社内で同じ質問が繰り返される、重要な情報を探しても見つからない。そんな課題を解決するのが Qast(キャスト) です。any株式会社が提供するクラウド型ナレッジ共有ツールで、すでに5,000社以上に導入実績があります。

Q&A形式やメモで知識を蓄積し、SlackやTeamsとの連携により検索性を高め、属人化したノウハウを組織の資産化へと導きます。

本記事では、Qastの仕組みや料金プラン、導入メリット、効果的な使い方までを解説し、ナレッジマネジメントを成功させるヒントをお届けします。

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そもそもQastとは

Qast(キャスト)とは、any株式会社が提供するクラウド型のナレッジ共有ツールです。社内に埋もれがちなノウハウや情報を「Q&A形式」と「メモ形式」で蓄積し、誰でも簡単に検索・活用できるのが特徴です。SlackやTeamsといったチャットツールはフロー型の情報共有に強みがありますが、情報が流れてしまう弱点があります。

これに対し、Qastはストック型のナレッジ管理に特化しており、一度投稿された情報は資産として蓄積され、いつでも再利用できます。

また、Qastは5,000社以上の導入実績を持ち、スタートアップから大企業まで幅広い組織で利用されています。属人化しやすい暗黙知を形式知化する仕組みを備えているため、新人教育の効率化やFAQ対応の削減、リモートワーク下での情報格差解消に役立ちます。

さらに、生成AIを活用した検索補助や回答支援機能を搭載しており、社内ナレッジを活かした生産性向上のプラットフォームとして注目を集めています。

参考:Qast公式サイト

Qastのプラン一覧を比較

Qastは利用人数や目的に応じて選べる複数のプランを用意しています。無料で試せるフリープランから、大規模組織向けのプレミアムプランまで幅広く、自社の規模や目的に合わせて導入可能です。

プラン名月額料金(1ユーザーあたり)初期費用1ファイル容量主な機能
プロフェッショナル問い合わせ問い合わせ250MB基本機能、ダッシュボード、セキュリティオプション、Qast AI
プロフェッショナルPlus問い合わせ問い合わせ250MBプロフェッショナル + 高度な表検索、AIナレッジインタビュー
エンタープライズ問い合わせ問い合わせ問い合わせプロフェッショナルPlus + ミーティング to ナレッジ、外部ツール連携

プロフェッショナルプラン

プロフェッショナルプランは、Qastの基本的なナレッジ共有機能を利用できる月額制プランです。ダッシュボード、セキュリティオプションを備え、1ファイルあたり最大250 MBまで添付可能です。

利用人数や詳細な価格についてはお問い合わせが必要です。ナレッジ管理を開始したい中小規模のチームにおすすめです。ただし、AI支援や高度な連携機能は含まれていないため、さらなる拡張には上位プランへの検討が必要です。

プロフェッショナル Plus プラン

プロフェッショナル Plus プランは、プロフェッショナルの機能に加えて「高度な表検索」が利用できるプランです。表形式のファイル(商品一覧、適合表など)でもAIが内容を読み取り、より精度の高い整理・検索に役立ちます。

ファイル容量は1ファイルにつき250 MBまで。AIナレッジインタビュー、ミーティング to ナレッジ、外部ツール連携は近日リリース予定です。ただし、価格詳細については要問い合わせのため、導入前に確認することをおすすめします。

エンタープライズプラン

エンタープライズプランは、組織のニーズに応じた最上位のプランです。高度なセキュリティ、ナレッジ管理機能に加えて、カスタマイズや連携の柔軟性が高いのが特徴です。

1ファイルあたりの容量は確認が必要です。価格設定・契約体系は個別見積もりのため、具体的要件に基づいて問い合わせ・相談することが推奨されます。

Qastを自社に導入するならこのプラン!

Qastの導入プランは、企業の規模や目的に応じて選び分けることが大切です。ナレッジ共有の文化を定着させるには「どの段階で、どの機能が必要か」を明確にしておくことで、費用対効果を最大化できます。

小規模チームや導入検討の段階では、まずは問い合わせから利用できるプロフェッショナルプランが最適です。基本的なQ&A投稿やダッシュボード機能、セキュリティオプションを備えており、初期費用不要でスモールスタートが可能です。

一方で、検索精度や情報整理をさらに高めたい企業には、プロフェッショナル Plus プランがおすすめです。表形式データの高度検索や、AIナレッジインタビューなどの先進機能を利用でき、ナレッジを「蓄積」から「活用」へと進化させられます。

