Backlog(バックログ)は、プロジェクト管理やタスク管理を効率化し、チームのコラボレーションを促進するためのツールです。開発からマーケティング、人事・総務まで幅広い業務で利用され、進捗状況を可視化し、メンバー間の連携をスムーズにします。

日本国内でも大手企業や行政機関に採用されており、信頼性と実績は十分。本記事では、Backlogの基本機能や料金プラン、導入メリット、活用方法をわかりやすく解説し、自社に最適なプラン選びと効果的な活用法をサポートします。

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そもそもBacklogとは

Backlog(バックログ)は、株式会社ヌーラボが開発・提供する国産のプロジェクト管理ツールです。国内利用者は140万人以上、契約企業は14,000社を超えており、日本で最も普及しているツールのひとつとされています。

その役割は、プロジェクトに発生する「誰が」「何を」「いつまでに」やるかという情報を一元管理し、進捗を可視化することでチーム全体の作業を効率化することです。直感的に操作できるシンプルなUI(ユーザーインターフェース)が特徴で、ITに不慣れな職種の人でもスムーズに使えます。

また、タスク管理・ガントチャート・カンバンボード・Wiki・Git連携といった機能を備え、単なるタスク共有にとどまらず、情報共有と開発管理を同時に進められるオールインワン型のコラボレーションツールとして幅広く導入されています。大手企業(トヨタ自動車、キリンホールディングスなど)や官公庁(経済産業省)にも採用されており、その信頼性と拡張性は高く評価されています。

Backlogのプラン一覧を比較

Backlogには、無料で利用できるフリープランと、4種類の有料プランがあります。チーム規模や必要な機能に応じて柔軟に選べる仕組みになっており、利用途中でのアップグレードやダウングレードも可能です。以下の表で、料金やユーザー数の制限などを比較できます。

プラン名料金(月額/年払い)ユーザー数プロジェクト数ストレージ
フリー0円10名まで1100MB
スターター2,970円 30名まで51GB
スタンダード17,600円 無制限(推奨10,000人まで)10030GB
プレミアム29,700円 無制限(推奨10,000人まで)無制限100GB
プラチナ82,500円無制限(推奨10,000人まで)無制限300GB

※料金は税込表示。年払いは月額換算で約5%お得になります。

フリープラン

フリープランは、無料でBacklogを試したい個人や小規模チームにおすすめです。
ユーザー数は10名まで、プロジェクト数は1つに制限されますが、基本的な課題管理やWiki、Git/Subversion連携も利用できます。ただし、ガントチャートやバーンダウンチャートなどの高度な管理機能は使えないため、本格的なチーム利用には不向きです。

スタータープラン

スタータープランは、少人数チームで複数プロジェクトを運営するケースに適しています
30名まで利用でき、プロジェクト数は5つまで。フリープランでは制限されていた「親子課題」機能も使えるため、タスクの階層管理が可能になります。小規模ながらも複数案件を並行して進める企業に人気です。

スタンダードプラン

スタンダードプランは、ユーザー数無制限で100プロジェクトまで対応可能な中核プランです。
ガントチャート・バーンダウンチャート・IPアドレス制限(最大50個)といった機能が揃い、セキュリティと進捗管理を両立できます。費用と機能のバランスが良く、最も選ばれるプランとされています。

プレミアムプラン

プレミアムプランは、課題項目のカスタム属性や高度なセキュリティ対策を求める企業向けです。
プロジェクト数・ユーザー数ともに無制限で、ストレージは100GB。IPアドレス制限は100個まで対応可能です。特に大規模チームでのカスタマイズ性を求める企業に適しています。

プラチナプラン

プラチナプランは、大規模企業や官公庁向けの最上位プランです。
ストレージは300GB(さらに拡張可能)、IPアドレス制限は無制限で、アクセスログ提供やセキュリティチェックシートの無償提供も含まれます。情報セキュリティを最優先に考える組織に最適です。

Backlogを自社に導入するならこのプラン!

