「Copilot APIをどう使い始めればいいのか」「アプリ登録や認証の手順がわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。結論から言えば、Microsoft 365 Copilot APIの使い方は「①アプリ登録→②認証(トークン取得)→③API呼び出し」の3ステップで、Microsoft Graph経由のREST APIとして標準的に扱えます。本記事では、使う前に確認すべき前提、公式が提供するAPIの種類、導入手順、認証の仕組み、料金・制限、エラー対処までを、AI経営総合研究所が独自に取材した先行企業の活用実態を交えて解説します。
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結論:Copilot APIの使い方は「アプリ登録→認証→API呼び出し」の3ステップ
Microsoft 365 Copilot APIの基本的な使い方は、①Microsoft Entra IDでアプリ登録してクライアントIDを取得、②MSAL等の認証プロバイダーでアクセストークンを取得、③そのトークンでCopilot API(Retrieval APIなど)を呼び出す、という3ステップです。APIはMicrosoft Graph名前空間(graph.microsoft.com/v1.0/copilot)の標準REST APIとして提供され、HTTPが使える言語・環境ならどこからでも呼び出せます。
使い始める前に、次の3点を確定させます。
- 対象APIの切り分け:業務データ連携用のMicrosoft 365 Copilot APIか、開発支援用のGitHub Copilot APIか
- ライセンス要件:Microsoft 365 Copilotライセンス+対象のMicrosoft 365サブスクリプション(E3/E5等)
- 認証の準備:Entra IDでのアプリ登録とアクセストークンの取得
この3点を押さえれば、あとは公式のREST APIとして実装を進められます。順に見ていきます。
前提:2種類のCopilot APIとライセンス要件
Copilot APIには業務アプリ連携用のMicrosoft 365 Copilot APIと、開発支援用のGitHub Copilot APIがあり、使い方も前提も異なります。本記事は業務データ連携を主軸に解説します。Microsoft 365 Copilot APIを使うには、Copilotライセンスと対象のMicrosoft 365サブスクリプションが必要です。
必要な前提を整理します。
- Microsoft 365 Copilotライセンス:APIでCopilot機能にアクセスする各ユーザーに必要
- Microsoft 365サブスクリプション:E3・E5(または同等)がCopilotの基盤として必要
- Microsoft Graph APIとの違い:データの操作・取得はGraph API、そのデータをAIで推論するのがCopilot API。Graph APIは標準ライセンスで使えるが、Copilot APIはCopilotライセンスが前提
2種類のAPIの違いや料金の詳細は、Copilot APIの料金、無料枠はCopilot APIは無料で使える?で解説しています。
Microsoft 365 Copilot APIでできること(API一覧)
Microsoft 365 Copilot APIは、単一の機能ではなく用途別の複数APIで構成されています。自社データを抽出せずにAIへ接続するRetrievalやSearch、会議情報を扱うMeeting Insights、対話機能を組み込むChat APIなどがあり、目的に応じて使い分けます。いずれも既存のアクセス権限や秘密度ラベルを既定で尊重します。
主なAPIは次の通りです(出典:Microsoft公式 Copilot API の概要)。
| API | できること | 主なシナリオ |
|---|---|---|
| Retrieval API | Microsoft 365コンテンツから安全に関連情報を取得 | 自社データを抽出せずAIモデルに接続(RAG)、社内文書に基づくアシスタント構築 |
| Search API(プレビュー) | OneDrive上の文書を自然言語でハイブリッド検索 | 自然言語で社内文書を探すAI検索アプリ |
| Chat API(プレビュー) | カスタムアプリにCopilotの対話機能を組み込む | 自社ポータルやモバイルアプリへのAI組み込み(テキスト応答のみ) |
| Meeting Insights API | Teams会議のノート・アクションアイテム等を抽出 | 会議の議事録・決定事項をCRMやワークフローへ連携 |
| 対話エクスポートAPI | Copilotとのやり取りをキャプチャ・アーカイブ | 規制業界のコンプライアンス・監査記録 |
| Copilot使用状況レポートAPI | 組織内のCopilot利用状況を取得 | 社内の導入状況・活用度のレポート作成 |
なお、Chat APIはテキスト応答専用であり、ファイル作成・メール送信・会議設定などのアクションは実行されません。
Copilotを「配って終わり」にしない。社内で使われる状態へ。