そして、数百人規模の大企業や部門横断で利用したいケースでは、エンタープライズプランが有力です。高度なセキュリティや外部ツール連携、カスタマイズ支援まで含まれ、組織全体でナレッジ基盤を確立するのに適しています。

自社の課題と成長フェーズに合ったプランを選ぶことで、Qastを単なる情報共有ツールではなく、組織の知識資産を最大化する戦略的な仕組みに変えることができます。

Qastの主な特徴

Qastは、単なる情報共有ツールではなく、組織全体の知識を資産化するAIナレッジプラットフォームとして機能します。誰でも直感的に操作できるシンプルさと、大規模運用にも対応できる拡張性を兼ね備えており、情報が埋もれやすい社内環境を根本から改善します。ここではQastの特徴を3つの観点から解説します。

生成AIによる効率的なナレッジ活用

Qastは生成AIを活用して、蓄積された情報を高速かつ正確に検索・活用できる仕組みを提供しています。従来は探しにくかった属人化ノウハウもAIが整理・分類し、最適な形で引き出せます。

例えば、FAQ対応や新人教育において「よくある質問」への回答をAIがサジェストするため、担当者の工数を大幅に削減できます。検索結果には回答の出典も表示されるため、正確性を担保しつつスピーディな業務遂行が可能です。

シンプルで直感的なUIと大規模利用への適応力

Qastは誰でも使える操作性を重視しています。ITリテラシーに関わらず簡単に質問やメモを投稿できるため、全社的に浸透しやすいのが強みです。フォルダ・タグ機能やリッチなエディタ機能により、情報の分類と閲覧がスムーズになります。さらに数百〜数千名規模での利用にも耐えられる設計がされており、拠点や部門をまたぐ大企業でも安心して導入できます。

Know Whoの可視化による人的資本の活用

Qastは情報を蓄積するだけでなく、「誰がどの分野に詳しいか(Know Who)」を可視化します。これにより、困ったときに適切な人材へ素早くアクセスでき、ナレッジ共有が「人材活用」へと発展します。例えば、新規プロジェクトで経験者を探す際にも、Qast上で得意分野が明確になるため、組織の連携力が強化されます。この仕組みは、人的資本経営を進める企業にとって大きな価値を持ちます。

Qastを自社に導入するメリット

Qastを導入することで、単なる情報共有にとどまらず、業務効率化・人的資本活用・組織文化の醸成といった多方面に効果が広がります。ここでは具体的なメリットを3つの観点から解説します。

散在する社内情報を一元化し業務効率を向上

Qastは社内に点在するナレッジを一箇所に集約し、検索性を高めることで業務効率を飛躍的に改善します。Googleドキュメントやファイルサーバー、Slackなどに散らばった情報もQ&Aやメモとしてストックでき、同じ質問への対応時間を削減。社員は必要な情報を自分で探せるようになり、上長や担当者の工数も大幅に削減できます。

属人化したノウハウを資産化しイノベーションを促進

Qastは、個人に依存しがちな暗黙知を形式知化し、組織全体で活用できる資産へ転換します。これにより、退職や異動によるノウハウの喪失リスクを回避しつつ、新人教育やOJTを効率化できます。また、蓄積されたナレッジをベースに新しいアイデアや改善が生まれやすくなり、イノベーションの土台を築くことが可能です。

情報共有の貢献度を可視化し組織文化を強化

Qastにはスコア機能があり、質問・回答・リアクション・ベストアンサー数などを基準に貢献度を可視化できます。ランキング形式で「誰がどれだけナレッジ共有に貢献しているか」が明確になるため、メンバーのモチベーションを高め、積極的な発信文化を醸成します。これにより、部門や拠点を超えたオープンで活発なコミュニケーション文化が根付き、組織全体の成長につながります。

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Qastを自社に導入する前に知っておくべきポイント

Qastはナレッジ共有に強力な効果を発揮しますが、導入を成功させるためには事前に理解しておくべき注意点もあります。ここでは代表的なポイントを3つ紹介します。

心理的安全性を確保する仕組みが必要

Qastは誰でも質問や回答を投稿できる環境を作りますが、「発言しづらい雰囲気」や「公開範囲の不安」があると利用が浸透しません。そのため、部署や役職ごとにアクセス権限を設定し、安心して情報共有できる枠組みを整えることが重要です。心理的安全性を担保することで、ナレッジの投稿が活発になり、本来の価値を最大化できます。

