これまで多くの企業では、社内ツールの開発を、エンジニアに依頼するのが一般的でした。しかし近年では、生成AIの進化により、非エンジニアでも業務フローに合わせた社内ツールを作成できる時代が到来しています。

本記事では、Claudeを利用して、社内ツールを作成する方法について解説します。

この記事の監修者
SHIFT AI代表 木内翔大

SHIFT AI代表 木内翔大

(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO AI & Web3株式会社AI活用顧問 / 生成AI活用普及協会(GUGA)協議員 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ SHIFT AI(会員20,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現のために活動中。Xアカウントのフォロワー数は12万人超え(2025年6月現在)

なお、SHIFT AIでは、Claudeなどの生成AIの利用を支援いたします。社内ツールの作成について経営課題を感じている方は、まずは無料相談をご利用ください。

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Claude(クロード)とは?

Claudeは、Anthropic社が開発したAIチャットツールで、ChatGPTと同じく大規模言語モデルの対話型AIです。ユーザーの意図を読み取り、自然な文章で返答を生成できる点が大きな特徴です。

Claudeは、資料作成や要件整理・業務フローの設計支援など、幅広い仕事へ対応できる能力を持ち合わせています。対話を通じて「指示」を記載するだけで、開発の補助や図解の作成などが可能になるため、非エンジニアでも利用しやすいのが魅力です。

Claudeの特徴

Claudeには、次の特徴があります。

・開発ツールとして利用できる
・図への可視化が非常に得意
・ChatGPTのように利用できる

それぞれご説明します。

開発ツールとして利用できる

Claudeは、チャットでコードを生成できるため、簡易的な開発ツールとして利用できます。特に、コードの構造を説明したり、エラーの原因を分析したりといったサポートに優れているのが特徴です。

たとえば「社内で使える簡単な管理アプリを作ってほしい」と指示すれば、HTMLを使ったコードをその場で提示してくれます。

また、開発の知識が浅い方でも、Claudeを通じて自然と仕様書をまとめたり、システムの流れを設計できます。業務改善の開発の第一歩として、非常に頼れる存在といえるでしょう。

図への可視化が非常に得意

Claudeは、複雑な情報を図や構造として整理するのが得意なAIです。たとえば、業務フローの説明やプロジェクト全体の構成図を求めた場合でも、文章だけでなく図解形式で提案してくれます。

特に、要件定義など、関係者間での認識のズレが生じやすい業務においては、図を通じたコミュニケーションが非常に効果的です。Claudeを利用することで、こうした情報整理の負担を大きく減らせます。

ChatGPTのように利用できる

Claudeは、ChatGPTと同様にチャット形式のため、AIとの対話に慣れていない方でも使いこなせるのが魅力です。特別な設定や知識がなくても、普段の会話と同じ感覚で操作できます。

「こんな業務を効率化したい」「資料の構成を一緒に考えてほしい」など、目的や課題をそのまま記載するだけで、提案や改善策を返してくれるのが特徴です。

Claudeは、長めの文脈も理解する能力に優れており、過去を遡り会話を進めてくれるため、1つのプロジェクトを継続的にサポートしてもらいたいときにも非常に相性がよいツールです。

Claudeでの社内ツールの作成手順

Claudeでの社内ツールの作成は、次の手順で行います。

・作成物を明確にする
・デザインをイメージする
・問題点を改善する

それぞれご説明します。

作成物を明確にする

まずは、「どのようなツールを作成したいのか」を明確にしましょう。たとえば、「日報を記録できるフォームが必要」や「プロジェクトの進捗を管理する表を作成したい」といったように、目的などを具体的に伝えることで、Claudeはより的確な提案を行えるようになります。

目的が不明確だと、生成されるコードが思っていたものと異なることがあるため、最初の段階で方向性を決定しておきましょう。

デザインをイメージする

作成するツールや構成など、ある程度イメージを持っておくとスムーズです。「フォームは2つにして」といったデザインの要望を伝えることで、Claudeは提案や改善案まで提示してくれるようになります。

構成を描いて共有したり、類似ツールの例を見せたりすると、より完成度の高いデザインが期待できます。Claudeはイメージの言語化が得意なため、丁寧に伝えることで、実用性に優れたツールを作成しやすくなります。

問題点を改善する

試作段階で出てきた課題や現状の業務フローで不便に感じている点をフィードバックすることも大事です。Claudeは一度生成した内容に対して、改善の提案が可能なため、「このように変更して」といった要望に応じてくれます。

こうしたフィードバックを繰り返すことで、ただのツールではなく、自社の仕事で利用可能な社内ツールを作成できます。

Claudeでの社内ツールを作成してみよう

Claudeに「不動産売買の領収書の印紙税計算ツールを作成してほしい。」と指示してみます。契約金額と印紙税額を伝えることで、計算の基準にしてくれます。依頼すると、次のツールを作成できます。

Claudeを利用すると社内ツールを作成できる

Claudeを利用することで、エンジニアに依頼しなければならなかった社内ツールの作成ができます。AIが理解・設計までサポートしてくれるため、「開発の専門知識がないので無理」と感じていた方でも、ツールを作成できます。特に、繰り返しになる仕事は、Claudeによる自動化の効果が大きくなります。

「業務効率化を進めたいが、何から始めればいいかわからない」そう感じている企業やチームにとって、Claudeは非常に頼れる存在となるはずです。まずは小さな業務改善からClaudeを利用した社内ツール開発をしてみてはどうでしょうか。

なおSHIFT AIでは、貴社のAIによる社内ツール作成をサポートしています。「まずは情報収集から始めたい」「自社に合うAI経営の方法を知りたい」──そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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