戦略・失敗回避・プロンプトの3冊を無料DL →Copilot APIの使い方|導入手順
実装の流れは、Entra IDでのアプリ登録から始まり、認証トークンを取得してAPIを呼び出す、という順序です。アプリ登録が「パッケージ化モデル」と「API利用モデル」の橋渡しになり、生成したクライアントIDがCopilot API呼び出しの認証資格になります。
基本の手順は次の通りです。
- アプリパッケージを作成する:マニフェスト・アイコン・メタデータをまとめたアプリパッケージを用意する
- Entra IDでアプリ登録する:Microsoft Entra IDでアプリの登録を行い、アプリケーション(クライアント)IDを生成する
- アクセストークンを取得する:実行時に、サインインユーザーの代わりにMSAL等の認証プロバイダーでトークンを取得する
- Copilot APIを呼び出す:取得したトークンを付与して、Retrieval APIなどのCopilot APIをHTTPリクエストで呼び出す
APIはMicrosoft Graphの標準REST APIとして提供されるため、他のGraph APIと同じ認証・承認プロセスで扱えます。まずは公式の対話型デモ(プレビュー)でライブのリクエスト・レスポンスを確認してから実装に入ると、つまずきを減らせます。
APIキー・認証の仕組み
Copilot APIの認証は、単純なAPIキーの発行ではなく、Entra IDのアプリ登録とOAuthベースのトークン認証で行われます。アプリ登録で得たクライアントIDを使い、OAuthでアクセストークンを取得してAPI呼び出しに渡す仕組みです。
認証まわりで押さえるべき点は次の通りです。
- クライアントID:Entra IDのアプリ登録で生成され、Copilot API呼び出しのOAuth認証に使う
- 既存ポリシーの継承:ID・条件付きアクセス・秘密度ラベル・アクセス許可のトリミングなど、組織の既存ポリシーが既定で適用される
- Microsoft Graphと同じ認証:他のGraph APIと同じ認証・承認プロセスを使うため、Graph連携の知見がそのまま活かせる
APIキーの取得・管理の詳細は、Copilot APIキーの取得方法で解説しています。認証情報は厳格に管理し、権限は必要最小限に絞ることが安全な運用の基本になります。
料金・利用制限
Copilot APIの利用には、Copilotライセンス費用(法人向けアドオンで月額¥3,148〜)に加え、呼び出し量に応じた従量課金のCopilot Creditsが発生します。恒久的な無料利用はなく、限定プレビューやMicrosoft 365 Copilot Chatが無料で触れる範囲です。
料金と制限の要点を整理します。
- ライセンス費用:Microsoft 365 Copilotの法人向けアドオンは月額¥3,148(税抜・年払い)、301ユーザー以上は¥4,497
- 従量課金:API呼び出しはCopilot Credits(1クレジット≒$0.01)を消費し、使うほどコストが増える
- レート制限:APIごとに呼び出し回数の上限があり、大量呼び出し時は制御が必要
料金の詳しい内訳はCopilot APIの料金で解説しています。料金・単価は変動が速いため、実装前に公式ページでの再確認が欠かせません。
よくあるエラーと対処
Copilot API利用時のエラーは、認証・権限・レート制限に起因するものが大半です。原因の切り分けができれば、多くは設定の見直しで解消できます。代表的なエラーと対処を整理します。
認証エラー(401 Unauthorized)
トークンが無効・期限切れ・スコープ不足の場合に発生します。アプリ登録のAPIアクセス許可(スコープ)と、トークン取得時の設定を見直します。
権限エラー(403 Forbidden)
ユーザーにCopilotライセンスがない、または対象データへのアクセス権がない場合に発生します。Copilotライセンスの付与状況と、対象ファイルのアクセス権限を確認します。
レート制限エラー(429 Too Many Requests)
短時間に大量のリクエストを送ると発生します。リクエストのまとめ処理・リトライ間隔の調整(指数バックオフ)・キャッシュ活用で呼び出し量を抑えます。
エラーが解消しない場合は、公式ドキュメントの各API仕様と既知の制限事項を確認し、プレビュー機能特有の制約に該当しないかも合わせて確認します。
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無料ホワイトペーパー3冊をダウンロード →他社の取り組み|九州旅客鉄道・Finatextに学ぶ非エンジニアのAPI活用
Copilot APIやAI連携は、専任エンジニアだけのものではありません。AI経営総合研究所が独自に取材した先行企業では、非エンジニアが自律的にAIを使い、システム連携や業務自動化まで手がけています。土台となる体制づくりの2社を紹介します。
九州旅客鉄道株式会社|非エンジニアがRPA解析・社内アプリ試作まで実施
九州旅客鉄道では、JDLAのガイドラインをベースに自社ルールを策定し、Copilot・Gemini・NotebookLMを目的別に使い分けています。特筆すべきは、非エンジニアがRPAのエラー解析や社内アプリの試作まで手がけている点です。担当者は「非エンジニアが自律的に対応できる体制を目指しています。」と語っています。
