外出題の両方を抑えられます。
資料を渡す前にプランと情報の扱いを確認する
社内資料を入力する前に、利用中のプランでのデータの扱いを確認します。OpenAIの公式案内では、無料版・Go・Plusは入力データがAIの学習に利用される可能性があり、ビジネス以上のプランではデータを学習に使わないことが示されています。
| プラン | 月額(税込・公式表記) | 入力データの学習利用 |
|---|---|---|
| 無料版 | 0円 | 学習に利用される可能性があります |
| Go | 1,400円 | 学習に利用される可能性があります |
| Plus | 3,000円 | 学習に利用される可能性があります |
| ビジネス(ChatGPT と Codex) | 年額契約で1ユーザー3,050円(月額契約は3,850円・2名以上) | 学習に利用しないと明記されています |
未公開の規程や個人情報を含む資料を扱う場合は、ビジネス以上のプランを使うか、固有名詞と数値をマスキングしたうえで投入します。プラン内容は改定されるため、契約前に公式の料金ページで最新の条件を確認してください。
出題根拠を必ず出力させる
資料を添付したうえで、問題ごとに「根拠となった箇所」を書かせます。根拠が示せない問題は資料外の知識で作られたものと判断でき、その場で除外できます。
添付した[資料名]の内容だけを使って、4択問題を5問作成してください。
条件:
– 各問題に「出題根拠」として資料の章・節番号を明記する
– 資料に記載のない事実は一切追加しない
– 根拠を示せない問題は出力せず、「該当箇所が見つかりません」と回答する
– 資料の記述が古い可能性がある箇所は、問題化せず末尾に一覧で報告する
「根拠が示せなければ出力しない」という指示が、ハルシネーション対策として最も効きます。あわせて古い記述の報告を求めると、教材の更新漏れも同時に洗い出せます。
工程を分けて指示する
出題範囲の抽出から形式変換までを1回のプロンプトで済ませようとすると、後半の問題ほど条件が守られなくなります。5段階に分けて指示すると、各段階で軌道修正できます。
| 工程 | ChatGPTに出す指示 | 人が担う判断 |
|---|---|---|
| 1. 論点の抽出 | 添付資料から出題候補の論点を20個一覧化させます | 資料の選定と範囲の指定を行います |
| 2. 論点の選抜 | (指示なし・人の作業です) | 20個から出題する10個を選びます |
| 3. 問題文と正解 | 選んだ論点ごとに問題文と正解を作らせます | 設問の言い回しが誤解を生まないか確認します |
| 4. 誤答と解説 | 誤答選択肢・解説・出題根拠を追加させます | 誤答が正解に読めないかを判定します |
| 5. 形式の整形 | 表形式またはCSV形式に変換させます | 貼り付け先のフォーマットを指定します |
工程を分けると、論点の選定という最も判断を要する部分を人が握れます。3以降は同じ手順の反復になるため、テンプレート化して担当者間で共有できます。
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戦略・失敗回避・プロンプトの3冊を無料DL →ChatGPTで問題作成がうまくいかないときの原因と対処
出力が使えない場合、原因はChatGPTの性能ではなくプロンプトの構造にあります。後半だけ品質が落ちる、正解が透けて見える、事実誤認が混ざる、難易度が指定と合わないという4類型に整理すると、対処法がそれぞれ1つに定まります。
指示を足すより、条件を分けて出し直すほうが早く解決します。
後半の問題だけ品質が落ちる
1回のプロンプトで大量に作らせると、後半で難易度や形式の指定が守られなくなります。1回の指示は5問程度に区切り、追加分は「同じ条件で続きを5問」と依頼します。
前半の出力から良い問題を2問選び、「この2問と同じ粒度で」と例示すると、水準が揃います。
正解が透けて見える
誤答が明らかに不自然な場合、誤答の条件が指定されていません。「現場でよくある誤解を反映させる」「選択肢の文字数と文体を揃える」の2条件を追加します。
作成後は選択肢だけを読み、内容を知らなくても正解が推測できないかを確認します。推測できる問題は誤答を差し替えます。
事実誤認や古い情報が混ざる
法改正、統計、社内規程は特に誤りが出ます。資料を添付して出題根拠を明記させる方式に切り替え、根拠のない問題を機械的に除外します。
