「Cursorに書いたコードが、そのままAIの学習に使われてしまうのではないか」と不安を抱えたまま導入判断が止まっている情報システム部門は少なくありません。結論から言えば、Cursorのプライバシーモードをオンにすれば入力データが学習に使われることはなくなります。ただし、学習が止まることと、コードが一切外部に出ないことは別の話です。本記事では、Cursor公式が公開しているデータ利用ポリシーをもとに、設定手順・プライバシーモードでも残るデータ・企業単位での強制方法までを整理し、あわせてAI経営総合研究所が独自に取材した先行企業の活用実態から、AIコーディングを前提にした組織づくりの実像を紹介します。
弊社では、生成AIを安全に運用するのに役立つ資料を配布しています。導入設計やリスク対策、適切なプロンプトの考え方などが分かります。情報漏洩や不要な学習を防ぐ、安全に運用できる体制を整えるノウハウを知れますので、ぜひご覧ください。
生成AIを“安全に”全社へ。リスク回避と展開の型を。
戦略・失敗回避・プロンプトの3冊を無料DL →生成AI活用必須3資料を無料配布
- 【戦略】成果を出すAI組織導入の設計フレーム
- 【失敗回避】導入企業が陥る6つの落とし穴と対策
- 【実践】業務で使えるプロンプト設計法
Cursorが学習させないプライバシーモードとは
Cursorのプライバシーモードは、入力したコードやプロンプトをAIモデルの学習に使わせない設定です。オンにするとCursor側でもモデル提供各社側でも学習利用が止まり、機密性の高いコードを扱う開発でも利用の前提が整います。
データ学習の仕組みと影響
プライバシーモードがオフの状態では、コードベースのデータ・プロンプト・エディター上での操作・コードスニペットなどが、AI機能の改善とモデルの学習のために利用・保存される場合があります。これはCursorの公式ページに明記されている挙動で、初期設定のまま使い始めると自動的にこの状態になります。
企業利用で問題になるのは、対象が「わざわざ貼り付けた機密情報」だけではない点です。エディターで開いたファイル、補完のたびに送られる周辺コード、チャットで説明した業務仕様まで含まれます。顧客名や認証情報を直接書いていなくても、独自アルゴリズムの構造やデータベース設計といった競争力の源泉が対象になります。
さらに、モデルへの入力と出力については、一部の推論プロバイダーが推論性能を向上させる目的で一時的にアクセス・保存する場合があるとされています。このデータは利用後に削除されると公式に説明されていますが、「送信自体が起きている」という事実は、社内のセキュリティポリシー上、無視できません。
プライバシーモードの機能
プライバシーモードを有効にすると、Customer DataがCursorによって学習に利用されることはなくなります。加えてCursorは、すべてのモデルプロバイダーとゼロデータ保持(ZDR)契約を結んでおり、AIモデル提供各社がデータを保存したり学習に利用したりすることもないと公式に説明しています。
機能面の制約はありません。コード補完、チャット、インライン編集、エージェント機能はプライバシーモードのオン・オフに関係なく同じように動作します。「安全性を取ると開発効率が落ちる」というトレードオフは、この設定に限っては発生しません。
なお、プライバシーモードは設定画面から個人で有効にする方法と、チームまたは企業の管理者が組織全体に対して有効にする方法の2通りがあります。個人利用と法人利用で手順が分かれる点は、後半の追加対策セクションで扱います。
企業での重要性
企業がプライバシーモードを設定する理由は、情報漏洩の防止だけではありません。顧客との受託契約に「第三者への開示禁止」条項がある場合、学習利用を許容したままの開発は契約違反と解釈される余地が生まれます。
金融・医療・公共など、委託元からセキュリティチェックシートの提出を求められる業界では、「使用するAIツールで学習利用をオフにしているか」「ゼロデータ保持契約の有無」がそのまま設問になります。ここに回答できる状態を作っておくことが、AIコーディングツールを正式採用するための最低条件になります。
Cursorで学習させない設定方法
設定はCursor Settingsからプライバシーモードを有効化し、.cursorignoreで除外対象を宣言し、状態を検証する3ステップで完了します。所要時間は5分程度で、既存のコード補完やチャットの動作は変わりません。
プライバシーモードを有効化する
Cursorのウィンドウ右上にある歯車アイコン(Cursor Settings)をクリックし、設定画面を開きます。アイコンの位置はバージョンによって変わるため、公式ドキュメントに記載のキーボードショートカット(MacはCmd Shift J)で開く方法も覚えておくと確実です。Generalタブを下にスクロールすると「Privacy Mode」の項目があるため、これを有効(enabled)に切り替えます。