Backlogを導入する際は、チームの規模、扱うプロジェクト数、必要な機能の優先度を基準に選ぶことが大切です。無料トライアルも活用しながら、実際の業務にフィットするかを確かめていきましょう。

  • 個人利用や試験的な導入なら、無料で使える「フリープラン」が最適です。基本的な課題管理やWikiを体験できますが、本格的なチーム利用には制約が大きいため、あくまでお試し用と考えるのがよいでしょう。
  • 少人数で複数案件を回すチームには「スタータープラン」。親子課題を活用でき、複数案件を効率的に進められます。
  • ユーザー数が増える予定や進捗管理を重視するチームなら「スタンダードプラン」。ガントチャートやバーンダウンチャート、IPアドレス制限など、プロジェクトマネジメントに欠かせない機能が揃います。
  • 高度なセキュリティや課題のカスタマイズ性を求める企業には「プレミアムプラン」がおすすめです。大規模運用や情報管理に適しています。
  • 官公庁や大企業など、セキュリティを最優先にする組織なら「プラチナプラン」。アクセスログ提供や無制限のIPアドレス制限など、最上位ならではの安心感があります。

最初から完璧に選びきる必要はなく、30日間の無料トライアルを活用して検証するのが成功の近道です。まずはスタンダードあたりから試し、必要に応じて上位プランへ移行すると無駄がありません。

Backlogの主な特徴

Backlogは、シンプルなUIと豊富な機能を兼ね備えたオールインワン型のプロジェクト管理ツールです。タスクの進捗把握から情報共有、ソースコード管理まで一元化できるため、スタートアップから大企業まで幅広い現場で活用されています。ここでは、代表的な特徴を紹介します。

ガントチャートで進捗を可視化

Backlogのガントチャートは、プロジェクト全体のスケジュールを直感的に把握できる機能です。
タスクに「担当者」「期限」を設定することで、全体の流れを一目で確認できます。遅延が生じればすぐに発見でき、優先順位の変更やリソース調整も容易です。長期的なプロジェクトでもマイルストーンごとに管理できるため、効率的な進行が実現します。スタンダードプラン以上で利用可能です。

カンバンボードで直感的に操作

カンバンボードは、課題をカード形式で管理し、進捗をドラッグ&ドロップで更新できる機能です。
「未着手」「進行中」「完了」といったステータスをリアルタイムで共有でき、チーム全体が同じ情報を持ちながら動けます。優先順位の調整も容易で、視覚的にタスクを整理したいチームに適しています。こちらはフリープランを含め、全てのプランで利用可能です。

Wikiで情報をストック

BacklogにはWiki機能が標準搭載されており、議事録、手順書、仕様書などをまとめて管理できます。

繰り返し共有が必要な情報をストックしておけば、質問の手間を減らし、チーム全体の効率を向上できます。PDF出力やリンク共有にも対応しているため、ドキュメントの活用幅が広いのも特徴です。

Git / Subversion連携で開発管理も可能

Backlogは、GitやSubversionのリポジトリとしても利用できる点が特徴的です。課題とコミットを紐づけて管理できるため、ソースコードの変更履歴とタスクが一体化し、レビューや進捗確認がスムーズに行えます。特にエンジニアチームにとっては、Backlogを導入する大きなメリットとなります。

親子課題で複雑な作業を分解

タスクを「親課題」と「子課題」に分けることで、大規模プロジェクトも小さな作業単位に整理可能です。粒度を細かく分けることで、進行状況の把握がしやすくなり、漏れや遅延を防ぎます。スタータープラン以上で利用でき、複数案件を同時に進める場合にも有効です。

セキュリティ機能で安心運用

Backlogは、IPアドレス制限や二段階認証に対応し、情報漏洩リスクを低減します。

スタンダード以上では50個、プレミアムで100個、プラチナでは無制限に設定可能です。加えて、すべての通信をTLSで暗号化し、ISO認証も取得済み。大規模組織でも安心して導入できる環境が整っています。

