「Kibela(キベラ)とは?」
社内のナレッジ共有ツールとして、特にエンジニアやベンチャー企業から注目を集めているサービスです。ドキュメントの作成・蓄積・検索をスムーズに行えるシンプルなUIと、日本語に最適化された設計により、国内企業に導入しやすい点が大きな魅力です。

一方で、機能が限定的で大規模運用には不向きとされる側面や、外部システムとの連携が弱いといった課題もあります。そのため、代替ツール(NotionやConfluence)との比較を検討する企業も少なくありません。

本記事では、Kibelaの特徴や料金プラン、導入メリット・注意点、さらに具体的な使い方まで徹底解説します。「自社に合うツールかどうか」を判断する材料としてご活用ください。

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そもそもKibelaとは

Kibelaは、株式会社ビットジャーニーが開発・提供するクラウド型ナレッジプラットフォームです。「組織を自律化する」というコンセプトを掲げ、日報や議事録、社内報、マニュアルなど、社内に散在する情報を「記事」として記録・共有できます。

Markdownやリッチテキストでの記述、リアルタイムプレビュー、柔軟な検索機能により、知識を効率よくストックできる点が特長です。フォルダやグループ単位で記事を整理できるため、情報を探す手間を最小化し、業務効率化に貢献します。

さらにSlackやGoogle Workspaceなどの外部サービスとも連携可能。リモートワークや多拠点チームでも情報共有を途切れさせず、「ナレッジを資産化する仕組み」を実現します。

Kibelaのプラン一覧を比較

Kibelaは2025年の改定により、コミュニティ・ライト・新スタンダード・エンタープライズの4つのプランに整理されました。企業規模やセキュリティ要件に合わせて柔軟に選択できるのが特徴です。無料から利用を始められるため、小規模チームから上場企業まで幅広い導入が可能です。以下に各プランの料金と主な機能を整理しました。

プラン名月額料金(税込/1ユーザー)ユーザー数ファイルアップロード容量主な機能トライアル
コミュニティー無料5名まで1GB/1ユーザーリッチエディタ、基本認証機能なし
ライト550円無制限5GB/1ユーザー監査ログ、カスタマーサポート、KibelaAI一部2週間
新スタンダード880円無制限10GB/1ユーザーKibelaAI(記事添削・Slack要約)、社内ポータル機能、管理機能強化1ヶ月
エンタープライズ1,650円無制限20GB/1ユーザーIP制限、SAML認証SSO、優先サポート2ヶ月

コミュニティプラン

コミュニティプランは無料で利用できる導入向けプランです。最大5名・4グループまで利用可能で、基本的な記事作成や認証機能を試すことができます。ストレージは1ユーザーあたり1GBと少なめですが、小規模なチームや導入検証には十分です。まずはKibelaの操作感を確かめたい企業に適しています。

ライトプラン

ライトプランは月額550円(税込/1ユーザー)で利用可能。ユーザー数やグループ数は無制限となり、ストレージも1ユーザーあたり5GBに拡張されます。監査ログの確認やサポート対応が追加されるため、本格的にナレッジ共有を進めたい中小企業に向いています。また、KibelaAIの一部機能(記事添削など)も利用できる点がポイントです。

新スタンダードプラン

新スタンダードプランは月額880円(税込/1ユーザー)で提供される中核プランです。KibelaAIによる記事添削やSlack要約機能、ポータル画面の自由編集モジュール、外部共有記事へのパスワード・有効期限設定などが利用可能になります。ユーザー数は無制限、ストレージは1人あたり10GBと余裕があり、全社規模での情報共有を考える企業に最もフィットするプランです。

エンタープライズプラン

エンタープライズプランは月額1,650円(税込/1ユーザー、年間契約)で提供される最上位プランです。新スタンダードの機能に加え、IPアドレス制限やSAML認証によるSSO、優先サポートが利用可能。ストレージも1人あたり20GBと大容量で、セキュリティ要件が厳しい上場準備企業や大規模組織に適しています。

Kibelaを自社に導入するならこのプラン!

Kibelaの導入を検討する際は、自社の規模や利用目的を明確にすることが大切です。プランの違いを理解しないまま選ぶと、「機能が不足していた」「コストが無駄に高くなった」といった失敗につながります。ここでは代表的な導入ケースごとに最適なプランを解説します。