変更は自動的に保存されるため、追加の操作は不要です。切り替え以降に送信されるデータが学習対象から外れます。
有料プランなら初期状態で保護されている、という思い込みは危険です。Proプランを契約していても、この設定は個別に確認する必要があります。プランに関係なく、使い始める前に自分の目で状態を確かめる運用にしてください。
.cursorignoreで除外ファイルを指定する
学習の可否とは別に、そもそもAIに読ませないファイルを宣言できるのが.cursorignoreです。プロジェクトのルートディレクトリに.cursorignoreという名前のファイルを作成し、除外したいパスを記述します。
ここで既存の解説記事に多い誤りが、「正規表現が使える」という説明です。公式ドキュメントでは.gitignoreと同じ構文と明記されており、実際に使うのは正規表現ではなくグロブパターンになります。
| 記法 | 意味 |
|---|---|
| * | / 以外の任意の文字列にマッチします |
| ** | / を含む任意の文字列にマッチします |
| ? | 任意の1文字にマッチします |
| ! | それまで除外していたパスを対象に戻します |
記述例としては、環境変数ファイル.env、認証情報を置くsecrets/、顧客データを含むconfig/などを指定します。実際のファイルは次のような書き方になります。
# 環境変数・認証情報
.env
.env.*
secrets/
# 顧客データを含む設定
config/customer/**
# 鍵ファイル
*.pem
*.key
ただし否定パターン(!)には制限があり、親ディレクトリが*で除外されている場合、その配下のファイルを!で戻すことはできません。ディレクトリ単位の除外と個別の復帰を組み合わせる書き方は避けてください。
インデックス作成からだけ外したい場合は、.cursorindexingignoreを使います。こちらに書いたファイルはコードベース検索の対象からは消えますが、AI機能からは引き続き利用できます。用途が異なるため、遮断したいのか検索から隠したいのかで使い分けます。
設定を確認・検証する
設定後は、Cursor Settingsを再度開いてPrivacy Modeが有効のままかを確認します。アップデート直後や再インストール後は、設定が初期化されていないかを必ず点検してください。
.cursorignoreの検証には、除外したはずのファイルをチャットで@メンションして参照できないことを確かめる方法が有効です。ダミーの機密情報を含むテストファイルを用意し、AIがその内容を読み取れない状態を実際に目で確認すれば、記述ミスによる抜けを防げます。
その生成AI利用、情報漏えいは大丈夫?
失敗6パターン・回避策・安全な使い方。実務リスクを避ける“必須3要素”を、無料の3冊に。
計94ページ/無料/入力1分
無料ホワイトペーパー3冊をダウンロード→プライバシーモードをオンにしても残るデータ・残らないデータ
プライバシーモードで止まるのは学習利用であって、通信そのものではありません。コードは処理のためにCursorのサーバーを経由し、インデックスの埋め込みやファイル名などのメタデータは保存され得ます。この線引きの説明力が導入審査の通過を左右します。
学習に使われなくなるもの
プライバシーモードが有効な状態では、入力したコード・プロンプト・エディター操作のいずれもモデルの学習には使われません。ゼロデータ保持契約により、モデル提供各社の側でも保存されない仕組みになっています。
ファイルキャッシュについても、クライアント側で生成された固有の鍵で暗号化され、その鍵はリクエスト処理中だけサーバー上に存在すると公式に説明されています。キャッシュされた内容は一時的なもので、恒久的に保存されることも、プライバシーモード有効時に学習データとして使われることもありません。
それでもサーバー側に残りうるもの
一方で、以下は「学習には使われないが、処理の過程で外部に出る/保存され得る」領域です。社内説明ではこの3点を明示してください。
| 項目 | 実際の挙動 |
|---|---|
| コードベースのインデックス | コードを小さなチャンクに分割してサーバーへアップロードします。埋め込み計算後の平文コードは処理完了時点で消えますが、埋め込みとメタデータ(ハッシュ値・ファイル名など)はデータベースに保存される場合があります |
| 不正利用の検知 | モデル提供各社とCursorは利用規約違反を検出するリスク分類器を実行する場合があり、検知されたプロンプトや会話は各社の保持ポリシーに従って調査のため保存され、その後削除されることがあります |
| 自前のAPIキー利用時 | 自社で契約したAPIキーを使う場合でも、リクエストは必ずCursorのバックエンドを経由します |
「APIキーを自社のものに差し替えれば、Cursorのサーバーを通らない」という理解は誤りです。ファイル名やディレクトリ構造から製品名や取引先名が推測できるプロジェクトでは、メタデータの保存範囲も含めて評価しておく必要があります。
