「うちはChatGPTも導入してるし、AIリテラシーは問題ない」そう考えている企業、意外と多いのではないでしょうか。
しかし実際には、生成AIの導入が進んでも「使っているつもり」で止まってしまっているケースが少なくありません。
表面的な利用や“話題づくり”の域を出ず、業務改善や生産性向上につながっていないという声も多く聞かれます。
いま必要なのは、“なんとなく使っている”状態を脱し、自分自身や自社のAIリテラシーの「現在地」を客観的に把握すること。
この記事では、誰でも簡単にできる「AIリテラシー診断」をご紹介するとともに、診断結果をもとに、どのように業務活用や社内展開へつなげていくかのヒントをお届けします。
そもそもAIリテラシーとは何か?
生成AIの登場により、私たちは日常業務の中でAIと“共創”するフェーズに突入しました。
このとき求められるのが、「AIリテラシー」です。
AIリテラシーとは単なるツールの使い方ではなく、以下のような総合的な理解と判断力を指します。
AIリテラシーの主な構成要素
- AIの仕組みや限界への理解
例:生成AIは“嘘”をつくことがある/判断根拠が明示されない - 適切な業務活用のアイデア発想力
例:「資料作成」や「顧客対応」にAIをどう活かすか - リスクや倫理への配慮
例:情報漏洩リスク、著作権、ハルシネーション対策 - 社内展開における共通言語としての理解
例:AI活用を部署間で連携するための最低限の共通認識
「ChatGPTを使える=AIリテラシーがある」とは限りません。
重要なのは、使いこなすための“考え方”や“判断基準”を持っているかどうかなのです。
AIリテラシーについては以下の記事で全体像なども含めて詳しく解説しています。
▶︎ AIリテラシーとは|企業で“使いこなせる人材”を育てる5ステップ
あなたのAIリテラシー、過信していませんか?
生成AIを「なんとなく使えている」と感じている人ほど、実はリスクに無自覚なまま業務に活用しているケースが少なくありません。
たとえば、以下のような経験はありませんか?
- ChatGPTに丸投げした出力を、そのまま提案資料に使ったことがある
- 社内メンバーがAIをどう使っているか、実はあまり把握していない
- 「これはAIにやらせてもいいか?」の判断に迷ったことがある
こうした状態のままAI活用を進めてしまうと、誤情報の拡散やコンプライアンス違反といった、思わぬリスクにつながる恐れもあります。
まずは“自分の立ち位置”を知ることが第一歩
リテラシーとは、単なる知識量ではなく「判断する力」です。
つまり、どこがわかっていて、どこが危ういかを把握することこそが、真のリテラシー向上の第一歩。
そのために有効なのが、AIリテラシーの自己診断です。
まずはAIリテラシー診断でチェック!
全10問で、自分の「AIとの向き合い方」が見えてくる
「自分はAIを使いこなせている」
「リスクにはちゃんと配慮している」
そんなふうに思っていても、実際には意外な落とし穴が潜んでいるかもしれません。
今回ご用意したのは、以下のような観点から自分の現在地を客観的に測れる10問の診断テストです。
- 業務活用の視点を持てているか
- リスクと倫理に対する理解があるか
- 情報の真偽を自分で判断する習慣があるか
所要時間は3分ほど。まずは気軽に試してみてください。
【診断結果】あなたはどのタイプ?|3つのAIリテラシーレベルを解説
診断の結果は、合計スコアに応じて次の3タイプに分類されます。
それぞれの特徴と、今後のアクションのヒントを解説します。
🟨 初級者タイプ(21〜35点)
活用の意欲はあるが、知識や判断基準にバラつきあり
- ChatGPTなどを試した経験はあるが、使い方が場当たり的
- 情報の裏どりやリスク判断が、まだ感覚的
- 他人の使い方を見て「自分もやってみよう」と思う段階
✅ 「なにをやってはいけないか」から押さえることが肝心です。
社内での活用事例や、リスク管理のポイントを学ぶ研修が有効です。
🟥 無意識リスクタイプ(0〜20点)
リテラシーの重要性を認識するところから始めたい層
- AIに対して過信か、もしくは過度な警戒をしている
- 「他の人がやってくれる」と思ってしまいがち
- ツールの使い方だけで終わってしまっている
✅ まずはAI活用の全体像を理解するところから。
正しく恐れ、正しく使うために、AIリテラシーの基本を体系的に学びましょう。
🟩 実践者タイプ(36〜50点)
AIと共創する準備が整っている人材
- AIの得意・不得意を理解し、適切な活用判断ができる
- ツールに依存せず、自分の頭で考えることを大切にしている
- 他者と協働する際の“共通言語”としてもAIを捉えている
✅ このタイプは、すでにリテラシー水準が高い状態です。
今後は社内展開や周囲の巻き込みを意識することで、より実践的な価値を生み出せるはずです。
診断結果を活かすには?|“学びっぱなし”で終わらせないために
AIリテラシーは、一度学んで終わりではなく、アップデートされる技術やルールにあわせて進化させていくものです。
社内での活用を本格化させるには、次のような環境整備が必要です。
- 現場の課題にあわせた、実践的な研修プログラムの設計
- 「なんとなく使っている」状態から抜け出すための判断力の底上げ
- メンバー間のリテラシー格差を埋めるための共通言語の共有
SHIFT AIでは、貴社の課題やレベル感に応じてカスタマイズ可能な、法人向けAIリテラシー研修プログラムをご用意しています。
\ 組織の“生成AI実践力”を高める! /

よくある質問(FAQ)
- Qこの診断で測っている「AIリテラシー」とは何ですか?
- A
この診断で扱うAIリテラシーは、単なるツールの使い方ではなく、AIを適切に理解し、業務で安全かつ効果的に活用できる力を指します。判断力やリスク対応力、情報の見極め力なども含まれます。
- Q法人単位でこの診断を使うことはできますか?
- A
はい、可能です。部署ごとの傾向把握や、リテラシー格差の見える化に活用できます。組織全体のAI活用推進施策の第一歩としてご活用ください。
- Q診断結果に基づいた研修設計はできますか?
- A
はい、SHIFT AIでは診断結果の傾向を踏まえたオーダーメイド型研修を提供しています。初級者向けの基礎研修から、実務応用に特化した内容まで対応可能です。
- Q今後も同様の診断は公開されますか?
- A
はい、今後はテーマ別(例:営業職向け、管理職向けなど)に診断コンテンツを増やしていく予定です。最新情報は当メディアで随時お知らせします。
- Q社内でAIリテラシーのレベルをそろえるには、まず何から始めればいいですか?
- A
個人の現在地を見える化することが第一歩です。その上で、共通の理解を醸成する研修や定例会での共有が効果的です。