  • 小規模チーム・スタートアップ
    導入初期の段階なら、無料のコミュニティプランから始めるのがおすすめです。必要最低限の機能で十分試せるため、初期コストをかけずにナレッジ共有の文化を育てられます。
  • 中小企業や開発チーム
    利用人数が増え始め、監査ログやサポートが必要になる段階では、ライトプランが適しています。ストレージやユーザー数に制限がないため、チームの成長に合わせて柔軟に運用できます。
  • 全社規模で活用する企業
    部署横断でナレッジを一元管理するなら、新スタンダードプランが最有力。AIによる記事添削やSlack要約、ポータル機能で業務効率化を図れます。社内ポータルとしても利用可能で、全社導入に最も適しています。
  • セキュリティを重視する大規模組織
    上場準備企業や金融・製造など、セキュリティ要件が厳しい業種では、エンタープライズプランを選ぶのが安心です。IP制限やSSO対応で、情報漏洩リスクを最小化できます。

プラン選びの基本は「スモールスタートで検証し、必要に応じて上位プランに切り替える」ことです。これにより、コストを抑えつつ最適な情報共有環境を整備できます。

Kibelaの主な特徴

Kibelaは「社内の情報を資産化する」ことを目的に設計されたツールです。特徴は大きく分けて UIのわかりやすさ、検索性と記述の柔軟さ、外部サービスやAIとの連携 の3点に集約されます。これらの要素が組み合わさることで、誰でも参加しやすく、継続的にナレッジが蓄積される仕組みが整っています。以下で詳しく解説します。

シンプルで直感的なUI

Kibelaの最大の特徴は、誰でも迷わず使えるシンプルなUI設計です。ドキュメント作成はボタンひとつから始められ、Markdownやリッチテキストを選んで編集できます。プレビューもリアルタイムに反映されるため、専門知識がない人でも直感的に記事を作成できます。さらに日本語に最適化された設計により、翻訳や設定の違和感がなく、導入時の学習コストを最小限に抑えられる点が評価されています。

高度な検索性と柔軟な記述方法

Kibelaは検索性の高さにも優れています。記事タイトルや本文の単語検索だけでなく、更新日・作成者・グループなど複数条件での絞り込みが可能です。必要な情報に素早くアクセスできるため、情報探索のストレスを減らします。

また、MarkdownやHTMLにも対応しており、表・コード・画像などを自在に挿入可能。エンジニアのコード共有からバックオフィスのマニュアル作成まで、幅広いニーズに対応できる柔軟性を備えています。

外部サービス・AI連携による効率化

KibelaはSlackやTeamsなど主要なコミュニケーションツールと連携し、記事の更新やコメントを自動通知できます。これにより、「情報を見逃すリスク」を最小化できます。また、Zapierを経由して他システムとつなぐことも可能です。さらに、2025年からはKibela AIが提供され、記事の文章校正やSlackスレッドの要約を自動化。情報整理の手間を減らし、効率的なナレッジ蓄積を実現します。

Kibelaを自社に導入するメリット

Kibelaを導入することで、情報が個人に閉じず組織全体に共有され、業務効率やチーム力の向上につながります。特に、マニュアル作成の効率化、情報共有のスピードアップ、そしてリアルタイムな共同編集によるナレッジ更新が大きなメリットです。以下で代表的な3つの利点を解説します。

社内マニュアルを効率的に作成できる

Kibelaには記事テンプレート機能や「ピンスペース」と呼ばれる固定表示機能があり、社内規定や手順書を常に見やすい形で提示できます。例えば、新入社員向けマニュアルや日常業務のフローを記事化しておけば、誰でもアクセス可能です。

記事の編集履歴や更新通知も自動で管理されるため、常に最新情報を共有できます。結果として、マニュアル作成・更新の負担が減り、教育コスト削減にもつながります。

情報共有をスムーズにできる

Kibelaは記事をフォルダやグループごとに整理できるため、日報・議事録・顧客対応記録などを体系的に管理できます。加えて、検索機能の精度が高いため、必要な情報を探す時間が大幅に短縮されます。

さらに、外部共有用リンクを発行することで、取引先や委託先との情報共有も容易。社内外で同じ情報を即座に参照できることで、コミュニケーションの齟齬が減り、意思決定のスピードアップが期待できます。

共同編集で常に最新の情報に保てる

Kibelaは複数人での共同編集に対応しており、情報を常に最新の状態に維持できます。例えば、会議の議事録を複数人で同時に追記したり、業務フローの変更を担当者が即座に反映したりすることが可能です。更新依頼を逐一出す必要がなくなるため、情報伝達のタイムラグを解消できます。特にリモートワーク環境では、リアルタイムの共同編集は業務効率を飛躍的に高める要素となります。

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Kibelaを自社に導入する前に知っておくべきポイント

Kibelaはシンプルで使いやすい反面、導入前に理解しておくべき注意点も存在します。特に、大規模組織での運用、タスク管理機能の不足、フォルダ構造や外部共有に関する運用ルールには気をつける必要があります。以下では導入前に押さえておくべき3つのポイントを解説します。