シンプル設計ゆえに運用ルールがカギ

Qastは直感的に使えるシンプルさが強みですが、システム任せでは十分に機能しない側面もあります。たとえば「質問が解決済みにならないまま放置される」ケースや「投稿内容にばらつきが出る」ケースは、運用ルールで補う必要があります。あらかじめ「検索してから投稿する」「解決したら解決済みにする」といったルールを周知することで、より効果的に活用できます。

外部ツール連携やモバイル利用の制約

QastはSlackやTeamsと連携できますが、モバイルアプリのUIや検索機能には改善点があるとユーザーから指摘されています。外出先やスマホ中心での利用を想定する企業は、この点を考慮して運用設計をする必要があります。また、Markdown記法に不慣れな社員にとっては投稿が見づらくなる場合があるため、簡単なガイドラインを用意すると定着がスムーズです。

Qastの始め方・使い方

Qastはシンプルで直感的に利用できるのが特徴ですが、導入直後の設定や使い方を理解しておくと定着がスムーズになります。ここでは基本的な始め方と主要な活用方法を解説します。

初期設定とメンバー招待

導入後はまず、管理者がメールまたはCSVファイルでメンバーを招待します。数名規模なら手動での招待、大人数ならCSVで最大3,000件まで一括登録が可能です。次に、部署やプロジェクトごとにフォルダを作成し、カテゴリを明確にすることで情報の整理と検索性が高まります。

タグ機能も活用すれば、より柔軟にナレッジを分類できます。導入初期にフォルダ・タグ設計を整えることで、後々の運用が格段に楽になります。

Q&Aとメモによるナレッジ投稿

Qastの基本機能は「質問(Q&A)」と「メモ」です。質問機能では、社内で困っていることを投稿し、回答を得ることでナレッジが蓄積されます。匿名で投稿できるため、聞きにくい内容でも安心して相談可能です。一方、メモ機能は業務ノウハウやマニュアルを残すのに適しており、後から検索してすぐに参照できます。日々のやり取りがそのまま資産になる点が、Qastの大きな強みです。

チャット連携と通知機能の活用

QastはSlackやTeamsと連携し、チャット上の重要な情報をワンクリックで蓄積できます。また、Qastでの新規投稿や更新をリアルタイム通知できるため、ナレッジが埋もれにくくなります。

さらに、管理者は全ユーザーの通知設定を一括で「ON」にできるため、利用初期の定着を後押しできます。ダッシュボード機能を活用すれば、投稿数や閲覧数の推移を分析し、ナレッジ共有の定着度を定量的に把握できます。

まとめ|Qastを活用して組織のナレッジを資産に変えよう

Qastは、any株式会社が提供するAI搭載のナレッジ共有プラットフォームであり、散在する情報を一元化し、属人化しやすいノウハウを資産化できる強力なツールです。Q&Aやメモでの記録に加え、SlackやTeamsとの連携、AIによる検索支援などを活用することで、業務効率化・教育コスト削減・組織文化の強化を同時に実現できます。

フリープランから大企業向けのプレミアムプランまで幅広く用意されているため、自社の規模や目的に応じた導入が可能です。心理的安全性や運用ルールの整備を意識しつつ導入すれば、社内に眠る知識を活かし、持続的な成長と競争優位性の向上につながります。今こそ、Qastを取り入れてナレッジマネジメントを次のステージへ進めましょう。

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Qastに関するよくある質問

Q
Qastはセキュリティ面で安心できますか?
A

はい。Qastは情報セキュリティマネジメントの国際規格であるISO27001を取得済みです。データ暗号化やIP制限、不正アクセス防止の仕組みを備えており、大企業でも安心して利用できます。

Q
利用開始までどのくらいかかりますか?
A

デモ環境は最短で即日利用可能です。有料プランも電子契約後すぐにアカウント発行されるため、数日以内に運用を始められます。

Q
Qastの支払い方法は?
A

現在は銀行振込による支払いが基本です。請求書ベースでの対応となるため、法人利用に適しています。

Q
投稿した情報の既読確認はできますか?
A

可能です。各投稿に対して「誰が閲覧したか」「既読人数」を確認できるため、情報がきちんと伝わっているかを把握できます。

Q
他サービスからのデータ移行は可能ですか?
A

投稿データはCSV形式でエクスポート可能です。他サービスからの移行については個別相談となりますが、サポート窓口で対応してもらえます。

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