.cursorignoreの適用範囲外
.cursorignoreは万能な遮断機能ではありません。公式ドキュメントは、エージェントが使用するターミナルとMCPサーバーのツールでは、.cursorignoreの対象コードへのアクセスをブロックできないと明記しています。
つまり、エージェントにcatのようなコマンドを実行させれば、除外指定したファイルの中身が読める状態になります。あわせて、LLMの予測不能性により完全な保護は保証されないとも書かれており、.cursorignoreはベストエフォートの仕組みだと理解してください。
本当に触れさせたくない認証情報は、リポジトリの外に出してシークレット管理サービスへ寄せる設計にします。除外指定は「うっかり参照を減らす仕組み」であって、権限管理の代替にはなりません。
見落としやすいのが、AIへの指示を書き溜めるルールファイルの扱いです。Cursorでは.cursor/rulesディレクトリ(簡易的にはAGENTS.md)にプロジェクト固有の指示を置けますが、公式ドキュメントによればルールの内容はモデルコンテキストの先頭に追加されます。つまりルールファイルに書いた社内システム名や接続情報は、.cursorignoreで除外したソースコードとは無関係に、毎回モデルへ送られる前提になります。ルールには「機密ファイルは参照しない」といった振る舞いの指示だけを書き、値そのものは書かない運用を徹底してください。
企業でCursorを学習させない追加対策
企業では個人任せの設定は破綻します。TeamsまたはEnterpriseプランで組織全体にプライバシーモードを強制し、SSOとSCIMでアカウントを統制し、監査ログで状態を継続確認する三点を管理側で押さえます。
組織全体でプライバシーモードを強制する
Cursorでは、チームまたは企業の管理者がプライバシーモードを組織全体に対して有効化できます。組織全体で有効にすればコードが学習に使われることはなくなり、新しく参加したメンバーもチームのプライバシー設定を引き継ぎます。
この「新メンバーが自動的に保護される」という挙動が、企業導入では決定的な差になります。個人設定に依存した運用では、入社初日のエンジニアが設定を知らないまま開発を始めた時点で穴が開きます。
アカウント統制の面では、SAMLベースのSSOに対応しており、Okta・Azure AD・Google Workspaceなど主要なIdPと連携できます。管理者はSSOを必須化してローカルログインを無効にでき、SCIMによるユーザーの払い出しと停止も自動化できます。退職者のアカウントが放置される事故は、この仕組みで塞ぎます。
プラン別にできること
同じCursorでも、組織統制の機能はプランによって差があります。導入検討時は、以下の観点で必要なプランを決めます。
| プラン | 月額(1ユーザー) | 組織統制の観点 |
|---|---|---|
| Hobby | 無料 | 個人設定でプライバシーモードを有効化できます。組織としての強制や可視化はできません |
| Pro | 20ドル | 個人利用の上限が拡張されます。統制機能はHobbyと同様に個人単位です |
| Teams | 40ドル | SAML/OIDCによるSSO、チーム全体のルール設定、セキュリティレビュー用のエージェントが使えます |
| Enterprise | 個別見積もり | プライバシーモードの強制、SCIM、監査ログ、請求書払いに対応します |
※料金は米ドル建てで、Cursorの公式料金ページの2026年5月時点の公開情報にもとづきます。契約前に最新の内容を確認してください。
無料のHobbyプランでもプライバシーモード自体は利用できます。「無料版では保護されない」という誤解で有料化を急ぐ必要はありませんが、10名を超える開発組織で設定状況を人力で追うのは現実的ではないため、統制コストを含めるとTeams以上が現実解になります。
設定状況を定期監視する
管理側で強制していても、点検の仕組みは残します。Enterpriseプランではコンプライアンス向けの監査ログを利用でき、リポジトリ・モデル・MCPサーバーへのアクセス制御や、エージェントの実行設定をグローバルに指定できます。
運用としては、月次でプライバシーモードの適用状況とアカウント棚卸しを確認し、四半期ごとに.cursorignoreのテンプレートを見直すサイクルを回します。新しいプロジェクトが立ち上がるたびに除外設定を書き直すのではなく、標準テンプレートをリポジトリの雛形に含めておけば、設定漏れの発生源を根本から減らせます。
なお、Cursorは保存時にAES-256、通信時にTLS 1.2以上の暗号化を採用しており、SOC 2 Type IIの保証報告書はtrust.cursor.comからリクエストに応じて提供されています。セキュリティチェックシートへの回答が必要な場合は、この報告書を取り寄せて添付します。
その生成AI利用、情報漏えいは大丈夫?
