Perplexityを業務で使うとき、入力した情報がAIの学習に使われないか気になる方は多いはずです。結論として、Perplexityはアカウント設定の「AIデータ保持(AI Data Retention)」をオフにすれば、入力内容をモデル改善の学習データとして使わせないようにできます。
ただし、設定を一度切り替えれば安心というわけではありません。「検索履歴を消せば学習も止まる」といった誤解や、プランごとの初期設定の違いを知らないまま使うと、機密情報が意図せず外部に残るリスクが生じます。
この記事では、Perplexityに学習させない具体的な設定手順を3ステップで解説したうえで、つまずきやすい誤解、停止すべき理由、企業として整えるべきセキュリティ体制までを一気通貫でまとめます。実際に生成AIのガバナンスを整えた企業の取り組みは生成AI活用事例集でも確認できます。
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Perplexityに学習させない設定方法を3ステップで解説
Perplexityで学習を止めるには、アカウントの「設定」画面にある「AIデータ保持」トグルをオフにします。 設定はブラウザ版・アプリ版のどちらからでも変更でき、切り替えは即時に反映されます。設定名が見つからないときは「AI」「data」「retention」といったキーワードで探すと該当項目にたどり着けます。
ステップ1:アカウント設定から「AIデータ保持」をオフにする
操作はデバイスで少し異なります。PCブラウザ版は画面左下のアカウント名(またはプロフィールアイコン)をクリックし、「設定(Settings)」→「アカウント(Account)」の順に開きます。スマホアプリ版は画面右下(または右上)のアカウントアイコンをタップし、「設定」に進みます。開いた設定画面で「AIデータ保持(AI Data Retention)」の項目を探し、トグルがオンになっている場合はこれをオフに切り替えます。項目名が見つからないときは、設定画面内を「AI」「data」「retention」で検索すると早く見つかります。この項目をオフにすると、入力した質問や会話内容がモデルの学習・改善に利用されなくなります。
ステップ2:設定が反映されているか確認する
オフに切り替えた後、いったんページを再読み込みし、トグルがオフのまま維持されているかを確認します。複数の端末やブラウザからログインしている場合は、設定がアカウント単位で共有されるため、主要な利用環境で改めて表示を確かめておくと安心です。
ステップ3:プランごとの初期設定の違いを把握する
無料版(Free)・Pro・Maxの個人向けプランは、初期状態で学習に利用される設定になっている場合があります。契約直後や新しいアカウントを追加したタイミングでは、まず「AIデータ保持」の状態を確認する運用にしておくと、設定漏れを防げます。企業契約のEnterprise版や、開発者向けのSonar APIでは、そもそも入力データを学習に使わない扱い(ゼロデータ保持)が基本となっており、個人向けプランとは前提が異なります。
「学習させない設定」でよくある3つの誤解
Perplexityの学習停止でつまずく典型は、「履歴を消せば学習も止まる」という思い込みです。 履歴削除とAI学習のオフは別々の設定であり、混同すると対策が不完全になります。ここでは特に間違えやすい3点を整理します。
誤解1:検索履歴を削除すれば学習も止まる
検索履歴やスレッドの削除は、あくまで自分の画面から会話の記録を消す操作です。「AIデータ保持」をオフにしていなければ、履歴を消しても入力内容が学習に使われる余地は残ります。学習を止めたいときは、履歴削除ではなく「AIデータ保持」トグルの設定を確認します。
誤解2:学習をオフにすれば一切データが処理されない
「AIデータ保持」をオフにしても、検索結果の取得や回答の生成といった、サービスを動かすうえで必要な処理まで止まるわけではありません。あくまで「入力内容をモデル改善の学習に使わない」という設定であり、サービス提供に伴う一時的なデータ処理は継続します。ここを取り違えると、過度な期待や逆に不要な不安につながります。