一般知識で作らせる場合は、公式資料や原典で全問を突合してから配布します。専門分野では、生成された問題の何割に修正が入ったかを記録しておくと、検証工数を見積もれます。
難易度が指定と合わない
「初級」「上級」といったレベル表記は基準が共有されません。対象者の状態(受講前後、実務経験年数、既習範囲)で指定し直します。
過去に実施したテストの問題を2〜3問渡し、「この水準に揃えて」と例示する方法が最も安定します。
ChatGPTで作成した問題の品質向上とAI活用の発展的活用
生成された問題はそのまま配布せず、事実確認・難易度調整・出題後の改善という3段階のサイクルに乗せます。個人の作業効率にとどめず、組織の教育資産として蓄積する設計まで踏み込みます。
生成された問題内容を正確にチェックする
事実確認と論理性の検証を必ず実施してから使用します。専門分野、最新の法改正、統計データは特に入念な確認が必須です。あわせて選択肢の論理性と解説の妥当性も点検します。
チェックは次の4観点で行うと漏れが出ません。
- 事実の正確さ:出典または社内資料の該当箇所と突合します
- 正解の一意性:複数の選択肢が正解になり得ないかを確認します
- 表現の明確さ:二通りに解釈できる文がないかを確認します
- 既存教材との重複:市販問題集と酷似した設問がないかを確認します
既存の問題集と表現が近い設問は、自社の業務場面に置き換えて書き直します。オリジナルの文脈を与えることで、教材としての実用性と権利面の安全性を同時に確保できます。
学習目的に合わせて問題を調整する
教育目標から外れた問題は、生成後に人が寄せます。難易度の調整、出題範囲の絞り込み、重要ポイントの強調を加え、測りたい能力と設問を一致させます。
受講者のレベルや進度に応じてカスタマイズすることで、テストが評価だけでなく学習機会として機能します。
継続的に問題をブラッシュアップする
実施結果を次回に反映させる仕組みを作ります。正答率が9割を超える問題は難易度を上げ、3割を下回る問題は設問文の分かりにくさを疑って書き直します。
受講者からの「問題文の意味が取れなかった」という声は、知識不足ではなく設問の欠陥として扱います。実施ごとに正答率を記録しておくと、問題の入れ替え判断が数字でできます。
組織全体でAI活用スキルを向上させる
プロンプトが個人のノウハウで止まると、担当者が変わった時点で品質が振り出しに戻ります。うまくいったプロンプトを社内で共有し、テンプレートとして管理する運用が鍵となります。
共有の単位は「プロンプト全文」に加えて「なぜその条件を入れたか」までを残します。条件の意図が分かれば、別の科目にも転用できます。教育担当だけでなく現場のトレーナーが自分でテストを作れる状態まで広げると、研修の内製化が進みます。
社内展開の進め方まで踏み込みたい場合は、共有ルールと定着の手順をまとめた以下の資料が参考になります。
ルールと教育を整えて定着へ。3冊(計94ページ)。
3冊セットを無料で受け取る →💡関連記事 👉 【保存版】ChatGPTプロンプト作成のコツ9選|効果を最大化する書き方・社内展開の方法
他社の取り組み|三谷産業・イーエムネットジャパンに学ぶ学習と理解度測定の設計
AI経営総合研究所が独自に取材した先行企業の活用実態を見ると、テストや資格を「習得度を可視化する装置」として設計している企業が成果を出しています。学習の入口と出口をどう作っているかを2社から整理します。
三谷産業株式会社|G検定取得率86.2%を支える全社学習の設計
問題作成への示唆:測る基準を先に決めてから設問を作ると、部署間の習熟差が比較できる形で見えます。
三谷産業株式会社は、非連続的な合理化・効率化を実現するための手段としてAIを位置付け、全社的な学習を進めました。G検定の取得率は単体で86.2%、国内グループ全体で70.9%(2026年3月末時点)に達しています。社内チャットボット「三谷CBT」をTeams上に自社開発し、上限550万円の出資制度(550制度)でプロトタイピングを後押ししています。同社は「永遠の試作品で構わないと思っています」と語っています。
注目すべきは、資格という共通の指標を置くことで、学習の到達度を組織全体で比較できる状態にしている点です。研修の理解度テストも同じ構造で、測る基準を先に決めてから問題を作ると、部署ごとの習熟差が見える化されます。
詳細は三谷産業株式会社のインタビュー記事で紹介しています。
株式会社イーエムネットジャパン|全社員勉強会とコンテストで理解度を可視化
問題作成への示唆:知識の確認と実践力の確認は別形式に分けると、測りたい能力に設問が対応します。