失敗6パターン・回避策・安全な使い方。実務リスクを避ける“必須3要素”を、無料の3冊に。
計94ページ/無料/入力1分
無料ホワイトペーパー3冊をダウンロード→Cursor学習防止だけでは不十分な理由
設定は入口の対策にすぎません。人的な設定ミス、社員ごとのAIリテラシー差、ツール横断のルール不在という3つの穴は技術設定だけでは塞げず、利用ガイドラインと教育をセットで回す体制が必要になります。
設定ミスによる漏洩リスクがあるから
プライバシーモードの設定忘れ、アップデート時の初期化、再インストール後の未設定は、実際に起こる事故です。個人設定に依存している組織ほど、誰の環境が保護されていないかを把握できません。
さらに厄介なのが、.cursorignoreを書いたことで安心してしまうケースです。前述のとおりターミナル経由の参照は防げないため、「除外指定したから機密情報を置いても問題ない」という運用が定着すると、かえってリスクが高まります。設定の限界まで含めて共有する必要があります。
社員のAIリテラシー不足が危険だから
設定の意味を理解していない社員は、目の前の不便を解消するために設定を戻します。「補完の精度が落ちた気がする」といった思い込みでプライバシーモードをオフにする行動は、禁止ルールだけでは止まりません。
Cursor以外のツールに流れる問題も起こります。社内で利用を制限した結果、個人アカウントの別のAIサービスにコードを貼り付ける、いわゆるシャドーAIが発生すれば、統制はさらに難しくなります。使わせない方向の管理ではなく、安全な使い方を教える方向へ投資を切り替える判断が求められます。
組織全体のガバナンス体制が必要だから
個別ツールの設定は、ガバナンスの一部でしかありません。AIツールの選定基準、機密区分ごとの取り扱いルール、インシデント発生時の報告経路までを一つのフレームワークとして定めなければ、ツールが増えるたびに同じ議論を繰り返すことになります。
先行企業は、この点を「一度作って終わり」にしていません。次のセクションで、実際にCursorを開発現場で使っている企業がどのような体制を組んでいるかを見ていきます。
他社の取り組み|ピクスタ・エブリーに学ぶAI前提の開発体制づくり
AI経営総合研究所が独自に取材した企業のなかから、Cursorを実際の開発に組み込み、ツール設定だけでなく体制づくりまで踏み込んだ2社を紹介します。両社に共通するのは、AIに何を渡すかを現場が判断できる状態を先に作り、その上でツールを展開している点です。
ピクスタ株式会社|新規プロダクト開発で初期コードの多くをAIで記述
ピクスタ株式会社は、新規プロダクト開発において初期段階のコードの多くをAIで記述する体制へ移行しました。CursorとGitHub Copilotを作業内容に応じて併用し、2026年を全プロダクト・全業務へのAI活用を実現する年と位置づけています。同社は「各部署それぞれに業務の知識を持っている人がいて、その人たちが自分の仕事をAI前提でアップデートしていくことが重要だと考えます。」と語っています。
注目すべきは、AI活用をエンジニア部門の効率化施策ではなく、各部署が自分の業務を作り替える取り組みとして設計している点です。プライバシー設定を情報システム部門だけで完結させず、コードを書く現場が「何を読ませ、何を読ませないか」を自分で判断できる状態にすることが、設定の形骸化を防ぎます。
詳細はピクスタ株式会社のインタビュー記事で紹介しています。
株式会社エブリー|生産性2〜3倍の実感値から10倍を目指す組織設計
株式会社エブリーは、生産性向上のためにはAIを前提に業務設計をする必要があると判断し、ChatGPT・Cursor・GitHub Copilotを開発に組み込みました。導入後、個人の生産性は向上したもののチーム全体の働き方は当初変わらず、暗黙知の言語化とルールドキュメントの更新を重ねることでAIの精度を段階的に高めています。現時点の実感値は生産性2〜3倍で、目標は10倍です。同社は「生成AIはとてつもなく賢いんですけど、会社固有のルールや業務知識は知らないとても賢い新人だと認識しています」と語っています。