誤解3:スレッド・Spaces・Pages・アカウントの削除は同じ意味
Perplexityにはスレッド、Spaces、Pages、そしてアカウント自体と、複数の単位でデータを削除する機能があります。それぞれ消える範囲が異なるため、「どこまで消したいのか」を明確にして操作します。個々のスレッドを消してもアカウントには他のデータが残るため、退職者対応や契約終了時にはアカウント単位の扱いまで社内ルールで定めておきます。
企業がPerplexityの学習機能を停止すべき理由
企業がPerplexityの学習を停止すべき最大の理由は、機密情報や個人情報が意図せず外部のモデル学習に取り込まれるリスクを断つためです。 業務利用では、扱う情報の重要度が個人利用とは大きく異なります。
理由1:機密情報・個人情報の漏えいリスクを抑える
顧客名簿、未公開の経営情報、開発中の製品情報などを入力した場合、学習設定をオフにしていなければ、それらがモデル改善に利用される可能性を排除できません。一度学習に取り込まれた情報を完全に取り消すことは難しいため、入力前の設定管理がリスク低減の起点になります。
理由2:自社セキュリティポリシーとの整合を保つ
多くの企業は、外部サービスへの情報入力に関する社内ルールを定めています。学習設定を放置したままPerplexityを使うと、既存のセキュリティポリシーに抵触する運用が現場で発生しかねません。全社導入の前に、学習停止を前提とした利用条件を明文化します。
理由3:法令・コンプライアンス要件に対応する
個人情報保護法やGDPRなど、個人データの取り扱いには法的な要件が伴います。個人情報を含む入力が学習に使われる状態は、これらの要件との整合が問われる場面を生みます。規制業種や海外拠点を持つ企業ほど、学習停止と入力ルールの整備を早期に進めます。
Perplexity導入企業が実践すべきセキュリティ対策
設定変更に加えて、利用ガイドラインの整備と定期的な確認体制をセットで運用することが、安全なPerplexity活用の条件です。 個人任せの設定では、抜け漏れや設定戻りを防ぎきれません。
対策1:利用ガイドラインを作成し入力ルールを定める
「顧客情報や個人情報はそのまま入力しない」「入力前に学習設定を確認する」といった具体的なルールを文書化します。禁止事項だけでなく、代替手段(マスキングして入力するなど)まで示すと、現場が判断に迷わず運用できます。
対策2:安全に使えるプラン・環境を選ぶ
個人向けプランと企業向けのEnterprise版、Sonar APIでは、データの取り扱い前提が異なります。機密性の高い業務では、ゼロデータ保持が基本となる企業向けの契約形態を選ぶことで、設定漏れによるリスクそのものを構造的に減らせます。
対策3:定期的に設定と運用を点検する
導入時に設定しても、アカウント追加やプラン変更、アップデートによって設定状態が変わることがあります。四半期ごとなど周期を決めて、主要アカウントの学習設定と利用状況を点検する体制を用意します。eラーニングや社内研修と組み合わせると、ルールの形骸化を防げます。
セキュリティ対策についてより深く知りたい方は以下の資料をご覧ください。情報漏洩やガバナンス違反を防ぐために、どう社内体制を構築すればいいかを知れます。
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戦略・失敗回避・プロンプトの3冊を無料DL →他社の取り組み|ホットリンク・カシオに学ぶAI利用ルールの作り方
Perplexityに限らず、生成AIを安全に業務活用するには「設定」と「ルール整備」の両輪が欠かせません。ここでは、オプトアウト設定と利用ガイドラインを早期に整えた企業と、全社的なガバナンス体制を構築した企業の事例を紹介します。
株式会社ホットリンク|オプトアウト設定と利用ガイドラインをスピード整備
SNSマーケティング支援を手がける株式会社ホットリンクは、生成AIの全社活用を進めるにあたり、情報の取り扱いルールを最優先で整備しました。
同社は取材のなかで、次のように語っています。「クライアント情報をそのまま入力しない」「オプトアウト設定を確実に行う」といった利用ガイドラインをAIセキュリティ管理チームを中心に迅速に策定し、従業員へ周知徹底した上で利用を進めていった