大規模運用には一部機能が不足する

Kibelaは中小規模のチームに最適化されているため、細かい権限管理や利用状況の分析機能は限定的です。大企業の複雑な組織階層を管理するには不十分と感じるケースがあります。ただし、新スタンダードやエンタープライズプランでは管理機能が強化されており、従来よりも大規模利用に耐えられるよう改善が進んでいます。

プロジェクト管理機能は備わっていない

Kibelaはナレッジ共有に特化しており、タスク管理や進捗管理の機能は搭載されていません。ガントチャートやカンバンボードを使いたい場合は、TrelloやAsanaなど外部ツールを併用する必要があります。情報の一元管理を重視する企業にとっては、タスク管理とナレッジ管理をどう連携させるかが導入前の検討課題となります。

フォルダ構造や外部共有のルール設計が必要

Kibelaは記事をフォルダで階層管理できますが、階層を増やしすぎると逆に情報が探しにくくなることがあります。効率的に活用するためには「階層は3つまで」など社内でルールを決めておくのが望ましいです。また、外部共有リンクは便利な反面、誤って外部に公開してしまうリスクもあります。新スタンダード以上ではパスワードや有効期限の設定が可能になりましたが、権限管理を徹底する運用ルールは欠かせません。

Kibelaの始め方・使い方

Kibelaはシンプルな登録手順と直感的な操作性で、初めての利用でも迷うことなく導入できます。ここでは、導入直後の流れとして「登録方法」「基本的な操作」「外部共有のやり方」を整理しました。

Kibelaの登録方法

Kibelaを利用するには、公式サイトからアカウントを作成します。手順は以下の通りです。

  1. 公式サイトで「無料トライアル」を選択
  2. メールアドレスを入力し、チームを作成
  3. 確認メールから本登録を完了
  4. チーム名やプロフィール情報を入力
  5. メンバーを招待して利用開始

まずはトライアルで使用感を確認してから本格導入するのがおすすめです。

Kibelaの基本操作

Kibelaでは「記事」をベースに情報を蓄積します。

  • 記事作成:トップ画面の「記事を書く」からタイトルと本文を入力。Markdown・リッチテキスト・HTMLに対応
  • プレビュー機能:編集内容をリアルタイムに確認可能
  • フォルダ管理:記事をフォルダに振り分け、階層的に整理
  • コメント・リアクション:記事に「いいね」やコメントをつけて議論を活性化

これらの操作は直感的に行えるため、ツールに不慣れな社員でもすぐに利用できます。

Kibelaの外部共有方法

Kibelaでは記事単位で外部共有が可能です。記事を開き「共有」ボタンを押すと、専用URLが発行され、取引先や業務委託先とも情報を共有できます。

新スタンダード以上のプランでは、パスワード設定や有効期限の指定も可能になり、セキュリティを担保しつつ安全に外部公開できます。これにより、社内外を問わず効率的なナレッジ共有が実現できます。

まとめ|自社に合ったナレッジ共有の仕組みを整えよう

Kibelaは、シンプルな操作性、日本語に最適化されたUI、高度な検索性、AIによる効率化機能を備えたナレッジ共有ツールです。中小企業から大規模組織まで幅広く利用できますが、タスク管理機能がない点や大規模運用における制約には注意が必要です。

最適なプランを選ぶことで、社内の情報が属人化せず、チーム全体の生産性を底上げできます。まずは無料プランやトライアルから試し、必要に応じて上位プランへ移行するのが賢い導入方法です。

ナレッジ共有と同時に生成AIを活用した研修も検討するなら、詳細資料はこちらからご覧いただけます。自社に合った仕組みづくりを今から始めることが、未来の競争力につながります。

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Kibelaに関するよくある質問

Q
Kibelaのチームメンバーを一括で招待できますか?
A

はい、管理者がCSVを使って複数メンバーをまとめて招待できます。人事異動や新入社員の一斉登録にも対応可能です。

Q
Slackなどに記事URLを共有したとき、タイトルは表示されますか?
A

はい、Kibelaはプレビュー情報を自動で生成するため、URLを共有すると記事タイトルや概要が表示されます。リンク先を開かずに内容を把握できるので便利です。

Q
チームURLを変更することは可能ですか?
A

可能です。管理者設定から変更できますが、変更後は既存のブックマークや外部共有リンクが無効になるため注意が必要です。

Q
外部共有の安全性はどう担保されていますか?
A

新スタンダード以上のプランでは、外部共有記事にパスワード設定や有効期限を付与できます。誤共有のリスクを軽減し、情報セキュリティを強化できます。

Q
共同編集がうまくいかない場合の対処法は?
A

共同編集はリアルタイムで反映されますが、通信環境が不安定だと反映に遅れが出ることがあります。まずは接続環境を確認し、必要に応じて権限設定を見直すと改善します。

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