Backlogを自社に導入するメリット

Backlogは単なるタスク管理ツールにとどまらず、チームの生産性やコラボレーションを高める多くのメリットを提供します。ここでは、導入によって得られる代表的な利点を解説します。

タスクの進捗を視覚的に管理できる

Backlogの大きな魅力は、ガントチャートやバーンダウンチャートを使い、タスクの進捗を一目で確認できる点です。

作業内容・担当者・期限を明確にすることで、プロジェクト全体の進行状況が把握しやすくなります。遅延やボトルネックが発生しても早期に気づけるため、軌道修正がスムーズに行えます。結果として、納期遵守率や生産性の向上につながるのです。

メンバー間の連携を強化できる

Backlogは、チーム全体で同じ情報を共有し、円滑にコラボレーションできる環境を整えます。

課題ごとのコメント機能や通知機能により、認識のズレを防ぎ、指示やフィードバックを迅速に届けられます。また、Wikiやファイル共有で情報を蓄積すれば、属人化の防止にも有効です。さらに、絵文字やスタンプなど気軽なコミュニケーション機能もあり、チームのモチベーション維持にも役立ちます。

外部パートナーとの協業がしやすい

Backlogは、社外メンバーも招待して共同作業が可能です。

取引先や代理店、フリーランスなどをプロジェクトごとに招待し、アクセス権を調整できるため、必要な情報だけを共有できます。結果として、セキュリティを担保しつつ効率的に外部との連携を進められる点は、他のツールと比較しても大きなメリットです。

シンプルで直感的なUI

Backlogは、誰でもすぐに操作を覚えられるシンプルなUIが強みです。

ITに不慣れな職種でも安心して利用できるため、社内全体に浸透させやすいのが特徴です。開発部門だけでなく、マーケティングや人事・総務など、部署を横断したプロジェクト運営にも適しています。

スマホアプリでどこでも管理できる

BacklogはiOS・Android向けにアプリを提供しており、外出先やリモート環境でもタスクや進捗をリアルタイムに管理可能です。

通知機能により更新情報をすぐに把握でき、迅速な対応が求められる現場でも役立ちます。現代の柔軟な働き方にマッチしたプロジェクト管理が実現します。

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Backlogを自社に導入する前に知っておくべきポイント

Backlogは多機能で便利なツールですが、導入前にいくつか注意すべき点もあります。事前に理解しておくことで、スムーズな運用につながります。

費用がかかることを理解しておく

Backlogは無料プランもありますが、本格的にチームで利用する場合は有料プランが必要です。

ユーザー数やプロジェクト数、ストレージ容量に応じて費用が変動するため、規模が大きいほどランニングコストも増えます。スタータープランなら月額約3,000円程度ですが、プレミアムやプラチナになると数万円規模の費用が発生します。導入前に必ず予算と利用規模を照らし合わせることが重要です。

カスタマイズの自由度に限界がある

Backlogは標準機能が豊富で直感的に使える反面、細かいカスタマイズは制限されるという特徴があります。

独自のワークフローや特殊なフィールドを細かく追加したい場合は制約を感じることもあります。ただし、プレミアムプラン以上では「カスタム属性」機能が利用でき、一定の柔軟性を確保可能です。また、APIを活用して外部サービスと連携することで不足を補うこともできます。

慣れるまでに時間がかかる

Backlogは多機能であるため、導入直後は情報量の多さに戸惑う可能性があります。

ガントチャートや課題属性などをすべて活用しようとすると、最初は複雑に感じるかもしれません。そこで、導入時はまず基本機能に絞って運用を始め、慣れてきたら徐々に機能を広げていく方法が推奨されます。段階的に使いこなしていくことで、ツールの持つ力を最大限に発揮できるでしょう。