Perplexityの「AIデータ保持」オフも、まさにこのオプトアウト設定にあたります。設定を個人任せにせず、専門チームがガイドラインとして明文化し全社に周知した点が、安全な活用を実現した要因です。同社は社員の96.4%が週3回以上AIを利用する水準まで浸透させています。
詳細はこちら:オプトアウト設定と利用ガイドラインをスピード整備したホットリンクの取材記事
カシオ計算機株式会社|AIガバナンス委員会でリスクを見極める
カシオ計算機株式会社は、全社的なAI活用の推進と並行して、ガバナンス体制の構築を進めました。
同社の担当者は、「我々開発側は”どんどん使っていきたい”という気持ちがありますが、ガバナンスの観点ではリスクをしっかりと見極める必要があります。」と、活用意欲とリスク管理の両立の難しさを率直に語っています。
同社は2023年にAIガバナンス委員会を立ち上げ、AI倫理規定を策定したうえで社内AIチャット基盤を運用しています。学習設定のような個別対策を、委員会という組織的な仕組みで裏打ちしている点が参考になります。
詳細はこちら:AIガバナンス委員会を立ち上げ組織的に統制するカシオ計算機の取材記事
2社に共通するのは、「設定変更を個人の裁量に委ねず、ルールと組織の仕組みに落とし込んでいる」点です。Perplexityの学習停止も、手順の周知と定期点検までをセットで設計することで、はじめて実効性を持ちます。
まとめ|Perplexityの学習機能を停止して企業の情報セキュリティを強化しよう
Perplexityに学習させない設定は「AIデータ保持」をオフにするだけで完了しますが、企業での安全な活用には包括的な対策が不可欠です。
機密情報の漏洩リスクを避けるため、設定変更と併せて利用ガイドラインの策定、従業員教育、定期的な監視体制の構築を行いましょう。特に高い機密性が求められる場合は、オンプレミス型ソリューションの検討も有効です。
AIツールの安全な活用には、技術的な設定だけでなく、組織全体でのリテラシー向上が重要な鍵となります。適切な知識と実践的なスキルを身につけることで、情報セキュリティを確保しながらAIの恩恵を最大限に活用できるでしょう。
以下の資料では、トラブルを避ける導入戦略やルール設計、リスク管理などを詳しく解説しています。情報漏洩やガバナンス違反などの問題発生を防ぐ社内体制を作る基礎知識が分かります。ぜひご覧ください。
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3冊セットを無料で受け取る →よくある質問
- QPerplexityの学習機能を停止しても無料で使えますか?
- A
無料版(Free)でもアカウント設定の「AIデータ保持」をオフにすれば、入力内容を学習に使わせないようにできます。ただし個人向けプランは初期状態で学習オンになっている場合があるため、利用開始時にまず設定状態を確認します。
- Q検索履歴を削除すれば学習も止まりますか
- A
履歴削除と学習停止は別の設定です。履歴を消しても「AIデータ保持」がオンのままだと入力内容が学習に使われる可能性が残ります。学習を止めたいときは履歴削除ではなく「AIデータ保持」トグルをオフにします。
- Q学習をオフにするとPerplexityの機能は制限されますか
- A
学習をオフにしても、検索や回答生成といった基本機能は通常どおり利用できます。「AIデータ保持」のオフは入力内容をモデル改善に使わせない設定であり、サービス提供に必要な処理まで止まるわけではありません。
- Q企業でPerplexityを使うならどのプランが安全ですか
- A
機密情報を扱う業務では、ゼロデータ保持が基本となる企業向けのEnterprise版やSonar APIの利用が安全です。個人向けプランは設定管理を個人に依存するため、全社導入時は企業向けの契約形態が安全策になります。
- Q学習停止の設定は一度行えば元に戻りませんか
- A
アカウント追加やプラン変更、アップデートによって設定状態が変わることがあります。四半期ごとなど周期を決めて主要アカウントの設定を点検する運用にすると、設定戻りによる情報漏えいを防げます。