注目すべきは、AIを「賢い新人」と位置づけ、会社固有のルールを明文化して渡す作業を組織の仕事として引き受けている点です。この発想は情報の取り扱いにもそのまま当てはまります。どのファイルが機密で、何を読ませてはいけないかを言語化してドキュメント化する行為が、.cursorignoreの中身を決める作業そのものになります。
詳細は株式会社エブリーのインタビュー記事で紹介しています。
2社に共通する設計思想は次の3点です。
- ツール設定を情報システム部門の作業として閉じず、コードを書く現場が判断できる状態にしています
- 暗黙知を言語化してドキュメントに落とし、AIに渡す前提情報を組織の資産として管理しています
- 導入直後の個人効率ではなく、3ヶ月単位の振り返りで組織全体の変化を評価しています
設定を配布して終わりにするか、判断できる現場を育てるかで、1年後の到達点が変わります。
まとめ|Cursorで学習させない設定は企業AI活用の第一歩
Cursorで学習させないための最短手順は、Cursor SettingsでPrivacy Modeを有効化し、.cursorignoreで読ませないファイルを宣言し、状態を検証することです。組織で使うなら、TeamsまたはEnterpriseプランで管理者が全体に強制し、新メンバーが自動的に保護される状態を作ります。
同時に、限界も正確に押さえてください。プライバシーモードは学習利用を止める設定であり、コードがCursorのサーバーを経由すること、インデックスの埋め込みやメタデータが保存され得ること、.cursorignoreがターミナルとMCPサーバー経由の参照を防げないことは変わりません。
設定で塞げるのは事故の一部です。何を機密として扱い、どこまでAIに渡すかを組織として決め、現場が自分で判断できる状態まで持っていくことが、AIコーディングを本格導入する条件になります。
この「どこまで渡すかを決めて全社に展開する」段階でつまずく企業は少なくありません。社内ルールの整備からツール展開までの進め方をまとめた資料を用意していますので、自社の推進計画を組み立てる際の下敷きとしてご活用ください。
ルールと教育を整えて定着へ。3冊(計94ページ)。
3冊セットを無料で受け取る →よくある質問
Cursorの学習設定について、導入検討時に多く寄せられる質問をまとめました。
- QCursorのプライバシーモードを有効にすると機能は制限されますか?
- A
機能制限は発生しません。コード補完、チャット、インライン編集、エージェント機能はプライバシーモードのオン・オフに関係なく同じように動作します。違いは入力データが学習に使われるかどうかだけで、開発効率を落とさずに保護できます。
- QCursorの無料版でも学習させない設定は使えますか?
- A
無料のHobbyプランでもプライバシーモードは利用できます。Cursorの公式ページでは、プライバシーモードは設定画面から有効にするか、チームまたは企業の管理者が有効にできると案内されています。ただし組織単位での強制や設定状況の可視化はTeams以上の機能になります。
- Qプライバシーモードをオンにすればコードは一切外部に送信されませんか?
- A
送信自体は続きます。プライバシーモードが止めるのは学習利用であり、コードは処理のためにCursorのサーバーを経由します。コードベースのインデックスでは埋め込みとファイル名などのメタデータが保存される場合があり、自社のAPIキーを使う場合でもリクエストはCursorのバックエンドを通ります。
- Q.cursorignoreに書けば機密ファイルは完全に保護されますか?
- A
完全な保護にはなりません。公式ドキュメントは、エージェントが使うターミナルとMCPサーバーのツールでは.cursorignoreの対象コードへのアクセスをブロックできないと明記しています。認証情報はリポジトリの外へ出し、シークレット管理サービスで扱ってください。
- Qチーム全員のCursor設定をまとめて管理する方法はありますか?
- A
チームまたは企業の管理者が、組織全体にプライバシーモードを適用できます。新しく参加したメンバーはチームのプライバシー設定を引き継ぐため、個人任せの設定漏れを防げます。あわせてSAML SSOの必須化とSCIMによるアカウント自動連携を設定すれば、入退社時の統制も自動化できます。