株式会社イーエムネットジャパンは、デザイナーなど特定の人材に依存しない制作体制を作るため、2023年末に全社的なAI導入を決定し、2024年から全社員対象の社内勉強会を実施しました。「AI活用コンテスト」を複数回開催し、2026年には全社横断組織「AI活用推進チーム」を発足させています。非エンジニアの推進チームがリーガルチェックの簡易システムをWEBアプリ化するまで到達しました。同社は「こんなことができるんだと感動体験を実感してもらうことに重きを置いて進めました」と語っています。
注目すべきは、知識テストではなくコンテストという形式で実践力を測っている点です。問題作成でも、用語確認は選択式で、業務判断は記述式やケース問題で測るという使い分けが、この考え方に対応します。
詳細は株式会社イーエムネットジャパンのインタビュー記事で紹介しています。
2社に共通する設計思想:①測る基準(資格・コンテスト)を先に決めている ②学習機会を全社員に開いている ③実践の場と評価の場を接続している。自社の研修テストも、配布して終わりにせず「何を測るためのテストか」から設計し直すと、問題の粒度が定まります。
まとめ|ChatGPTプロンプトで問題作成の常識が変わる
ChatGPTを使った問題作成は、教材づくりの工程を「執筆」から「選定と検証」へ組み替えます。7要素(役割・対象者・出題範囲・形式・難易度・出力形式・禁止事項)を書き込み、社内資料を添付して出題根拠を明記させ、工程を分けて指示する。この3点を守るだけで、そのまま配布できる水準のドラフトが得られます。
一方で、事実の正確さと難易度の妥当性は人が担保する領域として残ります。出題根拠のない問題を機械的に除外し、実施後の正答率で問題を入れ替える仕組みまで作ることが、教材の品質を維持する条件です。
まずは本記事のテンプレートを1セット使い、既存のテストと同じ条件で所要時間と修正箇所を比べてください。個人の効率化で止めず、うまくいったプロンプトを条件の意図ごと社内で共有する段階まで進めると、研修の内製化が加速します。
社内展開の進め方や失敗の回避策、プロンプト設計の型を先にまとめて確認したい方は、以下の資料をご覧ください。
ルールと教育を整えて定着へ。3冊(計94ページ)。
3冊セットを無料で受け取る →よくある質問
- QChatGPTで作成した問題をそのまま使っても大丈夫ですか?
- A
生成された問題は必ず内容確認と修正を行ってから使用します。ChatGPTは事実誤認や古い情報を含む場合があり、専門分野・法改正・統計データは特に入念なチェックが必須です。事実の正確さ、正解の一意性、表現の明確さ、既存教材との重複の4観点で点検し、社内資料や原典と突合してから配布してください。
- Qどのような問題形式に対応していますか?
- A
4択問題、○×問題、記述式、穴埋め、ケーススタディなど幅広い形式に対応します。プロンプトで形式を明確に指定すれば、目的に応じた問題が作成できます。用語の定着確認は選択式、業務判断の理解確認は記述式やケース問題に分けると、測りたい能力と形式が一致します。
- Q社内マニュアルや研修資料をChatGPTに読み込ませて問題を作っても大丈夫ですか?
- A
利用中のプランによって入力データの扱いが変わります。OpenAIの公式案内では無料版・Go・Plusは入力データが学習に利用される可能性があり、ビジネス以上のプランはデータを学習に使わないと明記されています。未公開の規程や個人情報を含む資料はビジネス以上のプランで扱うか、固有名詞と数値をマスキングしてから投入してください。
- Q1つのプロンプトで問題・解答・解説をまとめて作れないのはなぜですか?
- A
1回の指示に工程を詰め込むと、後半の出力で難易度や形式の条件が守られなくなります。論点の一覧化、論点の選定、問題文と正解の作成、誤答選択肢と解説の追加、形式変換の5段階に分けて指示すると、各段階で軌道修正できます。1回あたりの出題数は5問程度に区切ってください。
- Q無料版のChatGPTでも問題作成できますか?
- A
無料版でも基本的な問題作成はできますが、メッセージ数やファイルアップロードに上限があるため大量作成には向きません。公式の料金表記では無料版が0円、Goが月額1,400円、Plusが月額3,000円、ビジネス(ChatGPT と Codex)が年額契約で1ユーザー月額換算3,050円です。社内資料を継続的に読み込ませる運用では、データを学習に使わないビジネス以上のプランが前提です。