注目すべきは、ツール選定より先に「誰が・どこまで自律的に触れるか」の体制設計を優先している点です。API連携やプレビュー環境での検証も、こうした自走できる人材が育っていれば、少人数から素早く立ち上げられます。
詳細は九州旅客鉄道株式会社のインタビュー記事で紹介しています。
株式会社Finatextホールディングス|非エンジニアのCFOがシステム間連携を構築
Finatextでは、非エンジニアのCFOがGitHub Copilot等を使ってシステム間の自動連携を構築しています。社内ツール「Alfred」(複数AIモデルを一画面から選べる従量課金API基盤)も開発し、AIガイドラインを継続的に改定しています。担当者は「今後は開発エージェントをより広範囲に活用し、業務のライフサイクルを自動化していきたいと考えています。そのために重要になるのが、AIの暴走を防ぐためのガードレールをしっかりと作り上げることです。新卒の社員をサポートする仕組みと同じように、AIに対しても適切な制御をかけていきます」と語っています。
注目すべきは、AI活用の拡大とガードレール(暴走を防ぐ制御)の整備を、セットで進めている点です。API連携で自動化を広げるほど、権限管理やガバナンスの設計が成果を左右します。
詳細は株式会社Finatextホールディングスのインタビュー記事で紹介しています。
2社に共通する設計思想:①ツール導入より先に自社ルール・体制を設計する ②非エンジニアが自律的にAIへ触れる状態をつくる ③自動化の拡大とガバナンス整備をセットで進める。Copilot APIの活用も、この土台があってはじめて本格的な連携につながります。
まとめ:Copilot APIは「3ステップの手順×ライセンス・認証の前提」で使いこなす
Microsoft 365 Copilot APIの使い方は、①Entra IDでアプリ登録、②認証トークン取得、③API呼び出しの3ステップです。RetrievalやChatなど用途別のAPIが用意され、Microsoft Graphの標準REST APIとして扱えます。使う前提として、Microsoft 365 Copilotライセンスと対象のMicrosoft 365サブスクリプションが必要です。
料金はライセンス費用(月額¥3,148〜)+従量課金のCopilot Creditsの二層構造で、認証・権限・レート制限に起因するエラーは設定の見直しで多くが解消します。技術的な手順を押さえるだけでなく、非エンジニアも含めて自律的に使える体制と、自動化拡大に見合うガバナンスを整えることが、API活用を成果につなげる条件になります。
以下の資料では、ルール設計やガバナンス対策、組織体制の考え方などがわかります。適切に使い望むアウトプットを引き出す、AIが根付く組織体制を整えるの道筋知れます。ぜひご覧ください。
導入の次は定着。現場にCopilotを根づかせる3冊(計94ページ)。
3冊セットを無料で受け取る →よくある質問
- QCopilot APIの使い方の基本手順を教えてください。
- A
アプリ登録→認証→API呼び出しの3ステップです。 Microsoft Entra IDでアプリ登録してクライアントIDを取得し、MSAL等でアクセストークンを取得、そのトークンでCopilot API(Retrieval API等)を呼び出します。APIはMicrosoft Graphの標準REST APIとして提供され、HTTPが使える環境なら実装できます。
- QCopilot APIを使うには何が必要ですか?
- A
Copilotライセンスと対象サブスクリプションが必要です。 APIでCopilot機能にアクセスする各ユーザーにMicrosoft 365 Copilotライセンスが要り、基盤として対象のMicrosoft 365サブスクリプション(E3・E5等)も必要です。データ操作はGraph API、AI推論はCopilot APIという役割分担も押さえておきます。
- QCopilot APIにはどんな種類がありますか?
- A
用途別に複数のAPIが用意されています。自社データにAIを接続するRetrieval API、自然言語検索のSearch API、対話機能を組み込むChat API、会議情報を扱うMeeting Insights API、コンプライアンス向けの対話エクスポートAPIなどがあります。目的に応じて使い分け、いずれも既存の権限・秘密度ラベルを尊重します。
- QCopilot APIの認証はAPIキーで行うのですか?
- A
APIキーではなくOAuthトークン認証です。 Entra IDのアプリ登録で得たクライアントIDを使い、OAuthでアクセストークンを取得してAPI呼び出しに渡します。他のMicrosoft Graph APIと同じ認証・承認プロセスで、組織の既存ポリシー(条件付きアクセス・秘密度ラベル等)が既定で適用されます。
- QCopilot APIでよくあるエラーの対処法は?
- A
認証・権限・レート制限の3種が大半です。 401(認証)はトークンやスコープの見直し、403(権限)はCopilotライセンスとアクセス権の確認、429(レート制限)はリクエストのまとめ処理やリトライ間隔の調整で対処します。解消しない場合は公式の各API仕様と既知の制限事項を確認します。