Backlogの始め方・使い方

Backlogはクラウド型のサービスなので、導入のハードルが低く、すぐに使い始められます。ここでは、基本的な利用の流れをステップごとに紹介します。

プロジェクトを作成する

Backlogを使う最初のステップは、業務ごとに「プロジェクト」を作成することです。

管理画面から「+」アイコンをクリックして新規プロジェクトを追加し、名前とキーを設定すればすぐに利用開始できます。各プロジェクトは独立して管理されるため、部署や案件ごとに分けると効率的です。小規模なら1つの大きなプロジェクトにまとめ、課題でタスクを整理する方法もあります。

課題(タスク)を登録する

次に行うのは、具体的な作業を「課題」として登録することです。

課題には「担当者」「期限」「優先度」を設定し、必要に応じて詳細な説明や添付ファイルを追加できます。大きな作業は親課題、小さな作業は子課題として分解することで、タスクの見落としを防ぎます。コメント機能を活用すれば、指示やフィードバックも課題単位でやり取りでき、情報が散らばりません。

ステータスを更新して進捗を管理する

課題を登録したら、進捗に応じてステータスを更新することが重要です。

Backlogでは「未対応」「処理中」「処理済み」「完了」などの状態を選択でき、状況がリアルタイムで反映されます。カンバンボードを使えばドラッグ&ドロップで直感的に操作でき、チーム全体が現在の進行状況を一目で把握できます。

メンバーと情報を共有する

最後に欠かせないのが、チーム内での情報共有です。
課題のコメント欄でメンション(@ユーザー名)を使えば、必要なメンバーに直接通知できます。Wiki機能で議事録やマニュアルをまとめれば、知識を蓄積でき、同じ質問や手戻りを防ぐことにつながります。

まとめ|Backlogはチーム全体の生産性を高めるプロジェクト管理ツール

Backlogは、タスク管理・進捗の可視化・情報共有・バージョン管理まで一元化できるオールインワンツールです。ガントチャートやカンバンボード、Wiki、Git連携といった多彩な機能により、チーム全体の業務をスムーズに進められます。

導入すれば、タスクの進捗が明確になり、外部パートナーを含めた連携も強化されます。さらに、直感的なUIとスマホ対応により、誰でも使いやすい点も大きな魅力です。

一方で、有料プランの費用やカスタマイズ性の限界、多機能ゆえの慣れが必要といった注意点もあります。そこで、まずは30日間の無料トライアルを活用し、自社の規模や課題に合うプランを見極めることが大切です。

自社に最適なプランを選び、段階的に使いこなしていくことで、Backlogはプロジェクトの成功を強力に後押しするパートナーになるでしょう。

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Backlogに関するよくある質問

Q
無料トライアル期間中に全ての機能を利用できますか?
A

はい、無料トライアルでは選択した有料プランの全ての機能を試すことが可能です。ただし、アクセスログの提供やセキュリティチェックシートの無償提供といった一部の特典は対象外です。

Q
プラン変更は契約途中でも可能ですか?
A

可能です。

  • アップグレードの場合:即日反映され、料金もその時点から変更されます。
  • ダウングレードの場合:次回の利用開始日から反映されます。

利用状況に応じて柔軟に切り替えられるため、運用の途中で見直しても安心です。

Q
支払い方法には何がありますか?
A

Backlogでは銀行振込クレジットカード決済に対応しています。

  • 銀行振込:3ヶ月分・6ヶ月分・12ヶ月分の一括払いが可能(手数料は利用者負担)
  • クレジットカード:1ヶ月ごと、または12ヶ月分の一括払いが選択可能
Q
ストレージ容量が上限に達した場合はどうなりますか?
A

ストレージが満杯になると、新しいファイルの添付やWikiの追加、Git/Subversionのコミットができなくなります。
この場合は、不要なデータを削除するか、より上位のプランへ移行、もしくは有料オプションで容量を追加する対応が必要です。

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